NEWS(11/10/14 15:45)

難解言語“Brainfuck”の開発環境「BrainF*ck SDK」が更新、本格的な“SDK”に

実行ファイルへ変換する機能や指定テキストを出力するコードの生成機能が追加

「BrainF*ck SDK」v3「BrainF*ck SDK」v3

 プログラミング言語“Brainfuck”(“Brainf*ck”とも表記)の開発環境「BrainF*ck SDK」が、8日に更新された。Windows XP/Vista/7に対応するフリーソフトで、現在ベクターのライブラリページから、最新版のv3をダウンロードできる。なお、動作には.NET Framework 4が必要。

 「BrainF*ck SDK」は、可読性の低さで知られるプログラミング言語“Brainfuck”の開発環境。初めて公開されたv1では、デバッグ(実行)や停止、ステップイン(逐次実行)などの基本的なコマンドを備えるのみであったが、その後v2、v3とバージョンアップを重ね、ブレークポイント機能やソースコードを実行ファイルへ変換する機能など、本格的な統合開発環境として利用できるようになっている。

 ブレークポイント機能とは、ソースコード上の指定した場所でインタープリターの処理を一時中断する機能。ブレークポイントに指定された記号は、本ソフトでは背景色が赤色になる。ブレークポイント機能はプログラムのデバッグには欠かせない機能でもある。

ソースコードを実行ファイルへ変換ソースコードを実行ファイルへ変換ソースコードを実行ファイルへ変換

 また、ソースコードを実行ファイルへ変換するには、ツールバー上にある[exeファイルにする]ボタンを押せばよい。生成される実行ファイルはコマンドラインアプリケーションとなっており、実行するとちゃんと結果が表示される。ただし、ネイティブアプリケーションではなく、動作には別途.NET Framework 4が必要だ。

 さらに、おまけ機能として指定したテキストを出力する“Brainfuck”のソースコードを生成する機能が追加された。出力されるソースコードは、メモリを1つだけ使って値をインクリメント(+)、デクリメント(-)、出力(.)するだけの単純なものだが、それゆえにわかりやすい。これをベースにポインタの加算・減算やループを使って、できるだけ短いコードに書き換えていくのも面白いかもしれない。

指定したテキストを出力する“Brainfuck”のソースコードを生成する機能指定したテキストを出力する“Brainfuck”のソースコードを生成する機能

 そのほか、あまりにも多くのメモリを使おうとした場合や256以上の数値をメモリに入れようとした場合などに警告を出すようになったほか、ログの表示を見やすくするなどといった改善も施されている。

【著作権者】
meruru 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3(11/10/08)

(柳 英俊)