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広告ブロックとビデオポップアウトに対応した「Opera 37」が安定版に

Windows XP/Vistaは非サポートに。ただし、セキュリティ修正は継続

「Opera」v37.0.2178.32

 ノルウェーのOpera Software ASAは4日(現地時間)、デスクトップ向けWebブラウザー「Opera」の最新版「Opera 37」を正式公開した。「Opera 37」ではレンダリングエンジンが「Google Chrome 50」相当へと更新されたほか、広告ブロッカーのネイティブ統合やビデオポップアウト機能の搭載といった改善が加えられている。

 「Opera 37」の広告ブロック機能はブラウザー本体に統合されており、同様の機能を提供する拡張機能よりも高速に動作するのが特徴。広告ブロック機能を有効化すると、アドレスバー右端に“盾”アイコンと、閲覧ページでブロックした広告の数が表示される。さらに“盾”アイコンをクリックすれば、サイト単位で広告ブロックの可否を切り替えたり、これまでにブロックした広告の統計情報をチェックしたり、広告のブロックによってどれだけWebページの読み込み時間が短縮されたかを比較するスピードテスト機能へアクセスすることができる。

 ただし、この広告ブロック機能は初期状態では無効化されているので注意。利用したい場合は、設定画面(chrome://settings)の[プライバシーとセキュリティ]タブから手動で有効化する必要がある。例外サイトの登録もここから行うことが可能で、初期状態では“Baidu”、“Facebook”、“Google”、“Yandex”の4つが登録されている。

ネイティブ統合された広告ブロッカー
広告のブロックによってどれだけWebページの読み込み時間が短縮されたかを比較するスピードテスト機能

 もう1つの新機能であるビデオポップアウトは、動画サイトなどで再生しているビデオをWebブラウザーと別のポップアップウィンドウで表示できる機能だ。他の作業と並行してビデオを楽しみたいときに役立つだろう。

 なお、ビデオポップアウトが利用できるのは“YouTube”をはじめとするHTML5 videoでの再生に対応した動画サイトのみで、「Adobe Flash Player」や「Silverlight」が利用されたビデオは対象外となっているので注意。ポップアウトが可能であれば、ビデオ画面の上部中央に小さなアイコンが表示されるので、それをクリックすればデスクトップ右下に小さなビデオ専用のポップアップウィンドウが現れる。このウィンドウはもちろん、好みの場所へ移動させたり、サイズを変更することができる。

HTML5 videoを別画面で再生するビデオポップアウト

 なお、本バージョンからWindows XP/Vistaのサポートが打ち切られているので注意。ただし、Windows XP/Vista向けにもセキュリティと安定性に関わる修正は継続される模様だ。詳しくは、同社が2月に行った発表に関する記事を参照してほしい。

 「Opera」はWindows/Mac/Linuxなどに対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Windows版は窓の杜ライブラリからダウンロードすることもできる。

ソフトウェア情報

「Opera」Windows版
【著作権者】
Opera Software ASA
【対応OS】
Windows 7から10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
37.0.2178.32(16/05/04)

(樽井 秀人)