杜のAndroid研究室

第219回

Microsoftのデジタルノートアプリ「OneNote」のAndroid版

テキスト、手書き、音声でメモでき、Windows/Mac/iOS版との同期が可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Microsoftが提供するデジタルノートアプリ「OneNote」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

マルチプラットフォーム対応のデジタルノートアプリ

「OneNote」

 「OneNote」は、Microsoftがマルチプラットフォーム向けに提供するデジタルノートアプリ「OneNote」のAndroid版。テキストや手書き、音声でメモしたり、画像を挿入して“ノート”を作成できるほか、チェックリストや書式を設定した文書の作成も可能。作成した“ノート”は、Windows/Mac/iPhone/iPad版やWeb版の“OneNote Online”と同期することができる。

 利用するには、Microsoftアカウントでのログインが必要で、初回起動時に表示される画面の[サインイン]ボタンから、Microsoftアカウントとパスワードを入力してログインすることが可能。ログインすると、画面左側に“ノートブック”一覧が表示され、選択して既存の“ノート”を閲覧、編集していくことができる。

 「OneNote」では、“ノートブック”内に複数の“セクション”、各“セクション”内に複数の“ページ”を作成してメモなどを記述する仕組み。“ノートブック”は複数作成できるため、“プライベート用”や“仕事用”など、ジャンル別に“ノートブック”を作成し、さらに“セクション”で細分化して、“ページ”を管理することが可能だ。

[サインイン]ボタンをタップし、Microsoftアカウントでログインする
ログイン後には“ノートブック”一覧が表示され、“ノートブック”から“セクション”、“ページ”とたどって、メモを閲覧・編集できる

 “ノートブック”を新規作成するときは、“ノートブック”一覧の上部にある[+ノートブック]項目を選択し、表示されるポップアップで“ノートブック”の名前を入力して[作成]ボタンをタップすればよい。同様に、“セクション”一覧の上部にある[+セクション]項目から“セクション”を、“セクション”を選択して表示される“ページ”一覧上部の[+ページ]項目から“ページ”を新規作成することが可能。

手書きや音声でメモでき、テキストの書式設定も行える

ツールバーからチェックボックスを挿入して、チェックリストを作成可能

 “ページ”画面では、画面をタップすると日本語入力アプリが自動で起動し、画面中央でメモにテキストを入力できるほか、画面上部でタイトルを編集することができる。また、画面上部のツールバーで左から2番目のチェックボックス型ボタンをタップすると、チェックボックスを挿入して、チェックリストを作成可能。さらに、その右側のカメラ型ボタンからは、端末内の画像やその場で撮った写真を挿入することができる。

 画面右上の[…]ボタンのメニューで[インク]項目を選択すれば、手書きモードに切り替えて、手書きでメモを行える。なお、日本語入力アプリを非表示にするとツールバーの一番左に表示されるペン型ボタンをタップすることでも、手書きモードへの切り替えが可能。

端末内の画像やその場で撮った写真を“ページ”内に挿入できる
手書きモードに切り替え、ペンツールやマーカーツールで描画できる

 手書きモードでは、ツールバーの下側に表示されるメニューから2種類のペンツールまたはマーカーツール、消しゴムツールを使って描画を行える。ペンツールは太さや色を変更することができ、“ページ”上の余白はもちろん、テキストや画像の上に手書きでメモを加えることが可能だ。手書きモードを終了してテキスト入力を再開したいときは、画面上部のツールバーでペン型ボタンをタップし、さらに画面をタップして日本語入力アプリを起動すればよい。

 また、テキスト入力時に画面右上の[…]ボタンのメニューで[音声]項目を選択すると、マイクを起動して音声を録音し、音声データを“ページ”内に挿入することが可能。音声データの挿入箇所には[再生]ボタンが表示され、タップすれば音声を再生できる。

 さらに、[…]ボタンのメニューからは、行頭に記号や数字を挿入して箇条書きしたり、インデントの挿入・削除を行うことが可能。また、タッチ操作でテキストを選択した上で、メニューの[書式]項目を選択すると、画面下部に表示されるメニューからテキストを太字や斜体にしたり、下線や取り消し線、マーカー線を付加するといった書式の設定を行える。なお、日本語テキストの場合、Androidの画面上の表示では太字と斜体は反映されない。

音声を録音して、“ページ”内に挿入することも可能
選択したテキストに太字や斜体、下線、取り消し線などの書式を設定できる

 このほか、“ページ”画面上部のツールバーの[+]ボタンをタップすれば、白紙の画面を表示して、同一“セクション”内の“ページ”を新規作成することが可能だ。

画面の切り替え時に同期が行われ、オフラインでの閲覧・編集も可能

画面を切り替えると同期が行われ、同期中はステータスバーにアイコンが表示される

 なお、テキストや手書きなどのメモは、入力した時点で自動保存される。また、“ページ”画面左上の[<]ボタンまたは端末の[戻る]ボタンなどで、“セクション”一覧に切り替えた際に、オンラインとの同期が行われる仕組みで、同期中はステータスバーに“同期中”アイコンが表示されて確認可能。

 そのほか、本アプリの起動時にも同期が行われ、他の端末で編集した“ページ”を最新の状態で閲覧したり、編集することができる。なお、本アプリはオフラインでも閲覧・編集が可能だが、バックグラウンド同期は行われないため、オフラインでは前回の起動時以降に他の端末から加えた編集は反映されていないので注意。

ウィジェットやショートカットからすばやくメモできる

 ホーム画面から本アプリをすばやく起動してメモを開始できるウィジェットの配置も可能。5種類のウィジェットが用意されており、“ページ”を新規作成してテキストや音声、画像をすばやくメモしたり、最近編集した“ページ”を開いて閲覧・編集することができる。なお、ウィジェットから新規作成した“ページ”は、“(ユーザー名)さんのノートブック”の“クイックノートセクション”に自動的に分類される仕組みだ。

 また、特定の“ページ”“セクション”“ノートブック”へのショートカットをホーム画面に作成することもできる。各一覧画面から“ページ”“セクション”“ノートブック”を長押しで選択し、メニューの[ホーム画面に追加]項目を選択することで、ショートカットを作成可能。また、“ページ”画面右上の[…]ボタンのメニューから[ホーム画面に追加]項目を選択することでも、“ページ”のショートカットを作成することができる。

テキストや手書き、画像をすばやくメモできるウィジェットを配置可能
特定の“ページ”“セクション”“ノートブック”へのショートカットをホーム画面に作成可能
「OneNote」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Android 4.1以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
15.0.3230.1032(14/11/12)

(ライターズハイ:鈴木 友博)