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「なでしこ3」でESM対応JavaScriptライブラリが使用可能に ~v3.2.2がテスト公開

CommonJSからESModuleへ内部構造を変更。IE 11のサポートは打ち切り

「なでしこ3」v3.3.2がテスト公開

 日本語プログラム言語環境「なでしこ」の開発チームは4月21日、内部構造をCommonJSからESModule(ESM)に変更した「なでしこ3」v3.3.2のテスト版を公開した。ESModuleへの変更により、最新のESModule対応JavaScriptライブラリが手軽に使えるようになったとしている。

 「なでしこ3貯蔵庫」の編集画面右下にある[なでしこバージョン]を「3.2.2」へ変更し、[変更]ボタンを押すことで利用可能で、一般的な利用にはv3.2.52が推奨されている。また、何かエラーを見つけた際には報告してほしいとの呼び掛けが行われている。

編集画面の[なでしこバージョン]を「3.2.2」へ変更

 このほかの変更点として、内部で利用している依存ライブラリが最新版に更新されている。また、「Internet Explorer 11」のサポートが打ち切られた。

 「なでしこ3」は、日本語で記述できるプログラム言語「なでしこ」をWebブラウザー上でコーディング・動作できるようにした発展版。ファイルやテキスト、画像、システム(プロセス・レジストリ)、ネットワークなど多彩なコマンドを組み合わせ、さまざまなプログラムを動作させられる。

 現在、「なでしこ」はローカルで動作するv1(なでしこ1)と、基本的にWebブラウザーから利用することが前提になっているv3(なでしこ3)の2種類がある。「なでしこ3」のプログラムは「なでしこ3貯蔵庫」に保存しておくと、配布URLを共有するだけで簡単に受け渡しができて便利だ。

 「Microsoft Office」「OpenOffice.org」といったオフィスツールを連携させることも可能で、プログラミングに興味はあるが英語が苦手でなかなか踏み出せない人に活用されることが期待されている。また、中学の教科書に採用されたり、「大学入学共通テスト手順記述標準言語」(DNCL)に対応するなど、教育用途での利用も広がりつつある。