杜のAndroid研究室

第217回

“マテリアル”デザインに対応したAndroid版「Gmail」v5.0

Outlook.comなど、Gmail以外のメールも送受信可能に

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Googleが発表した新しいデザインコンセプト、“マテリアル”デザインに対応し、ユーザーインターフェイスが刷新されたAndroid版「Gmail」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

インターフェイスが刷新されたAndroid版「Gmail」

「Gmail」

 「Gmail」は、Googleが提供するWebメールサービス“Gmail”の公式クライアントアプリ。すでに本連載でも取り上げているが、その後もバージョンアップも重ねており、最新版のv5.0では、Android 5.0(コードネーム:Lollipop)でも採用されている“マテリアル”デザインに対応し、ユーザーインターフェイスが大幅刷新された。また、“Gmail”以外のWebメールやPOP/IMAPメールの管理も可能になるなど、機能が追加されている。

 なお、Android版「Gmail」のv5.0は、Android 4.0以降で利用可能。本稿では、追加された新機能を中心に最新版「Gmail」の使い勝手を紹介していく。

画面右下のボタンから新規メールを作成できる

 ユーザーインターフェイスの刷新がとくに顕著なのが、起動時に表示される受信トレイ画面。画面右下に赤色で円形の[新規作成]ボタンが表示されており、タップすれば、新規メールの作成画面を表示できる。従来は画面上部に配置されていた[新規作成]ボタンが画面右下に移動したことで、片手で端末を持っているときでもボタンが押しやすくなった印象だ。

 また、新着メールを自動で振り分ける“Gmail”のカテゴリー別の受信トレイには従来通り対応。受信トレイ画面左上にある横線3本のメニューボタン(ハンバーガーボタン)をタップすると表示されるメニューで、[ソーシャル][プロモーション][新着]などの項目を選択すれば各カテゴリーの受信トレイを表示できる。なお、起動時には“メイン”の受信トレイが表示される。

 受信トレイで一覧表示されているスレッドを選択すれば、スレッド画面を表示してメールを閲覧可能。スレッド画面の改良点としては、最下部までスクロールしたときに画面下部に[返信][全員へ返信][転送]ボタンが表示されており、メールを読んだあとで返信や転送をすばやく行える。

画面左上のメニューボタンからメニューを表示し、各カテゴリーの受信トレイに切り替え可能
スレッド最下部のボタンからメールの返信や転送をすばやく行える

 なお、受信トレイでは従来通り、スレッドを左または右へスワイプすることでアーカイブができるほか、リストの最上部で下方向へスワイプしてスレッド一覧の更新が可能。また、各スレッドの左側に表示されるアイコン画像をタップすれば、スレッドの選択が可能で、スレッドを複数選択してアーカイブや削除などを一括で行える。

 このほか、「Gmail」ではv4.9より、Googleが提供するオンラインストレージサービス“Google ドライブ”との連携が可能になっている。メール作成画面で、画面右上の[ファイル添付]ボタンをタップした際に、端末内のファイルを添付するほか、“Google ドライブ”に保存しているファイルの共有用URLを挿入することが可能。また、受信したメールに添付されたファイルを“Google ドライブ”に直接保存することもできる。

受信トレイでスレッドを左または右へスワイプしてアーカイブできる
メール作成画面の上部にある[添付ファイル]からは、端末内のファイルのほか、“Google ドライブ”のファイルを添付可能

Gmail以外のWebメールやPOP/IMAPメールも管理可能に

 「Gmail」では、従来より複数のGmailアカウントを登録して、受信トレイを切り替えることが可能だったが、最新版ではさらに“Outlook.com”“Yahoo!メール”などのWebメールサービスや、プロバイダーなどのPOP/IMAPメールを管理することができる。

 メールアカウントを追加登録するときは、受信トレイ画面の左上にあるメニューボタンのメニュー上部でメールアドレス右側の[▼]ボタンをタップし、表示されるメニューの[アカウントを追加]項目を選択しよう。次に表示されるポップアップで、“Google”項目を選択すると新たなGmailアカウントを追加でき、“個人(IMAPまたはPOP)”項目を選択して[OK]ボタンをタップすれば、“Gmail”以外のメールアカウントを追加可能だ。

[▼]ボタンをタップして表示されるメニューの[アカウントを追加]項目からメールアカウントの追加登録が可能
Gmail以外のアカウントを追加する場合は、“個人(IMAPまたはPOP)”を選択する

 “Gmail”以外のメールアカウントのセットアップ画面では、各メールサービスの種類に応じて自動セットアップまたは手動セットアップが可能。“Outlook.com”や“iCloudメール”などの一部のWebメールサービスのアカウントの場合、メールアドレスとパスワードを入力するだけで簡単にアカウントを追加できる。

 その他のメールアカウントの場合、受信メールサーバーの種類をPOP3またはIMAPから選択し、サーバーやポートなどを設定して、アカウントを追加可能だ。なお、メールの自動同期は、5分から1時間の間隔で設定でき、アカウント毎に通知の有効・無効も設定することができる。

一部のWebメールサービスのアカウントは、メールアドレスとパスワードを入力するだけで自動セットアップが可能
サーバーとポートなどを設定して、手動でメールアカウントを設定することも可能
メールを自動同期する間隔や通知の有無などを設定できる
メニュー左上のアイコンを右へスワイプすると、メールアカウントを切り替えられる

 登録した複数のアカウントを切り替えたいときは、受信トレイ画面の左上にあるメニューボタンをタップし、メニュー左上に表示される現在選択中のアカウントのアイコン画像を右へスワイプすることですばやく切り替えが可能。なお、画面上部のスワイプで切り替えられるのは、最大3アカウントまで。メニュー上部の[▼]ボタンをタップして表示されるアカウント一覧からは、4つ目以降のメールアカウントにも切り替えることができる。

 なお、受信トレイ画面右下の[新規作成]ボタンから新規メールを作成すると、送信元アドレスは現在選択中のアカウントのメールアドレスとなる。新規メールの作成画面でメールアドレス右側の[∨]ボタンをタップすれば、登録しているメールアドレスを一覧表示でき、選択して送信元アドレスを変更することが可能。

 このほか、タブレット向けのユーザーインターフェイスも刷新されている。タブレットでは、受信トレイ画面の左端にアイコンが並んだバーが表示されており、アイコンをタップして、“ソーシャル”“プロモーション”などの受信トレイや、他のメールアカウントにすばやく切り替えることが可能だ。

新規メールの作成画面では、送信元アドレスの切り替えも行える
タブレットでは、画面左端のバーで受信トレイやアカウントをすばやく切り替え可能
「Gmail」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
端末により異なる(編集部にてAndroid 4.4で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
端末により異なる(14/11/06)

(ライターズハイ:鈴木 友博)