レビュー

マスターファイルテーブルを利用した高速なファイル検索ソフト「UltraSearch」

ワイルドカードや正規表現でファイル名の検索が可能

「UltraSearch」v1.8.1

 「UltraSearch」は、ファイルシステムのファイルテーブルを利用した高速なファイル検索ソフト。64bit版を含むWindows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/Server 2008 R2/8/Server 2012/8.1/Server 2012 R2に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトの特長は、NTFSファイルシステムの“マスターファイルテーブル(Master File Table:MFT)”へ直接アクセスしてファイルを検索する点。“MFT”にはファイルシステムにあるすべてのファイルの情報が記録されており、本ソフトはこれを検索のインデックスとして利用する。そのため、ディスクを走査して独自にインデックスファイルを作成・保持することなく、高速なファイル検索が可能。NTFSのハードリンクにも対応している。

 ただし、検索できるのはファイルの名前のみで、ファイルの内容は検索対象とならない。また、NTFSファイルシステムでしか利用できないので注意しよう。

 本ソフトのメイン画面は、上下分割型の2ペインになっている。利用するにはまず、下ペインにあるドライブリストで、検索対象にするドライブのチェックをONにしよう。次にツールバーにある“Find”欄にキーワードを入力する。すると、キーワードとファイル名が合致するファイルが、上ペインのファイルリストで一覧表示される。

 一度利用されたキーワードは履歴として保存され、次回から自動補完の候補として表示される。また、検索キーワードには“*”や“?"を含んだワイルドカードが利用可能。キーワードの両端を“/”で囲めば正規表現も利用できるが、検索速度は若干低下するようだ。

ワイルドカードや正規表現でファイル名の検索が可能

 検索結果はパスやサイズ、変更日時などで並び替えが可能で、リスト全体をTXT/HTML/RTF/CSV/XLS/XLSX形式のファイルとしてエクスポートしたり、クリップボードへコピーすることも可能。個別のファイルを右クリックすれば、ファイルのあるフォルダを開いたり、フルパスをクリップボードへコピーできる。

 そのほか、特定のフォルダを検索対象から除外することが可能。“Find”欄の隣にある“Exclude Filter”というリンクをクリックすると除外フィルターが編集可能で、初期状態では“ごみ箱”とシステムの復元ポイントなどを保存する隠しフォルダ“System Volume Information”が指定されている。

検索結果リストにあるファイルの右クリックメニュー
特定のフォルダを検索対象から除外

 なお、本ソフトはZIP形式およびインストーラー形式で配布されている。USBメモリに入れて持ち運びべるポータブルアプリとして利用したい場合は、ZIP形式がお勧め。インストーラー形式ならば、フォルダの右クリックメニューに「UltraSearch」を起動するメニューを追加することができる。

ソフトウェア情報

「UltraSearch」
【著作権者】
JAM Software GmbH、Joachim Marder e.k. 氏
【対応OS】
64bit版を含むWindows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7/Server 2008 R2/8/Server 2012/8.1/Server 2012 R2
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.8.1(13/10/07)

(樽井 秀人)