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Mozilla、タッチ版「Firefox for Windows 8」の正式リリースを断念

1日当たりのアクティブユーザーは1,000人未満、十分な事前テストと需要が期待できず

公式ブログ“Future Releases”

 Mozillaは14日、ベータ版として提供されていた「Firefox for Windows 8 タッチ」の出荷を断念することを明らかにした。

 「Firefox for Windows 8 タッチ」は、Windows 8/8.1の“Immersive”モードで動作する「Firefox」。タッチ操作が主体のタブレットPCに適したデザインを採用しており、「Firefox 28」にベータ版として搭載されていた。

 しかし、タッチ版「Firefox」を利用するにはシステム既定のブラウザーに「Firefox」を選ぶ必要がある。また、Windows タブレットで採用が多いARM CPUベースの「Windows RT」では、システム上の制約でサードパーティ製のブラウザーを動作させることができない。そのためもあってか、タッチ版「Firefox」のユーザー数は期待したほど伸びなかったようだ。

 公式ブログ“Future Releases”によると、デスクトップ版「Firefox」はプレリリース段階で何百万人ものユーザーが利用しているのに対し、タッチ版「Firefox」のユーザーは1日当たりのアクティブユーザーが1,000人未満に留まったという。そのため、現状では事前に十分なテストが行えず、また、そのまま正式リリースしてもメンテナンスコストに見合う需要が期待できないため、今回の決定に至ったとのこと。

(柳 英俊)