レビュー

シンプルで気持ちいい水上跳躍・体当たりアクションゲーム「タイダルホッパー」

水中を泳いでエネルギーを溜め、多段ジャンプで空を跳び回るのが快感!

「タイダルホッパー」

 「タイダルホッパー」は、水上を飛び跳ねてスコアを稼いでいく2Dサイドビューのジャンプアクションゲーム。フリーゲームとして公開されており、作者のWebサイトからダウンロードできる。

 ゲームの舞台は海で、プレイヤーが操作するのは茶色いペンギン。ペンギンは水中の生き物にぶつかるとエネルギーが溜まり、溜めた数だけ水上で多段ジャンプができる。水上の生き物は体当たりで倒すことが可能で、再び水中へ潜るまでに倒した数がコンボ数としてカウントされる。連続でジャンプしてより高く長く跳び、コンボ数を上げることが高スコアにも繋がっていく。

赤い生き物はぶつかると1ミスだがバリアを張れば倒すことができ、逆に高得点のチャンス

 水中を長く泳いでエネルギーを多く溜めるのがポイントだが、水中では酸素に相当するゲージが減っていきゼロになると1ミス。3ミスでゲームオーバーとなり、ゲームオーバーまでのスコアを競うスコアアタック型のゲームとなっている。また、空中では赤い生き物にぶつかると1ミスだが、赤い生き物はエネルギーが残っていればバリアを張って倒すことができるので、逆に高得点のチャンスだ。

 跳んで、潜ってを繰り返すシンプルなゲームだが、水中からぐぐっと勢いを付けつつ水上へ飛び出し、きれいな放物線を描きながら跳んでいくのは爽快。小気味よいSEも相まって、触っているだけで気持ちのいいゲームに仕上がっている。水中と水上でアレンジがシームレスに変化するノリのいいBGMや、素朴な味わいのあるドットグラフィックも魅力だ。

 水上の生き物の密集地帯に跳び込めば一気にコンボ数を稼げたり、一部の敵を倒すと空中でもエネルギーを溜められたりと、操作に慣れ、システムを理解していくに従ってより高得点を目指せるようになるのも楽しい。ゲームオーバー後の再プレイも即座にできるため止め時がなかなか見つからず、つい繰り返しプレイしてしまう中毒性のある作品だ。

 なお、本作を制作したサークル“ニシキガツオ”は『気持よさを意識し、ちょっとした多幸感をもたらすフリーゲームを製作するサークル』とのこと。サークルのWebサイトでは他にも、プレイを進めることでアブストラクト系のBGMにメロディが重なり曲が完成していく全方位シューティング「DHINAMEPTOR」や、深海のような雰囲気の中で下からブロックをせり上げて色を揃え消していく「mizunoawa」など、とくにサウンド面が印象的なゲームが公開されている。

「DHINAMEPTOR」
「mizunoawa」
「タイダルホッパー」プレイ動画

ソフトウェア情報

「タイダルホッパー」
【著作権者】
ニシキガツオ
【対応OS】
(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.01(15/01/15)

(中村 友次郎)