レビュー

通信状況を一目で把握。シンプルなパケット分析ツール「NetworkTrafficView」

さまざまな方法でパケットを分類して、パケットの数や通信速度などの統計情報を表示

「NetworkTrafficView」v2.00
初回起動時に監視対象のネットワークアダプターとキャプチャー方法を指定

 「NetworkTrafficView」は、シンプルなネットワーク監視ツール。64bit版を含むWindows 2000からWindows 7までに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、選択したネットワークアダプターに流れているパケットをキャプチャーしてそれを集計し、ネットワークの利用状況をわかりやすく表示してくれるツール。パケットのキャプチャーには、別途「WinPcap」や「Microsoft Network Monitor」(v2.x/v3.x)などのキャプチャードライバーが必要。どちらもない場合は“Raw Sockets”が利用できるが、一部の環境では動作しないほか、「NetworkTrafficView」を管理者権限で起動する必要があるなどの制限がある。

 キャプチャーされたパケットはイーサネットタイプ(IPv4/IPv6/ARP)、IPプロトコル(TCP/UDP/ICMP)、送信元および送信先のアドレスとポートで分類され、それぞれ一つの接続として一覧表示される。なお、この分類は[Tools]-[Advanced Options]メニューからカスタマイズが可能。たとえばポートの異なる通信を束ねたり、送信先や送信元のみで分類したり、通信しているプロセスごとに分けることができる。

 さらに、それぞれの接続をダブルクリックするとプロパティ画面が現れ、より詳細な情報をチェックすることが可能。たとえば、パケットの数やパケットサイズの合計、データサイズの合計、転送スピードの最大・平均、サービス名(HTTPやFTPなど)、最初または最後にパケットが送られた日時などといった情報が得られる。さらに、別途“GeoIP”や“GeoLite City”といったデータベースを導入することで、IPアドレスの国や都市といった情報を表示することもできる。

[Advanced Options]メニューからパケットの分類方法を指定
それぞれの接続をダブルクリックするとプロパティ画面が現れ、より詳細な情報をチェックすることが可能

 これらの情報はさまざまな形式でファイルとして出力したり、クリップボードへコピーすることが可能。ネットワークの利用統計を取得したい場合や、ネットワーク関連のトラブルシューティングなどに役立てたい。

ソフトウェア情報

「NetworkTrafficView」
【著作権者】
Nir Sofer 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows 2000から7まで(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.00(15/09/24)

(樽井 秀人)