杜のAndroid研究室

シンプルなインターフェイスでデータをバックアップ「JSバックアップ」

電話帳や通話履歴、アプリや画像などのデータを手動・自動でバックアップできる

(11/09/14)

「JSバックアップ」「JSバックアップ」

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、見た目がシンプルで使いやすいバックアップアプリ「JSバックアップ」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

端末内のさまざまなデータをバックアップ

 電話帳やメール、カレンダーをはじめとして、Android端末にはさまざまなデータが保存されている。万が一のアクシデントに備えて、データをバックアップしておきたいと思う人も多いだろう。

 「JSバックアップ」は、シンプルでわかりやすいインターフェイスが特長のバックアップアプリ。連絡先や通話履歴、SMS、システム設定といった標準アプリのデータや、画像、音楽、動画、インストールしたアプリのデータをバックアップし、復元できる。バックアップデータの保存先には、SDカードのほか、オンラインストレージサービスの“Dropbox”や“SugarSync”のストレージを指定可能だ。なお、アプリと画像、音楽、動画のバックアップ先として指定できるのは、SDカードのみとなっている。また、標準アプリのデータなどは、端末によってはバックアップや復元ができない項目もあるので注意しよう。

バックアップ先とバックアップするデータを選択

SDカードとオンラインストレージがら保存先を選択SDカードとオンラインストレージがら保存先を選択

 起動時の画面で[バックアップ]ボタンを押すと、バックアップの設定画面が表示されるので、まずバックアップデータの保存先をSDカード・“Dropbox”・“SugarSync”から選択する。“Dropbox”か“SugarSync”を選択する場合は、各サービスへのログインが必要。

 バックアップの種類は、可能なデータをすべてバックアップする“フルバックアップ”と、バックアップするデータを自分で選ぶ“選択バックアップ”から選択可能。“選択バックアップ”ではバックアップする項目を、連絡先・通話履歴・SMS・ブックマーク・システム設定・ホーム画面のショートカット・アラーム設定・辞書・カレンダー・ミュージックプレイリストなどからチェックボックスで選択できる。さらに、SDカードにアプリや画像、音楽、動画をバックアップする場合は1アプリ・1ファイルずつの選択が可能だ。項目を選択して[確認]ボタンを押すとバックアップの確認画面が表示される。

すべての項目をバックアップする“フルバックアップ”すべての項目をバックアップする“フルバックアップ”

バックアップ項目を選択できる“選択バックアップ”バックアップ項目を選択できる“選択バックアップ”

バックアップを実行する

 バックアップの確認画面で[開始]ボタンを押し、確認のポップアップで[OK]ボタンを押すとバックアップが開始され、ポップアップで進捗状況を確認可能。バックアップデータは、ひとつのZIPファイルとして保存される。バックアップが完了すると、バックアップデータのファイルサイズや処理にかかった時間などを確認できる画面が表示されるので、[閉じる]ボタンを押して最初の画面に戻ろう。

 起動時の画面で[履歴]ボタンを押せば、実行したバックアップの履歴一覧が表示され、バックアップデータの保存先やファイル名などが確認可能だ。バックアップの設定画面で“バックアップ履歴サーバを使用する”にチェックを入れている場合、Webブラウザーで専用サイトへログインしてバックアップの履歴を確認することができる。専用サイトはパソコンなどからも表示できるのが便利。ログインに必要なアカウントとパスワードは、起動時の画面のメニューから開ける設定画面で確認可能。

バックアップの確認画面で[開始]ボタンを押してバックアップ開始バックアップの確認画面で[開始]ボタンを押してバックアップ開始

バックアップ履歴一覧でバックアップデータの保存先などを確認可能バックアップ履歴一覧でバックアップデータの保存先などを確認可能

バックアップデータを復元する

バックアップの詳細画面で項目を選択するとデータの詳しい内容を確認できるバックアップの詳細画面で項目を選択するとデータの詳しい内容を確認できる

 バックアップデータの復元は、バックアップの履歴一覧から行う。復元したいデータが含まれる履歴を選択するとバックアップの詳細画面が表示される。詳細画面では連絡先やSMSなどのバックアップした各項目を選択することで、個々の連絡先やメッセージ内容などの詳細なデータを確認可能。

 画面左下の[復元]ボタンを押すと、復元項目の選択画面が表示される。フルバックアップしたデータでも復元したい項目だけを選択して復元することが可能。復元したい項目を選択したら、左下の[開始]ボタンを押し、表示される確認のポップアップで[OK]ボタンを押せば復元が開始され、ポップアップで進捗状況が表示される。

 なお、アプリの復元を行う場合は、あらかじめAndroidのアプリケーション設定で[提供元不明のアプリ]項目をチェックして、Androidマーケット以外からのアプリのインストールを許可しておく必要がある。また、アプリの復元は、ひとつずつインストール画面が表示され、[インストール]ボタンを押してインストールを実行する手間が必要となる。

 復元が完了すると、復元した項目一覧や処理にかかった時間などを確認できる画面が表示される。標準アプリのデータの復元を行うと、[閉じる]ボタンを押したときに、復元内容を反映させるために端末の再起動を促すポップアップが表示されるので、[OK]ボタンを押してポップアップを閉じ、端末の再起動を実行しよう。

復元したい項目を選択し、[開始]ボタンを押して復元を開始復元したい項目を選択し、[開始]ボタンを押して復元を開始

復元が完了すると復元した項目一覧などが表示される復元が完了すると復元した項目一覧などが表示される

バックアップの定期実行と機種変更・初期化後の復元

 スケジュールを設定してバックアップを定期的に自動で実行することもできる。スケジュールバックアップは、起動画面で[スケジュール]ボタンを押して表示される画面から設定を行える。スケジュールバックアップでは、通常のバックアップ時と同様に、バックアップ先とバックアップする項目を選択できるほか、定期的なバックアップを行う間隔を、毎日・毎週の任意の曜日・毎月の任意の日付から選択可能。さらに、バックアップを実行する時刻も指定できる。

 なお、アプリがバックグラウンドで起動していないとバックアップの定期実行は行われないので、タスクキラー系アプリなどを使っている場合は「JSバックアップ」を強制終了するアプリから除外しておこう。設定した時刻になると、ステータスバーにアイコンが表示され、バックアップが実行される。バックアップの完了はステータスバーから確認可能だ。

 機種変更や端末の初期化を行ったあとにデータの移行や復元をする際にも「JSバックアップ」を利用できる。まず、本アプリをインストールし、バックアップデータを保存しているSDカードを装着した状態で、アプリを起動する。起動画面で[履歴]ボタンを押して表示される、バックアップの履歴一覧の画面で[履歴を更新]ボタンを押せば、SDカード内のバックアップ履歴を取得して表示可能。あとは通常通りバックアップデータの復元を行えばよい。

スケジュールを設定してバックアップを定期的に自動で実行するスケジュールを設定してバックアップを定期的に自動で実行する

新しい端末や初期化した端末で履歴を更新すると、SDカード内のバックアップ履歴を取得できる新しい端末や初期化した端末で履歴を更新すると、SDカード内のバックアップ履歴を取得できる

スケジュール帳アプリ「ジョルテ」のバックアップ

システム手帳アプリの「ジョルテ」のデータのバックアップも可能システム手帳アプリの「ジョルテ」のデータのバックアップも可能

 スケジュール帳アプリの「ジョルテ」をインストールしている場合、「ジョルテ」のデータのバックアップと復元も可能だ。ジョルテに入力している予定やToDo、設定などのすべてのデータをSDカードやオンラインストレージにバックアップできる。

【著作権者】
(株)情報スペース
【対応OS】
Android 1.6以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.2(11/09/06)

(ライターズハイ:鈴木 友博)