週末ゲーム

国産オンラインアクションRPGの注目作「ファンタシースターオンライン2」(前編)

いつでも誰とでも気軽にパーティプレイが楽しめる。横殴りの心配なし!

(12/07/20)

タイトル画面

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、編集部がピックアップした作品を毎週紹介していく。今回は、国産ならではのプレイのしやすさが光る、基本プレイ無料のオンラインアクションRPGの注目作「ファンタシースターオンライン2」を前・後編の2回に分けて紹介していく。前編となる今回は、ゲームの概略や戦闘システムなどを中心にみていこう。

気軽にパーティプレイを楽しむための工夫が満載

銀河を巡る巨大船団と共に数々の惑星を渡り歩く“アークス”となって、宇宙の敵“ダーカー”を相手に無限の冒険を繰り広げよう 銀河を巡る巨大船団と共に数々の惑星を渡り歩く“アークス”となって、宇宙の敵“ダーカー”を相手に無限の冒険を繰り広げよう

 今回取り上げる「ファンタシースターオンライン2」(以下、PSO2)は、2000年に家庭用ゲーム機初の本格オンラインRPGとして登場し話題を呼んだ、セガの名作「ファンタシースターオンライン」(以下、PSO)の流れを汲む作品で、正式なナンバリングタイトルとしても注目を集めている作品だ。ストーリーに直接の繋がりはないので、旧作を知らなくても問題なく楽しめる。

 PSO2は基本的に最大4人でパーティを組み、さまざまなクエストに挑むMOタイプのオンラインアクションRPGだ。パーティの結成は、多数のプレイヤーが一堂に会する、待ち合わせ場所兼各種手続きエリアである“ロビー”で行うことも可能だが、これとは別にクエストを受注する際、同時に専用の冒険用フィールドの作成、いわゆる“部屋立て”が行われ、入室したもの同士が自動的にパーティとなる仕組みが用意されている。このためお互いに“フレンド”登録した相手や、ギルドに相当する“チーム”メンバー同士ではない、いわゆる野良プレイヤーがパーティを組む場合、クエスト受注時に既存の部屋へ乱入するのが基本スタイルだ。

 部屋立てでは、パーティ名やコメントの入力に加え、プレイスタイルを“指定なし”“誰でも楽しく”“効率重視”の3つから選択でき、さらにパスワードやフレンド限定、チーム限定、参加レベルを入室条件として指定できる。条件を満たしている部屋であれば基本的に自由に入室することが可能だ。

 また、PSO2ではエネミー(敵)との戦闘時、周囲のプレイヤーに等しく経験値が入るのでMMOでありがちないわゆる“横殴り”の心配がなく、さらにドロップアイテムはプレイヤーごとに異なるアイテムが各々の画面上に出現するため、すべて拾ってかまわない。この仕組みのおかげで、気軽に乱入してパーティプレイが楽しめるというわけだ。

フレンドに自分のキャラを“フレンドパートナー”として利用してもらうには、“ビジフォン端末”での登録が必須となる フレンドに自分のキャラを“フレンドパートナー”として利用してもらうには、“ビジフォン端末”での登録が必須となる

 乱入には抵抗があるという人でも安心してほしい。PSO2では、親しくなったNPCをパーティメンバーとして連れ歩くことが可能なほか、フレンドになった他プレイヤーのキャラを“フレンドパートナー”としてNPC扱いで連れ歩くこともできるので、ソロプレイがメインの人や、友達と遊ぶ時間を合わせるのが難しいという人でも楽しくプレイできるはずだ。

宇宙でたったひとりのオリジナルキャラを作って無限の冒険へ旅立とう

 プレイヤーは宇宙を旅する巨大船団“オラクル”の調査隊“アークス”の一員として、さまざまな惑星でクエストをこなしていく。アークスが訪れる先々では“ダーカー”と呼ばれる謎の存在が出現しており、これと戦うことが任務の中心となる。また、各惑星に生息している生物達もダーカーの影響で狂暴化してしまっており、アークスの前へと立ちふさがってくる。

平和な“惑星ナベリウス”でプレイヤー(右)と相棒の“アフィン”(左)が、アークスの最終試験を受けるところから物語は始まる 平和な“惑星ナベリウス”でプレイヤー(右)と相棒の“アフィン”(左)が、アークスの最終試験を受けるところから物語は始まる

“ダーカー”の“浸食”を受け、グロテスクな植物の芽のようなものが生えた強敵“ブーステッドエネミー”も登場する。ボスの場合も同様だ “ダーカー”の“浸食”を受け、グロテスクな植物の芽のようなものが生えた強敵“ブーステッドエネミー”も登場する。ボスの場合も同様だ

 アークスは、“フォトン”と呼ばれる特殊な力を操る才能をもつ、ダーカーに唯一対抗できる存在だ。アークスには、人間に近く平均的な能力をもった“ヒューマン”、尖った耳をもちフォトンの扱いに長けた“ニューマン”、頑健な機械の体をもつ“キャスト”の3種族が存在するほか、性別によっても若干の能力値の違いがある。さらに、接近戦のエキスパートである“ハンター(Hu)”、銃火器の扱いに長けた“レンジャー(Ra)”、魔法に似たシリーズ独自の概念である“テクニック”を操る“フォース(Fo)”という3つのクラス(職業)が用意されている。

“究極のキャラクタークリエイト”を謳うキャラクタークリエイト画面。胸の大きさや向きなどもカスタマイズできることが話題になった “究極のキャラクタークリエイト”を謳うキャラクタークリエイト画面。胸の大きさや向きなどもカスタマイズできることが話題になった

 キャラクタークリエイト時には、3種族×2性別×3クラスの組み合わせを選んだあと、外見のベースとなる3Dモデルから好きなものを選び、モーフィングによりカスタマイズを加えていく。シンプルな“かんたん編集”と、詳細かつ簡単操作の“こだわり編集”を利用して、宇宙にたったひとりのオリジナルキャラを作成可能だ。デザインの幅だけを見れば、より細かく設定をいじれるゲームも存在するが、直感的な操作で破綻が少なく見栄えのよいキャラを作成できる点はPSO2ならではと言えるだろう。

派手でアクション性の高いバトルが展開

 シリーズを経るごとに強化されてきた、アクション性の高い戦闘もPSO2の魅力のひとつ。ウェポン(武器)による通常攻撃に加えて、“PP(フォトンポイント)”を消費して放つ必殺技“PA(フォトンアーツ)”と、同じくPPを消費するテクニックを組み合わせた、派手なバトルを楽しむことが可能だ。テクニックを利用するための“法撃武器”2種を除く“近接武器”と“射撃武器”の計6種には、ウェポンの種類ごとに個性的かつ派手なエフェクトのついたPAが複数用意されている。PAとテクニックはゲーム内で入手可能な専用ディスクを消費することで習得できる。

ハンター(Hu)用武器は、溜め系PAの溜め時間短縮スキルが強力な“ソード(大剣)”、範囲と速度に優れる“パルチザン(長槍)”、トリッキーな“ワイヤードランス(自在槍)”の3種(画像はソード) ハンター(Hu)用武器は、溜め系PAの溜め時間短縮スキルが強力な“ソード(大剣)”、範囲と速度に優れる“パルチザン(長槍)”、トリッキーな“ワイヤードランス(自在槍)”の3種(画像はソード)

ワイヤードランスは伸縮自在のワイヤーの先端に刃がついた武器で、敵を捕まえてハンマー投げのように振り回したり、投げ飛ばしたりできる ワイヤードランスは伸縮自在のワイヤーの先端に刃がついた武器で、敵を捕まえてハンマー投げのように振り回したり、投げ飛ばしたりできる

レンジャー(Ra)用武器は、敵を弱体化させるスキルが特徴。火力は低いが扱いやすい“アサルトライフル(長銃)”と、高火力な“ランチャー(大砲)”の2種(画像はアサルトライフル) レンジャー(Ra)用武器は、敵を弱体化させるスキルが特徴。火力は低いが扱いやすい“アサルトライフル(長銃)”と、高火力な“ランチャー(大砲)”の2種(画像はアサルトライフル)

ランチャーは射撃中に移動できない弱点をもつが、ランチャーにまたがって射撃の反動で低空を飛ぶPA“ロデオドライブ”を利用できる ランチャーは射撃中に移動できない弱点をもつが、ランチャーにまたがって射撃の反動で低空を飛ぶPA“ロデオドライブ”を利用できる

フォース(Fo)用武器は、テクニックの効果に上乗せされる“法撃力”に優れた“ロッド(長杖)”と、投擲による遠距離攻撃やテクニックの遠隔発動が可能な“タリス(導具)”の2種(画像はタリス) フォース(Fo)用武器は、テクニックの効果に上乗せされる“法撃力”に優れた“ロッド(長杖)”と、投擲による遠距離攻撃やテクニックの遠隔発動が可能な“タリス(導具)”の2種(画像はタリス)

ロッドは、複数の敵にヒットする近接武器としても利用できる。敵を殴りつつPPを溜めて範囲系テクニックでなぎ払う戦闘スタイルも可能だ ロッドは、複数の敵にヒットする近接武器としても利用できる。敵を殴りつつPPを溜めて範囲系テクニックでなぎ払う戦闘スタイルも可能だ

すべてのクラスで利用できる“ガンスラッシュ(銃剣)”は、片手剣モードと小銃モードを切り替えて利用できる万能武器。侮れない実力をもつ すべてのクラスで利用できる“ガンスラッシュ(銃剣)”は、片手剣モードと小銃モードを切り替えて利用できる万能武器。侮れない実力をもつ

 ウェポンは“武器パレット”にあらかじめ登録することで、すばやく持ち替えて利用できるほか、武器パレットでは武器1個に対し3つまでのPA(法撃武器の場合はテクニック)を装備できる。なお、近接武器では、PAの装備順と攻撃回数の組み合わせで、放つPAの種類を切り替える“オリジナルコンボ”というシステムも用意されている。自分だけの組み合わせを工夫しよう。

 一方、テクニックは武器パレットの3つに加え、消費アイテムなどを登録してすばやく利用するための“サブパレット”(最大10枠)にも装備できるのが特徴で、炎・氷・雷・光といったさまざまな属性のテクニックを、エネミーの弱点属性に合わせて柔軟に選択できる。さらにテクニックは、ボタン長押しによる“チャージ”を行うことで威力や効果範囲を増大できるほか、回復系や補助系の技が用意されているのもポイントだ。

 また、PSO2ではクラスのレベルが上昇するたび、能力値の上昇に加えて“SP(スキルポイント)”を1ポイント入手でき、これを消費することで、各クラス専用の“スキル”の習得が可能だ。スキルには“サブパレット”に登録して任意のタイミングで戦闘に利用できるアクティブスキルのほか、習得するだけで効果を発揮するパッシブスキルも用意されており、PAやテクニックの威力や効果範囲などを強化できるものも複数存在する。

 戦闘時のアクション性をアップさせる要素はこれだけではない。攻撃時にプレイヤーの周囲に表示される円状の光が収縮して赤くなった瞬間に次の攻撃を繰り出すことで、エネミーを仰け反らせつつ大ダメージを与え、さらにPPも回復できる“JA(ジャストアタック)”、近接武器でエネミーの攻撃を防御する“ガード”、職業ごとに異なる性質を備えた緊急回避技など、タイミングの見極めが重要になる要素が複数用意されている。

“ヴォル・ドラゴン”を始めとするボスを部位破壊でダウンさせたら攻撃のチャンス。“ジャンプアクション”で背中に飛び乗って弱点を集中攻撃しよう “ヴォル・ドラゴン”を始めとするボスを部位破壊でダウンさせたら攻撃のチャンス。“ジャンプアクション”で背中に飛び乗って弱点を集中攻撃しよう

 さらにシリーズ初となる“ジャンプアクション”は、攻撃の回避や飛行エネミーへの攻撃はもちろん、射線の確保やテクニックの効果範囲増大などさまざまな場面で活躍する。戦闘時以外でも、フィールドやロビー移動時の近道や、高低差のある場所の移動など、お世話になる場面は多い。

 こちらもシリーズ初となる操作モード“TPSスタイル”にも注目だ。このモードではプレイヤーの視点を、キャラクターの全身が表示される後方視点から、肩ごし視点に切り替えて精密攻撃が行える。小型エネミーのロックオン不可能な弱点を“アサルトライフル”で狙い撃ったり、投擲したカードを中心にテクニックを発動できる法撃武器“タリス”を使って円錐上の効果範囲をもつテクニック“ラ・ゾンデ”を空中高くで発動させたりといった、テクニカルな戦闘を楽しむことが可能だ。

 なお、PSO2はアナログスティックつきゲームパッドに加えて、マウス+キーボード操作にも対応している。好みにもよるが従来型のロックオン戦闘が中心ならゲームパッド操作が、TPSスタイル中心ならマウス+キーボード操作がおすすめだ。

成長する防具“マグ”を育てて進化を目指そう

 ウェポンに加え“ユニット”や“マグ”といった、PSOシリーズ独自の武装も戦闘に花を添える。PSO2では、キャラクターのコスチューム(キャストの場合はパーツ)は防御力などのパラメーターを一切もたない。その代わりに用意されているのが背中、腕、足に装備できる追加パーツのユニットで、防具の役割を担う。また、ユニットに対して“ステルス化”を施すことで透明化できるため、コスチューム共々、性能のために外見を妥協するというRPGにありがちなジレンマと無縁なのがうれしい。

“マグ”に与えるアイテムの種類によって、上昇、下降するパラメーターが異なる。複数の餌を上手に与えて目的のマグに進化させよう “マグ”に与えるアイテムの種類によって、上昇、下降するパラメーターが異なる。複数の餌を上手に与えて目的のマグに進化させよう

 一方のマグは、初代PSOユーザーにはおなじみの、自立型の成長する防具のこと。ゲーム中のイベントをこなすことで入手でき、装備するとキャラクターの左肩の辺りにフワフワと漂い始める。マグは各種アイテムを定期的にエサとして与えることで、能力値が成長していく。この能力値はキャラクターの能力値に加算されるため、マグを成長させることでキャラクターの能力値を大幅にアップできるのだ。

PB発動時にボタンを長押しして、発動時に現れるリングを重ねることで、PBの“チェイン”が可能だ。発動持続時間の大幅アップが見込める PB発動時にボタンを長押しして、発動時に現れるリングを重ねることで、PBの“チェイン”が可能だ。発動持続時間の大幅アップが見込める

 マグは、“オートアクション”と呼ばれる自動攻撃や“トリガーアクション”と呼ばれる支援行動(HP回復、復活など)を自動的に行ってくれる相棒的な存在でもある。さらに一定のレベルに達すると第2形態、第3形態へと順次進化するのもポイントだ。能力値の組み合わせによって、打撃支援型や射撃支援型といったように異なる種類、異なる外見へと進化する。そして、第2形態以降に進化したマグは、必殺技の“PB(フォトンブラスト)”を発動できるようになる。PBを発動するとマグは巨大な幻獣へと姿を変えて、一定時間の間プレイヤーと共に戦ってくれるのだ。さらにパーティメンバーとPBの発動タイミングを合わせて“チェイン”させれば、さらに強力な効果を引き出すことも可能となる。

吹き出しチャットが楽しいコミュニケーション機能

チャットでは、噴出しの形を変更したり、漫符、カットイン、ロビーアクションなどを併用できる。チャットコマンドを利用すればAWでもこれらを利用可能だ チャットでは、噴出しの形を変更したり、漫符、カットイン、ロビーアクションなどを併用できる。チャットコマンドを利用すればAWでもこれらを利用可能だ

 PSOシリーズでは伝統的に、チャットが漫画の吹き出し風に表示されるので、チャットログに発言が流れるだけの味気ない表示と異なり、まるでキャラクターがしゃべっているように感じられるのが面白い。トゲトゲの吹き出しや心理描写を表すモヤモヤした吹き出しで発言することも可能だ。複数のキャラクターがタイミングを合わせて同じ発言をすることで、自動的にトゲトゲの吹き出しとして、まとめて表示されるユニークな機能も用意されている。

 加えて、キャラクターに“敬礼”や“喜ぶ”といった各種ポーズやボディランゲージをさせることができる“ロビーアクション”、吹き出しの横に喜怒哀楽を表現したキャラクターの顔を表示できる“カットイン”、図形や線状のパーツを組み合わせて作成したイラストを吹き出し表示できる“シンボルアート”といった、コミュニケーションをサポートするさまざまな機能が用意されている。

 また“AW(オートワード)”という機能も用意されており、たとえばクエストの開始・終了時や攻撃時、PAやスキルの発動時、ダメージを受けたときや回復してもらったときなど、フィールドでの冒険中に特定の場面で設定済みのセリフを自動でキャラに発言させることが可能だ。操作に忙しく無言になりがちな冒険中でも、キャラの個性を演出できるのはうれしい。もちろんNPCやフレンドパートナーもAWを使ってくれる。

後編では“無限の冒険”を実現するためのさまざまな要素をピックアップ

 今回は前編として、PSO2がどんな魅力をもったゲームなのか、全体的なプレイスタイルや戦闘関連を中心に紹介してきた。純国産タイトルなだけに、パーティプレイの際に日本人が気になる要素をシステム側で的確にサポートしていることがわかってもらえたのではないだろうか。後編では、プレイヤーを飽きさせないための数々の工夫や、さまざまなやり込み要素などを中心に紹介する予定だ。

【著作権者】
(株)セガ
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/Vista x64/7 X64
【ソフト種別】
フリーソフト(一部有料アイテムあり)
【バージョン】
1.0004.0

(霧島 煌一)