やじうまの杜

「Edge 124」でHTTPコンテンツがダウンロードできないトラブル ~Microsoftが変更を撤回

「Edge 127」で改めてセキュリティ強化を実施、事前の準備を

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「Edge 124」より「安全にダウンロードできません」という警告が表示される

 「Microsoft Edge 124」を適用した環境で、暗号化されていないHTTPコンテンツがダウンロードできないというトラブルが発生しているとのこと。社内ネットワークのWebサーバーはHTTPS化がまだのところも少なくなくありません。ところが、そうしたサーバーでホストされているファイルをダウンロードしようとすると、見たことのないエラーが出て、ダウンロードできなくなった……というわけ。問い合わせが急増し、対応に追われたIT管理者もいたようです。

 しかし、実はこの変更、Microsoft側のミスだったよう。米国時間4月26日に安定(Stable)チャネルで公開されたv124.0.2478.67のリリースノートで、このことに関する説明が行われています。

「Microsoft Edge」v124.0.2478.67のリリースノート

 要点は以下の通り。

  • HTTPサイトで提供されるコンテンツは“潜在的に危険”とみなされ、ダウンロードしたユーザーには警告が表示されるようになっていた。[…]-[保存]メニューを選択すれば、ダウンロードを続行できる
    […]-[保存]メニューを選択
    [保持する]ボタンでダウンロードを続行できる
  • この変更が「Edge 124」で実施されたのはミスで、v124.0.2478.67で撤回された。「Edge 127」の安定チャネルで改めて展開される
  • この警告を表示したくないHTTPサイトがあれば、管理者は「InsecureContentAllowedForUrls」ポリシーでそのURLを指定できる(一般ユーザーでも、設定画面で許可URLを指定できる)
    一般ユーザーでも、「edge://settings/content/insecureContent」設定画面で警告の除外URLを登録できる
    同じURLからダウンロードしたコンテンツだが、除外URLを指定した後は警告が表示されないことがわかる
  • 「Edge 127」までにこの挙動をテストしたい場合は、「InsecureDownloadWarnings」機能フラグが利用できる(msedge.exe --enable-features=InsecureDownloadWarnings)

 ダウンロードエラーが出て困っている会社は、とりあえず「Edge」を最新版へ更新しましょう。そして、「Edge 127」における変更に備え、ポリシーの設定、変更の事前テスト、社内への周知を行うとよいでしょう。

「msedge.exe --enable-features=InsecureDownloadWarnings」で起動すると、「Edge 127」で実施される変更を事前にテストできる