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特集

「まるちどきゅめんといんたーふぇいす」なテキストエディターたち

複数のファイルを1つのウィンドウ内でまとめて編集!

(01/08/21)

 メモ帳などのSDI形式のテキストエディターを使っていて、気づいたらデスクトップにウィンドウがいっぱい…なんて経験はないだろうか? こんな時は、1つのウィンドウ内に複数のテキストファイルを開けるMDI形式のテキストエディターを使ってみよう。スッキリ、コンパクトにまとまるので、複数のファイルを頻繁に開く人や、画面の狭いノートパソコンを利用している人におすすめ。MDIといえば、「NetCaptor」などのWebブラウザーが有名で、テキストエディターはあまり知らないという人も多いかもしれないが、百聞は一見に如かずということでまずは使ってみよう!

■ 編集中のファイルのみを表示するSDI形式っぽいデザインが特徴のもの

 編集中のファイルのみを表示するため、見た目はSDI形式とほとんど同じ。とはいっても、MDI形式なので複数ファイルの切り替えにはもちろん対応し、タブなどを使って簡単に切り替えることができる。

“まとめて機能”が便利「UpEditor」

「UpEditor」
「UpEditor」
 
アンドゥ・リドゥ1回
キーカスタマイズ×
強調語の色分け×
検索・置換単独ファイル
矩形選択×
 グループ化機能を搭載したフリーのテキストエディター。編集するファイルの切り替えはタブで行う。キーボードでタブを切り替えたい場合は、は[F9]キーのみでOK。最大の特長である“まとめて機能”は、開く・保存・閉じる・印刷の各機能を一括して行うことができ、よく使うファイルが決まっている場合にはぜひ、いや必ず利用してほしい。検索・置換機能はやや動作が変わっており、検索は画面上に表示されている[検索文字列]に検索したい文字を入力してから検索する。置換は、選択中の文字列、つまり反転表示された文字列のみを[置換文字列]で指定した文字に置き換える。置換する際は検索でまず文字を反転表示させてから行うようにしよう。

【著作権者】井俣 和幸 氏
【ソフト種別】フリーソフト(検索・置換機能のみ シェアウェア 1,000円)
【バージョン】1.00(01/03/02)

□ARO home page
http://www.d8.dion.ne.jp/~aro/

縦書き表示OK!「CoolMint Green」

「CoolMint」
「CoolMint Green」
 
アンドゥ・リドゥ無制限
キーカスタマイズ×
強調語の色分け
検索・置換単独ファイル
矩形選択×
 編集機能に優れたテキストエディター。編集するファイルの切り替えは、ファイル名が書かれているタブ、もしくは[ウィンドウ]-[ウィンドウ]メニューで表示される現在開いているファイル一覧画面で行う。タブの含まれる“ファイルセレクター”をフロート表示させたり、非表示にすれば、見た目はSDI形式のテキストエディターといってもいい。日本語入力では縦書きによる編集・印刷に対応し、通常入力済みの文字に上書き表示される未確定文字列を挿入表示することで、前後の構成を考えながらの文章作成が可能。英語入力では、単語単位でアンドゥ・リドゥできるため、効率よく英文を作成することができる。また、よく利用するフレーズなどはキーワードと一緒に短文として登録すれば、簡単な操作で文章に追加可能だ。一部機能が制限されたフリーソフト版の「CoolMint Yellow」もある。

【著作権者】オージー.(荻沢 隆) 氏
【ソフト種別】シェアウェア 1,500円
【バージョン】1.37b(99/11/13)

□Welcome to A Pale Bule Dot HomePage!
http://www.webinter.net/pbd/

バックアップ機能が便利なオーソドックスタイプ「Jesty」

「Jesty」
「Jesty」
 
アンドゥ・リドゥ10,000回
キーカスタマイズ
強調語の色分け
検索・置換単独ファイル
矩形選択
 バックアップ機能が便利なテキストエディター。メニューとツールバー、編集中のテキスト画面のみのシンプルな画面構成で、ファイルの切り替えはタブを利用する。タブの並び順はファイルを読み込んだあとでも並び変えが可能なため、頻繁に切り替えるファイルが隣同士になるようにタブを並び変えておくと便利。バックアップは最大99世代まで保存でき、万が一のために自動保存も可能だ。バックアップはファイルを保存するたびに“ファイル名.bak01”という形で作成されていく。拡張子に書かれた数字は何世代前のファイルかを示しているため管理しやすい。このほかにも、ルーラーや行番号だけでなく、ファイルの行数と文字数の表示にも対応している。

【著作権者】jun 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.34(01/08/19)

□Jun's WebPage
http://homepage2.nifty.com/junhomepage/


■ 複数の子ウィンドウを表示でき、これぞまさしくマルチドキュメント!

 リスト切り替え型と違い、複数の子ウィンドウを一堂に表示できる。そのため、複数の子ウィンドウを上下や左右に並べ、見比べながらの編集が可能だ。子ウィンドウの画面レイアウトは自由に変更できるぞ。

独自の検索・置換機能を搭載「メモ帳(M)」

「メモ帳(M)」
「メモ帳(M)」
 
アンドゥ・リドゥ無制限
キーカスタマイズ×
強調語の色分け×
検索・置換複数ファイル
矩形選択×
 プログラマー向けに開発されたテキストエディター。ファイルを開くと目に入るツールバーの[現在のファイル]は、プルダウン形式のファイル選択メニューになっている。開いているファイルの総数は若干分かりにくいが、フルパスでのファイル名表示が確認可能なため、編集中のファイルが分かりやすい。複数のファイルを“メンバリスト”として保存すれば、次回からは“メンバリスト”内の全ファイルを開くことができるほか、必要なファイルのみを選んで開くグループ機能も便利。グループ機能で開いたファイルは必要なファイルのみを複数選択してまとめて保存・印刷も可能だ。検索・置換では改行を含んだ文字を正規表現なしに実行できるため、ソースコードの手直しも直感的に操作しやすい。また、通常の正規表現の特殊記号にあたる検索・置換タグとワイルドカードは自由に変更可能と、検索・置換に関しては他のエディターにない機能を実装しているのが特長だ。

【著作権者】小室 暁生 氏
【ソフト種別】シェアウェア 10,000円
【バージョン】3.50(00/05/15)

□小室暁生 Home Page - [100ファイル一括!!メモ帳(M) + 超正規表現検索置換システム]
http://www2.famille.ne.jp/~akio1998/

様々な機能を備えた高機能テキストエディター「TextPad」

「TextPad」
「TextPad」
 
アンドゥ・リドゥ無制限
キーカスタマイズ
強調語の色分け
検索・置換複数ファイル
矩形選択
 GREP機能や、ファイル比較、バイナリー編集機能など様々な機能を備えた高機能テキストエディター。ツールバーなどを一切表示せず、子ウィンドウのみを全画面に表示することも可能だ。そのほか、編集中のファイルをリスト表示し、ファイルの切り替えに使う“ドキュメントセレクター”と、HTMLの特殊文字やタグなどの挿入に便利な“クリップライブラリー”を画面上に表示できる。[表示]メニュー内の“ドキュメントタブ”をチェックすれば、タブによる切り替えも可能と、まさに何でもおまかせといったソフトだ。また、拡張子単位だけでなく、各ファイル単位でフォントや色分け表示などを個別に設定できる。子ウィンドウ単位の設定はファイルを閉じた瞬間に破棄されるが、編集状況を保存するワークスペース機能を利用すれば問題もない。そのほか、JDKとの連携機能や、英語・ドイツ語など15カ国語によるスペルチェックにも対応している。

【著作権者】Helios Software Solutions
【ソフト種別】シェアウェア 27ドル
【バージョン】4.5.0(01/07/21)

□TextPad - Windows用高機能エディター
http://japan.textpad.com/

Pythonスクリプトを使いこなせ「KaaEdit」

「KaaEdit」
「KaaEdit」
 
アンドゥ・リドゥ○(回数不明)
キーカスタマイズ
強調語の色分け
検索・置換単独ファイル
矩形選択×
 Pythonスクリプトを採用したテキストエディター。Pythonスクリプトを用いて新機能を追加したり、テキストの編集機能を自動化できる。ウィンドウ内には[ウィンドウ]や[スクリプト]、[FTP]といったタグが並んだ“ドッキングバー”が表示され、ここから様々な操作を行う。開いているファイル一覧が表示される[ウィンドウ]タブではウィンドウの操作を、[スクリプト]タグではPythonスクリプトの実行や修正を行うといった具合だ。FTPやHTTPによるファイル転送にも対応しており、ダウンロードしたHTMLファイルを自動的に開いて編集し、FTPでアップロードできる。また、HTMLファイルの編集中はタグの色分け表示やタグ挿入、プレビューなどの機能が有効になるHTMLモードに切り替わるため、ホームページ更新用のソフトとしても便利だ。そのほか、PythonやC/C++、Perl、Java用の編集モードが用意されている。

【著作権者】石本 敦夫 氏
【ソフト種別】シェアウェア 3,000円
【バージョン】2.1.2(01/04/14)

□Atsuo Ishimoto's Press Room
http://www.gembook.org/


MDIが大好きになったあなたには「WinTabs」

「WinTabs」
「WinTabs」
 このようにMDI形式のソフトは、1ウィンドウで複数のファイルを開くことができ、簡単に目的のファイルへ切り替え表示できることができることが特長だ。とはいっても、Windowsアプリケーションの多くはSDI形式。なじみ親しんだソフトは手放せないしというあなたには「WinTabs」がおすすめだ。このソフトはSDI形式のアプリのウィンドウ上にタブをつけてMDI風に変えてしまおうというソフト。あくまでもMDI風なのでデスクトップ上には複数のウィンドウが表示されてしまうが、ファイルの切り替えは今まで以上に素早く行えるだろう。対応しているソフトはInternet Explorerやメモ帳、ペイント、Word 97/2000、Maruo(英語版「秀丸」)など31種類。海外製ソフトのため、対応している日本語ソフトは少ないのがやや難点か!?

【著作権者】Primoz Gabrijelcic 氏
【ソフト種別】シェアウェア 14.95ドル
【バージョン】1.4(00/10/01)

□WinTabs
http://www.eccentrica.org/gabr/wintabs/


(山本 幸広)

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