レビュー

仮名のみをサイズダウンした日本語フォント「刻明朝」「刻ゴシック」

「IPAフォント」と「M+ FONTS」の派生作品、商用や埋め込みも可能

上段が「刻明朝」、下段が「刻ゴシック」

 「刻明朝」および「刻ゴシック」は、「IPAフォント」と「M+ FONTS」の派生フォント。Windowsなどに対応するTrueTypeフォントで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、商用やプログラムへの埋め込みを含めて、さまざまな条件で無償利用することが可能。

 「刻明朝」が「IPAex明朝」「IPAexゴシック」の2種類、「刻ゴシック」は「M+ FONTS」「IPAex明朝」「IPAexゴシック」の3種類をベースに制作されており、サイズダウンした仮名文字が特徴。ひらがなとカタカナはそれぞれの横幅が半角サイズ、高さも3分の2程度に圧縮されている。ただし、濁点・半濁点を含む仮名文字の高さは漢字のそれとほぼ同じだ。

 作者によれば、オリジナルデザインの文字も含むとのこと。その文字種は具体的に明かされていないものの、仮名文字のデザインが「IPAフォント」「M+ FONTS」のそれとは明らかに異なる。オリジナルデザインと思われる仮名文字は、サイズダウンを前提にデザインされているため、フルサイズの漢字と組み合わせても自然に馴染む。

 長文を印字した際の読みやすさは通常のフォントより劣るものの、文章を塊として見たときの様子は美しい。そのため、キャッチコピーのように短い文章や、ちょっとした説明文で利用するとよいかもしれない。

ソフトウェア情報

「刻明朝」
【著作権者】
フリーフォントの樹、独立行政法人情報処理推進機構
【対応OS】
Windowsなど
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.00(14/03/23)
「刻ゴシック」
【著作権者】
フリーフォントの樹、M+ FONTS PROJECT、独立行政法人情報処理推進機構
【対応OS】
Windowsなど
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.00(14/03/23)

(中井 浩晶)