REVIEW(11/06/17)

「Visual Studio」の補完機能を最新のHTML5/CSS3対応に「Web Standards Update」

アクセシビリティのための規格“WAI-ARIA”にも対応

「Web Standards Update for Microsoft Visual Studio 2010 SP1」v1.0「Web Standards Update for Microsoft Visual Studio 2010 SP1」v1.0

 「Web Standards Update for Microsoft Visual Studio 2010 SP1」(以下、「Web Standards Update」)は、「Visual Studio 2010 Service Pack 1」(以下、VS2010 SP1)の“IntelliSense”機能で、HTML5/CSS3の自動補完を行えるようにする拡張機能。Microsoft公式のライブラリサイト“Visual Studio ギャラリー”からダウンロードできる。

 VS2010 SP1では“IntelliSense”機能のHTML5対応が盛り込まれていたが、不完全である上CSS3には対応していなかった。そこでその欠点を補うべく、「Visual Web Developer」の開発チームによって作られたのが「Web Standards Update」だ。

 「Web Standards Update」をインストールすると、VS2010 SP1の自動補完機能でサポートされていなかった、“u”“s”“bdi”といった各要素に対応するほか、“video”“audio”要素の“source”属性に対応するなどHTML5規格への対応も強化される。さらに、“-ms”“-moz-”“-webkit”などから始まるベンダー固有のものを含む現時点で最新のCSS3規格へも対応させることが可能。また、“getElementByClassName()”などの新しい関数や、“Geolocation(位置情報)”や“DOM Storage”といったAPIをJavaScriptで利用する際も、自動補完が行われるようになる。

 そのほか、“WAI-ARIA(アクセシブル・リッチ・インターネット・アプリケーション)”にも対応しているのが特長。“WAI-ARIA”は、障害のある人に対しても適切にWebアプリケーションのユーザーインターフェイスと機能の関係を伝えるための仕様を定めたもので、今後の普及が期待されている。

 なお、名前には「for Microsoft Visual Studio 2010 SP1」とあるが、無償版の「Visual Web Developer 2010 Express」でも利用できるので安心してほしい。編集部では、Windows 7上の「Visual Web Developer 2010 Express SP1」で動作を確認している。

適用前適用前

適用後適用後

【著作権者】
Mads Kristensen 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(11/06/16)

(柳 英俊)