REVIEW(10/03/02)

スクリプト言語“Ruby”をWindows環境へ簡単に導入できる「RubyInstaller」

ウィザード形式で簡単に“Ruby”の実行環境を構築できる

「RubyInstaller」RC2「RubyInstaller」RC2

 「RubyInstaller」は、スクリプト言語“Ruby”をWindows環境へ簡単にインストールできるソフト。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作を確認した。本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。

 “Ruby”は、可読性が高く洗練されたソースコードを記述できるのが特長のスクリプト言語。プログラミングの楽しさを重視しているので、これからスクリプト言語を習得したいというユーザーにお勧め。

 現在、“Ruby”は以下の3つのバージョンが広く利用されており、「RubyInstaller」にもそれに合わせた3つのパッケージが用意されている。

  • Ruby 1.8.6-p398:長らく使われてきた安定版
  • Ruby 1.8.7-p249:安定版へv1.9系の一部機能を導入したバージョン
  • Ruby 1.9.1-p378:スクリプトをJIT方式でコンパイルし高速に実行する仮想マシン“YARV”を採用した最新版

 安定性や運用実績を重視するユーザーはv1.8.6を、最新版を利用したい場合や動作速度を求める場合はv1.9.1を利用するとよいだろう。どれを使えばよいか迷う人は、両者を折衷したv1.8.7がお勧め。

 インストールは一般的なウィザード形式で、環境変数の設定なども行えるほか、ヘルプなど各種ドキュメントも同梱されている。また、v1.8系の“Ruby”では、Rubyのプログラムやライブラリのパッケージ“Gem”をインストール・管理できる“RubyGem”が標準で同梱されていないが、本ソフトを利用すれば自動でインストールできる。

インストールは一般的なウィザード形式で、環境変数の設定なども可能インストールは一般的なウィザード形式で、環境変数の設定なども可能

インストールした“Ruby”をコマンドプロンプトで利用インストールした“Ruby”をコマンドプロンプトで利用

「RubyInstaller Development Kit(DevKit)」を利用すれば、C言語で記述された“Gem”も利用可能「RubyInstaller Development Kit(DevKit)」を利用すれば、C言語で記述された“Gem”も利用可能

 さらに、別途配布されている「RubyInstaller Development Kit(DevKit)」を利用すれば、C言語で記述された一部の“Gem”も“RubyGem”でインストール可能になる。「DevKit」には“gcc”コンパイラーなどが含まれており、“Ruby”をインストールしたフォルダへコピーするだけで利用可能。

 なお、Windows XP以前の環境ならば、本ソフトと同じく簡単に“Ruby”を導入できる和製のインストーラー「Rumix」を利用することも可能。利用方法については下記リンクにあるレビュー記事を参照して欲しい。

【著作権者】
Pavel Macek 氏、Jon Maken 氏、Luis Lavena 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
RC2(10/02/08)

(柳 英俊)