REVIEW(09/11/17)

インターネットに繋がった無線LAN搭載PCを“無線LANルーター”化「Connectify」

Windows 7専用、さまざまな無線LAN対応端末をインターネットへ接続できる

「Connectify」Beta 2.1 - 0.2.1.13351「Connectify」Beta 2.1 - 0.2.1.13351

 「Connectify」は、PCを無線LANのアクセスポイント機能つきのルーターとして利用可能にするソフト。Windows 7専用のフリーソフトで、ダウンロードの際はメールアドレスの登録が必要。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 Windows 7は、1つの無線LANアダプターを仮想化して複数の無線LANに見せかける機能“Virtual WiFi”や、ソフトウェアで無線LANアクセスポイントの機能をエミュレートする機能“SoftAP”を搭載している。もともとは身近なデバイス同士を相互接続するPAN(Personal Area Network)を構築するための無線技術だ。

 これらの機能にICS(インターネット接続共有)機能を組み合わせて、『PCを“無線LANルーター”にしてしまおう』というのが本ソフトの目的。インターネットに接続できるノートPCにインストールしておけば、出先でほかのノートPCやiPod touch、スマートフォン、携帯ゲーム機などの無線LAN対応機器をインターネットにつなぐことができて便利だろう。

 本ソフトはタスクトレイ常駐型になっており、SSID(本ソフト上では“WiFi Name”)とパスワード、インターネットに接続したネットワークアダプターを選択して[Start Hotspot]ボタンを押すだけで、手軽に仮想の無線LANアクセスポイント(AP)を作成できる。

 たとえ物理的な無線LANアダプターがPC上に1つしかなくても、本ソフトが作成する仮想APは複数構築することが可能。そのため、インターネットへの無線接続とデバイスへの無線接続を1つの無線LANアダプターでまかなうことができる。無線による通信は“WPA2-PSK”方式で暗号化される仕組み。

本ソフトで作成した仮想AP(Windows 7から見た場合)本ソフトで作成した仮想AP(Windows 7から見た場合)

本ソフトで作成した仮想AP(iPhoneから見た場合)本ソフトで作成した仮想AP(iPhoneから見た場合)

 なお、本ソフトは無線LANアダプターによるドライバーレベルでの対応が必要なため、対応する無線LANアダプターが限定されているので注意しよう。作者によると以下の無線LANアダプターに対応するという。

  • Atheros AR5005G/AR5005GS
  • Atheros AR5006EX(ドライバーのバージョン v8.0.0.171)
  • Atheros AR5007EG(ファームウェアのバージョン v8.0.0.238)
  • Atheros AR5009
  • Atheros AR9285
  • Broadcom 4310シリーズ(DELL製ノートPCで多く採用されている)
  • D-Link AirPlus G DWL-G510(ドライバーのバージョン v3.0.1.0)
  • Intel 5100/5300(ドライバーのバージョン v13.0.0.107、64bit版のみ対応)
  • Ralink RT2870(802.11n対応のUSB無線LANアダプターで多く採用されている)
  • Realtek RTL8187SE(Windows 7に同梱のドライバーを利用時)
  • Realtek RTL8192u(ベータ版のドライバー v1370を利用時)

 編集部にて複数の無線LANアダプターで試用したところ、ASUSのネットブック“EeePC 901”へWindows 7を導入した環境で正常に動作することを確認した。

【著作権者】
Nomadio Inc.
【対応OS】
Windows 7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Beta 2.1 - 0.2.1.13351(09/11/13)

(柳 英俊)