週末ゲーム

第630回

“ニコニコ自作ゲームフェス2016”お勧め作品ピックアップ 第2回

“死にながら考えるパズルアクション”などパズル系を中心に9作品を紹介

“ニコニコ自作ゲームフェス2016”公式サイト

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームの中から、編集部がピックアップした作品を毎週紹介していく。今回は、ニコニコ動画にて開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス2016”の参加作品から、窓の杜編集部がピックアップした作品を全3回にわたりご紹介する。

 第2回となる今回は、パズルゲームを中心に全9作品をご紹介。ピースをはめていくオーソドックスなパズルもあるが、頭を使いつつアクション性も高い作品もあり、バラエティに富んだ内容となっている。

思考しながらアクションもする倉庫番風パズル「くびきの檻」

「くびきの檻」

 箱を押し引きしてステージをクリアしていく2Dアクションパズルゲーム。一見すると「倉庫番」を連想するが、敵と戦うアクション性も融合した作品になっている。

 舞台は和風ファンタジーで、主人公のくびきは檻の中に閉じ込められた状態で目を覚ます。原因を知るであろう、山頂にいる妹のくちるに事情を問うため、檻に閉じ込められたままで山を登っていく。檻の中にいながらも移動は可能だが、箱を押して動かす程度のことしかできず、敵に触れると即やられてしまう。

 ゲームはステージクリア型の進行。各ステージごとに1つのフィールドがあり、フィールド内には箱や敵、アイテムが配置されている。くびきは箱を押すだけでなく、引く操作も可能なのがポイント。箱の種類によっては、2個を一度に押すことも可能だ。また画面右下にある魂のようなマークを消費してダッシュ(高速移動)もできる。

 ステージクリア条件は全部で3つある。1つ目はフィールド内にあるエサ箱を押し引きして、首輪マークがあるパネルへと移動させること。2つ目はフィールド内にいる敵をすべて倒すこと。敵は壁と箱の間に挟んで潰してやれば倒せる。3つ目はその両方を満たすもの。ステージによってクリア条件は異なるが、制限時間内に条件を達成できなければ失敗。条件を達成できるとゴールの門が開くので、そこまで移動すればステージクリアとなる。

 アイテムは2種類存在する。1つは赤いアイテムで、拾うと“レイジモード”となり、数秒間だけくびきの移動速度が大幅に向上するとともに無敵状態となり、敵を体当たりで倒せるようになる。ただしアイテムを取ると敵が逃げ惑うので、体当たりも意外と難しい。

 もう1つは青いアイテムで、取ると“リベンジモード”となり、制限時間が0になってもゲームオーバーにならない。ただし画面全体が青くなり、今度は敵がこちらに向かってくる。リベンジモードは9秒間続き、その間に敵から逃げきれればすべての敵が消滅し、ステージクリアとなる。

箱を動かして道を作る
箱と壁の間に敵を挟んで潰していく
レイジモードでは体当たりで敵を倒せる
リベンジモードは敵に追われるが、逃げ切ればクリア

 文章で説明するとルールが難解に見えると思うが、実際には序盤のステージがチュートリアルとして機能しており、文章による説明がなくともほぼすべてルールが把握できる(付属のreadmeには文章でルールが書かれているので、見ておくに越したことはないが)。他にもステージによっては、箱を引っ張れないなど行動を制限されたり、独自の仕掛けがあったりとバリエーションにも富んでいる。コンティニューに回数制限はなく、失敗しても何度でも挑戦できるので、繰り返し挑戦して仕掛けを理解していくという面白さもある。

 箱をどこにどの順番で動かすか、正しい手順を考えなければ解けないパズルゲームであることは間違いない。ただ本作はそれに加えて、動く敵を倒すことや、制限時間が迫ることもあり、じっと止まって考える余裕は貰えない。“死んで覚えるアクションゲーム”は数多いが、本作は“死にながら考えるパズルゲーム”とでも言うべき手応えだ。

 キャラクターを操作しながら、頭の中では操作よりもパズル的に正しい手順を考えているというプレイ感覚は、数あるアクションパズルゲームの中でも独特なものを感じる。ステージ設計もほどよい難しさのパズルに、程々なアクション性が組み合わされ、絶妙な手応えを生んでいる。さらに和風のグラフィックと良質なサウンドで、世界観もよく表現されている。独自のアイデアを見事なバランスで構築し、隙の無い高い完成度で仕上げられた作品だ。

序盤のステージはチュートリアルになっているので安心だ
考え込んでいると時間切れがやってくる
パズルもよく練られており、複雑な手順が必要な難問もある
ステージが進むとルート分岐もあるので、全ルートをお試しいただきたい
「くびきの檻」
【著作権者】
シロノギラボ
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(任意額の支払いも受付)
【バージョン】
1.00(15/11/15)

暗闇の恐怖に耐えつつ進むパズルアクション「Phototaxis」

「Phototaxis」

 暗闇に怯える少年を操作して進むパズルアクションゲーム。ステージクリア型で、横スクロール画面の左端からスタートし、右端に到達すればステージクリアとなる。主人公の操作は方向キーのみ使用。左右で移動、上下でツタの昇り降りができる。

 フィールドはほとんどが闇に包まれており、その中に僅かに光が漏れている場所がある。主人公は暗闇にいると恐怖が増していき、一定時間が過ぎるとゲームオーバーになる。点在する明かりに触れると恐怖が和らいでいき、再び一定時間、暗闇の中を歩けるようになる。

 暗闇に入って少し経つと、目が慣れてきて周囲が少し明るく見えてくる。しかし徐々に画面の端が歪み始め、それに合わせてBGMも外れた音階を奏でる。暗闇にいる時間が長くなるほど歪みと音階のずれが大きくなっていくという演出で、主人公の恐怖感を表現している。筆者は音階のずれに敏感なこともあり、主人公の恐怖感が得も言われぬ気持ち悪さとして伝わってきた。ゲームプレイ中には文字情報がなく、世界観の表現としても面白い。

 ゲームをある程度進めていくと、蛍のような光点が現れる。主人公が近付くと逃げるように離れていくのだが、この光が通ることで一部の壁が消失し、先に進めるようになるという仕掛けがある。光点を壁に誘導するようなルートを探して主人公を移動させるのが、本作におけるパズル的要素だ。

 ただし主人公は暗闇の中に長時間居られない。あまりにも遠い場所へ暗闇を突っ切って行こうとしても、途中でゲームオーバーになってしまう。またフィールドは基本的に暗闇で、移動に使うツタの位置もわかりづらいし、フィールドにある穴に落下してもゲームオーバー。これらの要素がすべて加味され、パズル要素の絶妙なバランスが生成されている。コンティニューは無制限にできるので、何度も試行錯誤してゴールを目指す。

暗闇の中にある明かりを求めて、先へ先へと進んでいく。暗闇にいると画面が歪み、BGMの音階がずれる表現もアイデアが光る
「Phototaxis」
【著作権者】
MIS.W
【対応OS】
Windows 8以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1.1(16/01/14)

無数の屍を超えて進むスライムパズルアクション「スライムラボラトリー」

「スライムラボラトリー」

 自らが操作するスライムを次々と消費しながら進む2Dパズルアクション。フィールドにいる敵や仕掛けをくぐり抜け、時にあえてやられながらゴールを目指す、ステージクリア型の作品となっている。

 最大の特徴は、自機となるスライムの扱い。スライムは前後左右に移動できるだけで戦う能力はなく、敵に発見されたり、罠にかかったりすると、すぐに倒されてしまう。しかし最初に数十という多めの残機が設定されており、少々やられても問題ない。

 またスライムには、やられた場所で凝固するという能力がある。たとえばレーザー砲の仕掛けがある場所では、あえてレーザーに当たってやられ、その場で凝固する。次にやってきたスライムは、凝固したスライムを壁にして、レーザーをやり過ごすことが可能だ。

 ただし凝固したスライムは二度と動かせないため、無闇に凝固すると通路を塞いでしまいクリア不可能になることもある。素直にやられれば蒸発して消えるので、必要な時に凝固させるという“戦略的死亡”が必要になる。またフィールドにあるアイテムを拾うことで、押して動かせる凝固スライムになることもできる。どこでどのようにスライムを凝固させるか、常に頭を使うことになる。

 他にもスイッチで開閉する扉や、2点を移動するワープポイントなど、フィールドの仕掛けも多彩にある。仕掛けをきっちり使ってスライムを減らさず進む方法を探るのが基本だが、何匹ものスライムを犠牲にしながらごり押し、神業アクションで突破など、ある程度の無理を通せるのも本作の面白さのひとつだ。

多数の残機があるスライムを使って、敵や仕掛けを突破していく。とはいえ残機は有限なので、なるべく無駄死にさせずに進みたい
「スライムラボラトリー」
【著作権者】
埼玉大学ゲーム制作サークルSGP
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.01(16/01/13)

影を操る魔女のアクション「魔女と偽りの影」体験版

「魔女と偽りの影」体験版

 影を操る少女が戦うアクションゲーム。魔女の末裔シャッテと使い魔のランタが、かつて一族の手で封印された謎の存在“影鬼”にまつわる冒険に出る。今回は体験版ということで、操作と独自のシステムを学ぶ程度の内容となっている。

 ゲームは3Dフィールドで展開される。シャッテは影を使った魔法を使えるが、暗闇ならどこでもいいというわけではなく、はっきりした影に対して力を行使できる。そのため、ときには光を発するランタも操り、影を作ってからシャッテが魔法を使うという流れになる。

 シャッテの魔法には、影にクナイを打ち込んで動きを止める“影縫い”、影に取り憑く魂を祓う“影払い”、影に入り込んで急な坂なども登っていく“影渡り”、生物の影に入り込んで操る“影繰り”などがある。これらを駆使して、本来では移動できないところを移動するなど、仕掛けを突破するパズル的な要素も感じさせる作品になっている。

 魔法とは言うものの、忍者のようでもあり、吸血鬼のようでもある。世界観は西洋ファンタジー風ながら、用語は各所に和のテイストを漂わせている。体験版ながらグラフィックのクオリティも高く、ゲームのシステムやデザイン面で注目されそうではあるが、どのような物語が展開されるのかも気になる作品だ。

ランタの力を借り、影を操る魔法を駆使して闇を進むシャッテ。影を使った仕掛けが独創的で面白い
「魔女と偽りの影」
【著作権者】
DiceyCraft
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
体験版
【バージョン】
-(16/01/17)

30秒で必ず決着するアクションじゃんけん「グーチョキパコーン」

「グーチョキパコーン」

 じゃんけんにアクション要素を加えたゲーム。30秒の制限時間の中で出す手を変えて、30秒経過の瞬間に出した手で勝敗を決める。

 ゲームは左右に大きな手が表示され、その近くに小さなキャラクターがいる。プレイヤーは小さなキャラクターをジャンプさせることで、グー、チョキ、パーと順に手を変えられる。ジャンプは空中で再度のジャンプが可能で、キャラクターの頭上にあるボールに触れると、相手側のキャラクターに向かってボールが飛んでいく。命中すれば数秒間、相手の動きを止められる。

 30秒経過時点であいこだった場合は、ジャンプ等のアクションが多い方が勝利する。最後の瞬間だけ勝てればいいと思ってじっと待っていると不利になるし、残り時間が少ない段階での敵のボールはジャンプで避けざるを得ないため、自分の手が変わってしまう。制限時間ギリギリになると、見た目以上に駆け引きの多いゲームになっている。

 なお対戦はプレイヤー2人とCPU戦が選べる。CPU戦では敵にさまざまな能力が与えられており、ボール以外のものを発射したり、こちらの手を強制的に変えたりしてくる。操作はジャンプだけ、内容はじゃんけんという簡単さながら、相手の手を見て変えるという普段は反則になる不慣れなルールだけに、CPUに勝つのはなかなか苦労する。それでも、負けても何度でもやり直しができるので、全員に勝つまで夢中で遊んでしまう魅力がある。

制限時間ギリギリでの駆け引きはかなり伯仲する。ルールこそじゃんけんだが、プレイ感は全く別物だ
「グーチョキパコーン」
【著作権者】
新Goo 氏
【対応OS】
Webブラウザー
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-

簡単にステージエディットしてTwitterで公開できるアクション「面つくり For Twitter」

「面つくり For Twitter」

 Webブラウザー上でステージをエディットできるアクションゲーム。プレイヤーキャラクターをゴールまで移動させればクリアとなるシンプルな内容となっている。

 ステージは「面つくり For Twitter」のWebページ上でエディットできる。“大”がプレイヤー、“□”がステージ枠や土台、“△”や“▽”は触れるとミスになる罠、“へ”は踏んで倒せる敵キャラクターとなる。ステージの広さは20×15マスと決まっている。

 作ったステージは、“作った面(ステージ)で遊んでみる”からすぐにプレイできる。エディット時点ではクリア可能かどうかも判定されないので、自分でプレイしながらステージを調整していく。完成したらTwitterでツイートもでき、ツイートに含まれるリンクをクリックするとすぐにプレイ画面が表示され、誰でもすぐ遊べるようになっている。

 ただ遊ぶゲームとしては単純だが、ブラウザー上でエディットしてTwitterで公開できるという仕組みが整えられているのが面白い。サンプルステージもいくつか用意されているので、まずは試しにプレイしてみてゲームの雰囲気を掴んでみるといいだろう。ちなみに筆者が作成したステージはこちら

遊ぶだけでなく、ステージをエディットしてTwitterで簡単に公開できる。一通りの手順がわかりやすくまとまっている
「面つくり For Twitter」
【著作権者】
米屋(こめや) 氏
【対応OS】
Webブラウザー
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.013(16/01/14)

全プレイヤーで埋める地球全土ジグソーパズル「Seamless Earth」

「Seamless Earth」

 Google Earthのデータを使用したジグソーパズル。世界の人口が約75億人であることにかけて、地球の表面を約75億個のピースに分解し、その一部を5×5のジグソーパズルとしてプレイできる。

 本作はすべてのプレイヤーで協力するようになっており、パズルを完成させることによって、灰色になった地球に色が戻っていく。筆者がプレイした段階では、地球全土の約0.3%が完成しており、北半球に線が入ったようにカラーの部分が存在している。

 パズルに使用するマップは、2月27日に東京からスタートし、パズルの完成に従って西へ移動している。そのため筆者がプレイした時点では、何度やっても道すらない森しか表示されない(笑)。ただマップをランダムに選ぶ機能もあり、その場合は人の気配がある場所もよく選ばれる。ジグソーパズルは、道路地図、衛星写真、地形図、それらのハイブリッドの4パターンから生成可能。

 ジグソーパズル自体は5×5と小さいこともあってとても簡単だ。Google Earthでパズルをやるという発想もありがちと言えなくもないし、やってみたら人気のない地味なところが多くなってしまい、いまひとつな印象を受ける。本作はそこにオンライン要素を取り入れて、全プレイヤーで地球を色付けしていくというアイデアを盛り込んだことで、プレイヤーのモチベーションを高めたところが評価できる。

 なお本作はPCのほかスマートフォンでのプレイにも対応しており、IDを入力すればプラットフォームを変えても同じデータでプレイできる。

Google Earthでジグソーパズルという発想に、プレイヤー全員で協力して地球を埋めていくというアイデアが組み合わさったのがポイント
「Seamless Earth」Webブラウザー版
【著作権者】
njf 氏
【対応OS】
Webブラウザー
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-
「Seamless Earth」Android版
【著作権者】
njf 氏
【対応OS】
Android 2.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.02(15/11/09)
「Seamless Earth」iOS版
【著作権者】
njf 氏
【対応OS】
iOS 5.1.1以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.02(15/11/14)

爆風で連鎖を狙うアクションパズル「アイアンスクラップ」

「アイアンスクラップ」

 「アイアンスクラップ」は、ロケットランチャーで戦うスマートフォン用の2Dアクションゲーム。前方から次々に迫ってくる敵の兵士や戦車、ヘリなどを撃破して自陣を守る。

 フィールドは縦横7マスで区切られており、敵はその後方(画面上方)からどんどん投入される。前方に位置する敵は、後ろからの増援に押し出されるように前に来るので、自陣を突破されないようにロケットを撃って倒していく。ロケットは撃ちたい場所にタップするだけで撃てる。

 敵を倒すと、その種類によって周囲に爆風が広がる。たとえば戦車は前後左右1マス、ヘリは斜め4方向1マスに爆風が広がり、そこにいる敵にロケットが命中したのと同じようにダメージを与える。これをうまく使うと、敵を連鎖的に倒すことができ、高得点が得られる。ただ敵を倒していくだけならそう難しいゲームではないが、あえて敵を溜めておいて連鎖させて一気に倒すというのが爽快かつ頭を使う要素となっている。

 ゲームモードは3つ。“DEFENCE”では制限時間が過ぎるまで自陣を守りつつハイスコアを狙う。“RESCUE”はロケット5発だけで敵を全滅させつつ、敵に捕らわれた捕虜には攻撃を当てないようにするというパズル的なモード。“ENDLESS”は制限時間がなく、ある程度進むと途中で巨大なボスが登場し、こちらを攻撃してくるというアクション性重視のモードになっている。

 シンプルな操作方法でアクション性とパズル性が両立されており、それぞれを強調したゲームモードも用意されるなど幅広い楽しみ方が提供されているのが魅力だ。またゲームの結果に応じてコインが入手でき、ショップで強化アイテムを購入できる。長く遊んでキャラクターを成長させるという楽しみも用意されている

操作は簡単ながら、スコア狙いや“RESCUE”モードでは、連鎖を狙うためのパズル要素に頭を使う
「アイアンスクラップ」Android版
【著作権者】
トコ
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト(アプリ内課金あり)
【バージョン】
1.0.1099(15/10/13)
「アイアンスクラップ」iOS版
【著作権者】
トコ
【対応OS】
iOS 7.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト(アプリ内課金あり)
【バージョン】
1.0.1098(15/10/24)

好きな形のブロックを作ってはめる落ちものパズル「NoSpinOnPins」

「NoSpinOnPins」

 「NoSpinOnPins」は、上から落ちてくるブロックを横一列に並べて消していく落ちものパズルゲーム。基本的なルールは「テトリス」に則ったものだが、ブロックを回して落とすのではなく、好きな形のブロックを生成して落としていくのが特徴だ。

 画面下には横9列、縦4列のタッチパネルゾーンがある。この中央付近にある白い部分にタッチし、周囲にスワイプすると、指を滑らせた動きに合わせてブロックが生成される。たとえば横一列に動かせば、上の画面で落ちてくるブロックが横棒に変化する。ただし生成するブロックの数は最大で4つ分までと決まっている。落ちてくる位置もスワイプで生成する際に決まる。上のゲーム画面と落ちてくる場所を対応させ、指を離せばブロックが落ちてくる。

 これだと縦棒をひたすら積み上げるだけで永遠に続けられそうだが、本作ではその対応として、下から一部に隙間があるブロックがせり上がってくる。隙間を埋めて次々と消していかないと、ブロックがどんどん積み上がってしまう。まずは生き残るためにブロックを消しながら、数列まとめて消せるタイミングを見つけて高得点を狙っていく。

 「テトリス」のオマージュ作品は無数に存在するが、本作は落ちてくるブロックの形を自分で決めるというアプローチが斬新で、スマートフォンのタッチインターフェースならではの操作を取り入れているのもアイデアを感じる。ただゲームモードが1つで難易度設定などがないため、落ちものパズルに慣れた人でないと、スピードが速すぎて操作についていけないと感じるかもしれない(筆者は落ちものパズルも大好物なのですぐに慣れた)。

落ちてくるブロックを自分で決められる落ちものパズル。簡単そうだと思うかもしれないが、これがなかなか難しい
「NoSpinOnPins」Android版
【著作権者】
NULL PROJECT
【対応OS】
Android 2.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(15/09/03)
「NoSpinOnPins」iOS版
【著作権者】
NULL PROJECT
【対応OS】
iOS 6.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1(15/10/13)

次回予告

 最終回となる第3回の掲載日は、1週挟んで3月25日。RPGやノベルゲームを中心にご紹介する。ご期待いただきたい。