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テトラフェイス、UVの操作性や“ボーン”機能を大幅に強化した「Metasequoia」v4.4

UVに関する操作の統一や機能の追加、“ボーン”の再利用性向上など

「Metasequoia」v4.4.0

 (株)テトラフェイスは13日、3DCGモデリングソフト「Metasequoia(メタセコイア)」の最新版v4.4.0を公開した。v4.4.0では、UVや“ボーン”機能に多数の機能追加・修正が行われている。

 今回のバージョンアップによって、UVに関する操作を行う“UV操作”コマンドが大幅に強化された。“UV操作”コマンドの選択・移動・回転・拡大の各操作が統一され、どの操作の編集オプションでも範囲指定の“範”、投げ縄による範囲指定の“縄”が選択可能になった。

 また、ユーザーが設定した格子の中にあるUV頂点を格子の変形にあわせて移動させる“格子変形”、3Dモデルの形状と近い形にUV頂点を移動させる“リラックス”、UV外周の形状を維持したままオブジェクト上の頂点を移動させる“頂点スライド”などの操作が追加された。このほか、選択された2つの頂点に沿ってUV展開図を切り離す“分離”、対応する辺を持つUV境界をもつ展開図を結合させる“縫い合わせ”、選択された2つの頂点の間にある頂点を全て直線上に整列させる“直線化”といった操作も新たに加わっている。

 さらに、UVに関する処理に複数の呼び出し機能が追加された。選択したUV頂点のペアを対称ラインを挟んだ位置に移動させる“対称化”、選択した複数のUV頂点を横方向に反転させる“U反転”や縦方向に反転させる“V反転”機能が追加された。このほか、X/Y/Z軸に対して対称なオブジェクトについて、UV値を反転させた値を反対側の面に割り当てる“鏡面複製”、選択されたUV頂点の位置をもとに対称中心を設定する“対称中心”などの機能も追加されている。

 加えて、有償版向けの機能であるUVの自動展開機能では、曲面の少ない角ばったオブジェクトに向く“人工物向け”アルゴリズムが追加され、曲面の多いオブジェクトに向く“有機体向け”といったアルゴリズムと切り替えられるようになった。そのほか、自動展開を再度行う際に、指定したUV頂点の位置を固定して再展開時にも位置を変えさせないことが可能になった。

 同様に、有償の上位版向けの機能である“ボーン”機能も機能が追加されている。特に、“ボーン”の再利用性が高まっており、“ボーン”をテンプレートとして出力・読み込み可能になったほか、“ボーン”のポーズをファイル出力・読み込むこともできるようになった。さらに、ボーンごとに可視化や編集の可否などを設定可能になるなど、多数の機能追加が行われている。

 そのほかにも、光源をプリセットとして登録・呼び出しが行えるようになったほか、不具合の修正や処理精度の向上など、多数の機能追加・改良が行われた。

 「Metasequoia」はWindows XP/Vista/7/8/8.1および64bit版のVista/7/8/8.1に対応するシェアウェアで、現在同社のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。基本的なモデリング機能と独自のMQO形式での保存は無償で利用でき、本格的な機能が利用できる“Standard”エディションは5,400円(税込み)、さらに高度な機能が利用できる“EX”エディションは19,980円(税込み)となっている。

ソフトウェア情報

「Metasequoia」
【著作権者】
(株)テトラフェイス
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8/8.1および64bit版のVista/7/8/8.1
【ソフト種別】
シェアウェア “Standard”エディションは5,400円(税込み)、“EX”エディションは19,980円(税込み)(基本的なモデリング機能とMQO形式での保存のみができる“入門”モードは無償で利用可能)
【バージョン】
4.4.0(15/02/13)

(市川 祐吉)