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接続経路を匿名化する“Tor”を組み込んだIMソフト「Tor Messenger」のベータ版が公開

「Instantbird」がベースのクロスプラットフォーム対応メッセンジャー

「Tor Messenger」Beta

 英The Tor Project, Incは29日(現地時間)、接続経路の匿名化を実現する技術“Tor”が組み込まれたインスタントメッセンジャー「Tor Messenger」をベータ版として公開した。現在、“Tor Project”のWebサイトから無償でダウンロードできる。

 「Tor Messenger」は、クロスプラットフォーム対応のチャットアプリ。「Firefox」や「Thunderbird」などと同じ“XUL”を用いたインスタントメッセンジャー「Instantbird」がベースとなっており、Windows/Mac/Linuxで利用が可能。ユーザーインターフェイスや使い方も「Instantbird」とほぼ同じだ。

 最大の特徴は、すべての通信が“Tor”を介して行われること。これにより、どこから接続しているのかを秘匿し、プライバシーを保護することが可能。また、通信のプライバシーを確保する“Off-the-Record Messaging(OTR:オフレコメッセージ)”が標準で有効化されているのも特徴と言える。

 なお、Windows版には一部の環境で動作しない不具合があるようだ。編集部では64bit版Windows 8.1で動作を確認している。

ソフトウェア情報

「Tor Messenger」
【著作権者】
The Tor Project, Inc
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Beta(15/10/29)

(樽井 秀人)