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“Ghost typing”機能を正式追加したテキストエディター「Notepad++」v6.7.5

エディター画面に勝手に文字が入力されるという演出を簡単に実現可能

「Notepad++」v6.7.5

 オープンソースのプログラマー向けテキストエディター「Notepad++」の最新版v6.7.5が、10日に公開された。本バージョンではプラグインのアップデートと不具合の修正に加え、テキスト入力の再生機能“Ghost typing”が正式な機能として追加された。

 “Ghost typing”は、あらかじめ指定しておいたテキストを「Notepad++」へ1文字ずつ入力して再生する機能。フランスの風刺週刊誌“シャルリー・エブド”の本社が襲撃されたテロ事件へ抗議し、1月10日に“Je suis Charlie edition(『私はシャルリー』版)”と銘打ってリリースしたv6.7.4のインストーラー版にこっそり追加された。勝手に文字が入力されるという演出で、表現の自由が奪われたらどうなるかをアピールする意図があったようだ。

 しかし、とくに告知もなく追加されたため『勝手に文字が入力される』とユーザーの混乱を招いたほか、1月12日には趣旨に賛同しない勢力によって公式サイトがハッキングされる騒ぎにまで発展した。開発チームは1月15日付けでユーザーの混乱を招いたことを謝罪し、“Je suis Charlie edition”の詳細を説明している。

 v6.7.5では、この“Ghost typing”機能が正式な機能として追加された。コマンドラインから利用可能になっており、たとえば“notepad++.exe -qt(テキスト)”“notepad++.exe -qf(ファイルパス)”といった起動オプションを付けることで、テキストやファイルの内容を「Notepad++」上で再生できる。実用性はあまりないが、なにかの演出に利用できるのではないだろうか。

 また、いくつかのイースターエッグも用意されており、“notepad++.exe -qn(イースターエッグ)”で呼び出すことが可能。たとえば、“notepad++.exe -qnrandom”でランダムな文字列を再生できる。

 なお、起動オプションに空白を含める場合は“%20”へ変換する必要があるので注意。たとえば、ビル・ゲイツの名言を再生するイースターエッグを楽しむには“notepad++.exe -qnBill%20Gates”と入力する必要がある。

 「Notepad++」は寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。現在、本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「Notepad++」
【著作権者】
Notepad++ team
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
6.7.5(15/03/10)

(樽井 秀人)