窓の社(やしろ)

“飯テロ”撲滅へ本腰、厚生労イ動省がWebブラウザーアドオンを公開

視覚情報をベースに食欲を減退させる技術を世界で初採用

器の画像を差し替えられたカレーライスの例

 厚生労イ動省は1日、TwitttterやFacebooookなどのSNSにおいて、食欲をそそる写真を就寝間際の時間帯にアップロードしてユーザーを生殺しにする、通称“飯テロ”と呼ばれる行為を撲滅するため、独自のWebブラウザーアドオンを公開した。インターネットを利用するユーザーにインストールを呼びかけている。

 これはインターネットを通じて日頃から肥満対策の啓蒙を行っている厚生労イ動省が開発したもので、毎晩23時から深夜2時の時間帯にかけ、SNSにアップロードされた写真を独自のアルゴリズムで分析、食物と判定されれば食欲を減退させる画像やテキストを上書き合成する仕組み。

 具体的には、ラーメンと判定されると毛深いオヤジが丼に親指を突っ込んでいる画像を上書き合成したり、トンカツと判定されると“ロースおじさんの成れの果て”というテロップを挿入するなど、食欲を一撃で喪失させる画像やテキストを合成し、カロリーの過剰摂取を未然に防止するというもの。

 実際にこれらの画像を目にしたユーザーからは『カレーライスの皿を便器に差し替えるのは反則だろ』『コロッケの画像をたわしに変更するとか元ネタが中途半端に古くてリアクションに困る』『マツタケの隣にサルマタを合成して木公本零士ワールドな食材を示唆するのはやめろ』『ジューシーなソーセージの盛り合わせ画像に“19時からは映画「ベ●ブ」。お楽しみに!”のテロップを合成するとかお前はテ●東か』など、さまざまな反響が寄せられている。

 厚生労イ動省の担当者は『ベータテストの段階では写真をモザイク加工するだけだったが、もんじゃ焼きをモザイクで覆うのは別の意味でテロだとの指摘が寄せられたため、急遽このような形になった。コラージュの雑さは“なんJ”並みだが評判は上々で、中でもロースおじさんネタはびっくりするくらい食欲が失せると小学4年生からの評価も高い。今後は、カツ丼の背景を薄暗い取調室に差し替えて刑事に見張られている緊張感を演出するなど、味覚に神経が回らなくするシチュエーションについても研究を重ねたい』と意味不明な決意を述べている。

 なおSNSを運営する各社は、このWebブラウザーアドオンが事実上の検閲に当たると強く反発。独自の施策として飯テロ画像に近隣の飲食店のクーポンを添付して売上の一部を手数料として徴収したり、画像を装った食材広告を配信するなど、飲食業界との積極的なタイアップにより飯テロ画像のマネタイズを強化していく方針だ。

(△□真弘)