レビュー

シンプルなUIが魅力。Aviraの無償VPN「Avira Phantom VPN」

1カ月あたり500MBまで。公衆無線LANのセキュリティ対策やプライバシー強化に

「Avira Phantom VPN」
IPアドレスを偽装することも。北米・欧州を中心とした13カ国を経由地として選択できる

 「Avira Phantom VPN」は、フリーのマルウェア対策ソフト「Avira Free Antivirus」で知られるドイツのセキュリティベンダーAvira社が開発・提供しているVPNソフト。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。同社のWebサイトからダウンロードできる。

 “VPN(Virtual Private Network)”とは、公共空間であるインターネットに仮想の私的ネットワークを構成し、安全かつ専用線よりも安価に情報をやり取りするための技術。企業が拠点間を結んだり、イントラネットへのリモート接続を行うために利用するものだが、最近は公衆無線LANの安全性を高めるためのツールとして、セキュリティベンダーが提供するものも増えてきている。

 「Avira Phantom VPN」もそういったVPNソリューションの1つ。シンプルなユーザーインターフェイスが魅力で、ワンクリックでVPNをON/OFFできるため、初心者にも簡単に扱えるだろう。

 また、VPNは接続を中継するサーバーによりIPアドレスを偽装することが可能。そのため、IPアドレスによる接続制限を迂回するといった用途にも役立つ。たとえば、日本から接続しているにもかかわらずアメリカから接続してるかのように装うことで、アメリカ向けに限定されているサービスを利用できるようになる。「Avira Phantom VPN」の場合、設定画面から北米・欧州を中心とした13カ国(日本は含まれず)を経由地として選択することが可能だ。

 なお、本ソフトは基本的に無償だが、通信量が1カ月あたり500MBに制限されているので注意。無償のユーザー登録を行うことで制限を1カ月あたり1GBにまで緩和することができるほか、有償ライセンス“Avira Phantom Pro”(年額6,894円)を購入することで通信制限を撤廃することも可能だ。

ソフトウェア情報

「Avira Phantom VPN」
【著作権者】
Avira Operations GmbH & Co. KG.
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-

(樽井 秀人)