レビュー

軽快にデジカメのRAW画像を閲覧できるビューワー「FastRawViewer」

異なった形式が混在していても快適にRAW画像を閲覧可能

「FastRawViewer」v0.9.4 Beta

 「FastRawViewer」は、すばやくRAW画像を閲覧できる軽快動作が特長の画像ビューワー。64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/8.1に対応するフリーソフトで、現在作者のWebサイトからダウンロードできる。

 デジタルカメラでRAW形式にて撮影を行うとカメラが得た情報に忠実なデータを得られる反面、JPEG形式と比べてファイルサイズの巨大なファイルが生成される。このためRAW画像を開くには時間がかかることがあり、JPEG形式に現像したい写真を選ぶ際などにわずらわしい思いをすることがある。また、デジタルカメラに付属のRAW画像管理ソフトは他社のRAW画像を読み込めないものが殆どで、異なるメーカーのカメラで撮影された写真を開くたびに異なるソフトを使う必要があった。

 本ソフトは、そうしたRAW画像の閲覧を軽快に行える。試用した範囲では、一般的な画像ビューワーを使ってJPEG画像を開く際と変わらない俊敏さで次々とRAW画像を閲覧できた。使い方は簡単で、開きたい画像を指定するか、閲覧したい画像が含まれるフォルダを指定する。画像が開かれたらスペースキーで次のファイル名の画像へ進んだり、[BackSpace]キーで戻ることが可能だ。また、主要なカメラメーカーのRAW形式に対応しているので、撮影したカメラごとにビューワーソフトを切り替える必要がないのも特長。

 本ソフトは画像を表示する以外の機能はシンプルにおさえられており、高速に表示することに特化している。編集機能などは備えないものの、ヒストグラムを表示する機能や、ISO感度・絞り値といったExif情報を表示することが可能。また、画像そのものを加工するわけではないが、RAW画像を扱う上で欠かせない色温度を調節して表示する機能を備える。表示が軽快な本ソフトで望ましい色温度を確認し、加工のための現像ソフトでの作業時に参考とするといった使い方が可能だ。

 なお、本ソフトは表示の高速化にGPUを活用するため、Windows向けには“OpenGL”2.1以降が必要となるパッケージと“OpenGL”非対応環境のためのDirectX向けパッケージが配布されている。可能な限り“OpenGL”対応版の利用が推奨されており、作者サイトでは対応を確認可能な各社Webサイトへのリンクも掲載されている。

ソフトウェア情報

「FastRawViewer」
【著作権者】
LibRaw, LLC
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP/Vista/7/8/8.1
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.9.4 Beta

(市川 祐吉)