NEWS（12/03/01　15:34）

　米Microsoft Corporationは2月29日（現地時間）、同社製のアプリケーション開発環境「Visual Studio」の次期バージョン「Visual Studio 11」のベータ版と、アプリケーション実行環境「.NET Framework」の最新版「.NET Framework 4.5」のベータ版を公開した。現在、同社のWebサイトからダウンロードできる。

　「Visual Studio 11」は、開発環境“Visual Studio”の次期バージョンで、「.NET Framework 4.5」を利用した開発が可能。開発効率を高める支援ツール「Productivity Power Tools」の機能が一部取り込まれており、強化されたタブ機能や“ソリューションエクスプローラー”、さまざまなコマンドへすばやくアクセスできる“クイック起動”などが利用可能。また、ユーザーインターフェイスのデザインも一新され、新しいデスクトップ“Metro”と親和性の高いアイコンが利用された。

　「.NET Framework 4.5」は「.NET Framework 4」の後継で、共通言語ランタイム（CLR）やクラスライブラリの更新プログラムのほか、非同期プログラミングなどをはじめとするC#/Visual Basic言語の強化が含まれている。

　今回公開された「Visual Studio 11」のエディションは以下の通り。

・「Visual Studio 11 Ultimate」
・「Visual Studio 11 Premium」
・「Visual Studio 11 Professional」
・「Visual Studio 11 Test Professional」
・「Visual Studio 11 Express for Web」
・「Visual Studio 11 Express for Windows 8」

　また、ソースコードのバージョン管理や複数人でのコラボレーション開発を支援する「Team Foundation Server（TFS）」についても、以下のエディションがベータ版として公開されている。

・「Team Foundation Server」
・「Visual Studio 11 Team Explorer Everywhere」

　これらのうち、“Express”エディションは製品版が無償で提供される見込み。

「Visual Studio 11 Express for Web」

　「Visual Studio 11 Express for Web」は、ASP.NET/Silverlight/Windows AzureといったMicrosoftのWeb技術を利用して、Webアプリケーションをビルド・テスト・デプロイするための開発環境。Windows 7/8 Consumer Preview（x86/x64）のほか、Windows Server 2008/Server 8（x64）に対応しており、「Web Platform Installer 4.0」ベータ版を利用してインストールを行う。

「Visual Studio 11 Express for Windows 8」

　「Visual Studio 11 Express for Windows 8」は、Windows 8の新しいデスクトップ“Metro”で動作するアプリケーションを開発することが可能。Windows 8 Consumer Preview（x86/x64）のみがサポートされる。

「Visual Studio 11 Team Foundation Server Express」

　「Visual Studio 11 Team Foundation Server Express」は、TFSの無償版。ソースコードのバージョン管理や作業項目の管理が可能で、5名までのコラボレーションにも対応する。小規模な開発チームならば、このエディションで十分だろう。

　「Visual Studio 11 Express」では、これまで無償の“Express”エディションではサポートされていなかったTFSへの接続や、単体テストといった機能も利用可能になっている。