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“ニコニコ自作ゲームフェス4”開催、小説化が検討されるスニーカー文庫賞などを新設

「俺の屍を越えてゆけ」の桝田省治氏が講義を行う勉強会も開催

“ニコニコ自作ゲームフェス4”タイトルロゴ
自作ゲームのメディアミックス事例紹介ページ

 (株)ドワンゴは17日、自作ゲームのコンテスト“ニコニコ自作ゲームフェス4”の開催概要を発表し、作品募集を開始した。前回の募集期限の翌日である3月3日以降に発表された作品であれば応募でき、募集期間は10月12日まで。大賞賞金は前回に引き続き30万円。

 “ニコニコ自作ゲームフェス”は、『ゲームを作るひと、遊ぶひと、二次創作をするひとをつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指すお祭り』というテーマで開催されているゲームコンテスト。これまでの3回で累計900本以上のゲームが応募されたという。

 本コンテストは、大賞に加えさまざまな協力企業・団体が審査に参加して独自の賞を設けているのも特徴だが、今回はソーシャルゲーム大手のグリー(株)、(株)ディー・エヌ・エー(DeNA)が協力社に加わっているのが目を引く。さらに、(株)KADOKAWAの“スニーカー文庫賞”も注目だ。賞品としてスニーカー文庫の書籍に加え、担当編集者が付いてノベライズ刊行を検討、刊行された場合は規定の印税が支払われるとのこと。昨今ではフリーゲームの小説化が続いており、その流れに乗ったもののようだ。“ニコニコ自作ゲームフェス4”のWebサイトにも、自作ゲームのメディアミックス事例を紹介するページが設けられた。

 さらに、9月18日より開催される東京ゲームショウ2014に、ドワンゴが自作ゲームを中心にブース出展することも発表された。“ニコニコ自作ゲームフェス3”参加作品、および“ニコニコ自作ゲームフェス4”参加作品のうち9月10日までに応募された作品を紹介するほか、ステージイベントなども開催される予定。

 そのほか、8月23日に東京・銀座のドワンゴ本社で、自作ゲームクリエイター向けの勉強会が開催。「俺の屍を越えてゆけ」シリーズなどで知られるゲームデザイナーの桝田省治氏による講義や、ゲーム制作に関するディスカッションなどが予定されている。参加受付は8月3日までとなっており、参加希望者多数の場合は抽選により参加者が決定されるという。

 応募はこれまで同様、自作ゲームの紹介動画をニコニコ動画に投稿し、指定のタグを付けることで行う。応募できるのはオリジナルのゲームおよびゲーム創作のためのツールで、デジタル、アナログを問わない。誰でも自由に遊べるように配布してあり、無料でもそれを体験できるものが対象となる。

 また今回からの応募規定の変更点として、niconico内での応募作品のゲーム実況、各種二次創作について、『有償・無償に関わらず』自由に行えるものとすることが明記された。これは昨今、同社の“クリエイター奨励プログラム”や“ユーザーチャンネル”の課金機能などを利用してフリーゲームの実況で収入を得る行為に対し、実況者とゲーム制作者の間で議論となっていることを受けてのものと思われる。少なくとも“ニコニコ自作ゲームフェス4”へ応募する作品に関しては、これらを許諾する必要があるので留意されたい。

(中村 友次郎)