NEWS(11/12/21 12:09)

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Mozilla、「Firefox 9」を正式公開

JavaScriptエンジンに“型推論”を導入することで大幅なパフォーマンス向上を実現

「Firefox」v9.0 「Firefox」v9.0

 Mozillaは20日、Webブラウザー「Firefox」の最新安定版「Firefox 9」を公開した。Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7などに対応するフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロードできるほか、「Firefox 4」以降を利用している場合は、自動更新機能を通じて年明け以降順次最新版へ更新される。

 「Firefox」v9では、JavaScriptエンジンに“型推論(Type Inference)”技術が導入された。“Kraken”や“V8”といった主要なベンチマークで計測したところ、スクリプトの処理速度が30%以上高速化しているという。

 「Firefox」v8までのJavaScriptエンジンは、当初から搭載する“SpiderMonkey”をベースに、トレース型の“TraceMonkey”(v3.5以降)やメソッド型の“JagerMonkey”(v4以降)という2つのJITコンパイラが加えられていた。

 本バージョンでは、“SpiderMonkey”でのコード解析および実行時の変数監視で得たプログラムの型情報を“JagerMonkey”のJITコンパイルで活用し、より最適化されたコードを生成できるように改良されている。将来バージョンで搭載予定の次世代JITコンパイラ“IonMonkey”では、型情報の活用がより広範囲に行われ、さらにパフォーマンスが改善されるとのことなので期待したい。

スクリプトの処理速度が30%以上高速化(MozillaのWebサイトより引用) スクリプトの処理速度が30%以上高速化(MozillaのWebサイトより引用)

 これに伴い、実行時に型情報を追跡(トレース)してその型に最適化したJITコンパイルを行う“TraceMonkey”はその役割を終える。v9ではユーザーインターフェイスや拡張機能の実行などで利用されるため残されるが、v10で削除されるとのこと。

 また、HTML5の“video”要素を利用した動画再生のユーザーインターフェイスが改良された。“video”要素や“audio”要素で、動画・音声のファイルの一部だけを指定できる“Media Fragment URI”にも対応している。そのほかにも、CSS3の“font-stretch”プロパティのサポートや“text-overflow”プロパティへの対応改善などを始めとするWeb標準技術への対応強化、JavaScriptを介して“Do Not Track”設定の参照が可能になるなどの機能追加も施された。

 さらに、本バージョンでは全6件の脆弱性が修正された。深刻度の内訳は、4段階中最高の“最高”が4件、上から2番目の“高”が1件(Mac版にのみ影響)、上から三番目の“中”が1件となっている。

 なお、Android版の「Firefox 9」も公開されている。Android版では、大画面を活かしたタブレット端末専用のユーザーインターフェイスが用意されるほか、「Firefox」から端末のカメラ機能へアクセスできるようになっている。

 次期バージョン「Firefox 10」は、2012年1月31日にリリースされる予定。

【著作権者】
contributors to the Mozilla Project
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7など
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
9.0(11/12/20)

(柳 英俊)