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【第365回】

トレーディングカード風対戦ゲーム「BATTLE LINE」

約170種類ものカードから自分だけの“デッキ”を作り、戦略バトルを楽しもう

(09/01/30)
タイトル画面
   

 『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、カードを集め、デッキを組んで対戦していく戦略ゲーム「BATTLE LINE」を紹介しよう。

シンプルなルールで初心者にもお勧めの戦略バトルゲーム

兵士カードを配置して敵陣へ攻め入ろう
兵士カードを配置して敵陣へ攻め入ろう
自軍の兵士カードが敵陣を突破すると勝利
自軍の兵士カードが敵陣を突破すると勝利
 「BATTLE LINE」は、170種類以上用意されたファンタジー調の絵柄をもつカードをもとに、40枚のカードを組み合わせた“デッキ”と呼ばれるカードのセットを自由に構築して1対1の対戦を楽しめる、トレーディングカードゲーム風の戦略ゲーム。この手のゲームとしてはルールが比較的シンプルで覚えやすく、チュートリアルも付属しているので入門用としてもお勧めだ。ネットワークを介した対人戦にも対応しているが、CPUが担当する個性的なデッキと対戦していく“ミッションモード”も全28ミッションとボリュームがあり、1人プレイでも十分に楽しめる。今回はこのミッションモードを中心に紹介していこう。

 ゲーム画面には縦5×横4マスのフィールドが表示され、画面下側2列のマスが自陣、上側2列のマスが敵陣、中央が中立地帯となっている。さらに、各陣地の奥には横1列の“制圧エリア”があり、自陣の一番手前に配置した“兵士カード”を将棋の駒のように動かして、敵陣の制圧エリアへ到達させるのが勝利の条件だ。ゲームはターン制で、自分のターンの開始時にデッキから2枚のカードを引いて行動開始。1回のターンでは新たにカードを配置したり配置済みのカードを動かしたりと、1枚のカードにつき1つの行動が可能で、行動を終えたらターンを終了させて相手のターンへ移行する。

 カードは兵士カードのほか、“食料カード”“戦術カード”という計3系統に分類される。兵士カードには戦士や魔法使いなどさまざまな種類があり、それぞれ強さを示す“戦闘力”といったパラメーターのほか、フィールドに出し続けるために必要な“コスト”が設定されている。このコストをまかなうためのカードが食料カードだ。1ターンに1枚だけ使うことが可能で、使うと画面右の“食料カウンタ”が1つ増える。ターン開始時に、フィールドへ出した兵士カードのコストの合計が食料カウンタの値を超えてしまうと、この値に収まるよう兵士カードを破棄しなければならない。強い兵士カードはコストも高いため、デッキを組む際は、強いカードばかり集めるわけにはいかないという仕組みだ。

 また戦術カードは、使用すると敵兵士カードの行動を妨害したり、自軍の行動を有利にしたりできる切り札的な効果をもつ。対戦相手のCPUは使ってこないので、プレイヤー側の大きなアドバンテージと言えるだろう。

多彩なカードの特性を把握して戦闘に勝利しよう

同一マス上に敵・味方の兵士カードが重なると戦闘が発生
同一マス上に敵・味方の兵士カードが重なると戦闘が発生
 プレイの基本的な流れは、食料カードを出して食料カウンタを増やしつつ、フィールドに兵士カードを配置し敵陣へ進めていくというもの。移動は基本的に前後左右へ1マスずつだが、2マス移動できる“騎兵”や斜めに移動できる“忍者”などの例外もある。

 敵兵士カードのいるマスに移動すると戦闘が発生。運の要素はなく、単純に戦闘力の強いほうが勝つ。ただし、兵士カードには戦闘力に加えて“ATC”および“DEF”というパラメーターも設定されており、勝敗の判定時には攻撃側だとATCの数値が、防御側だとDEFの数値が戦闘力にプラス補正される。これにより、攻めに強いカードや守りに向いているカードといった特徴が出てくるわけだ。

 負けたカードはフィールドから破棄されるほか、勝ったカードも戦闘力から倒した敵の戦闘力が引かれるため、強い兵士カードでも連続攻撃によって倒すことが可能だ。ただし兵士カードの戦闘力はターン終了時に全快するので、連続攻撃は同一ターン内でなければ意味がない。

 敵兵士カードを倒したり回避しつつ、自軍の兵士カードが敵陣を突破し制圧エリアに到達すれば勝利となる。敵を全滅させる必要はないので、必要最小限の敵兵士カードを排除しつつ、1体の自軍兵士カードを進める戦術も考えられるが、そう簡単ではない。なぜならミッションモードでは、敵のほうが初期の食料カウンタ数が多く、戦力が早く充実するケースが多いからだ。そこで進撃よりもまずは敵兵士カードの侵攻を食い止め、互角の状況に持ち込むことが戦略の基本と言えるだろう。そのためには敵兵士カードの前に、ATCやDEFの高い兵士カードを配置して前に進めなくする策が有効だ。中途半端な万能型のカードよりも、コストが低く攻撃特化型の“斧兵”や、同じく防御特化型の“槍兵”が使いやすい。

戦略カードを使えば敵の陣形を崩すことが可能だ
戦略カードを使えば敵の陣形を崩すことが可能だ
 敵の進行を止めて互角の状況を作ったら、これを崩して有利な展開に持ち込もう。そのために役立つのが戦術カードと、1デッキに5枚しか入れられない強力な“英雄カード”だ。英雄カードはコスト以上の戦闘力をもつものや、“ほかの兵士カードのパラメーターをコピーする”といった特殊な能力をもつものなど、戦況を打開する力を秘めた兵士カードで、ある意味デッキの主役と言ってもいいだろう。いかに敵の英雄カードを潰し、自軍の英雄カードを活かすかで勝敗は決するのだ。

 また、戦術カードは使い方次第で敵軍を総崩れにできる。とくに優秀なのが敵1体を1マス前に引っ張り出す“挑発”や、自陣内の兵士カードを任意の自陣空きマスに移動させる“アンブッシュ”といった移動系の戦術カードだ。これにより敵の英雄カードや陣形の要となっている兵士カードを倒し、有利な状況を作ることができる。

バトルに勝利して新たなカードを入手し、自分だけのデッキを構築

バトル勝利後はお楽しみのカード入手タイム。英雄カードを引けるか?
バトル勝利後はお楽しみのカード入手タイム。英雄カードを引けるか?
40枚のカードからなるデッキを編集。デッキ作りも楽しいひとときだ
40枚のカードからなるデッキを編集。デッキ作りも楽しいひとときだ
 敵陣を突破し、バトルに勝利すると新たなカードを入手できる。170種類以上用意されているカードのうち最初から使えるカードは限られているので、カードを集めてデッキを強化していこう。

 カードはミッションクリアで必ず1枚入手できるほか、クリアにかかったターン数が少ないほど、また敵を多く撃破するほど評価が上がり、高評価だと複数枚のカードを入手できる。さらに、ミッションクリアで入手できる“バトルポイント”を溜めると、ショップで新たなカードを“くじ引き”で入手することも可能だ。

 本作のようなデッキを組むタイプのカードゲームは、バトル以上にデッキを組むのが楽しいものだ。『このカードとこのカードを組み合わせたら強いんじゃないか』とイメージしては、その代わりに外すカードで悩んだり、新規のデッキを組もうとしても『これは絶対に入れたい』というカードが意外に多くて結局似たようなデッキになってしまったり……。また、ミッションモードでは敵が戦術カードを使ってこないので波乱が少なめだが、プレイヤー同士のネットワーク対戦ならより刺激的なバトルを楽しめる。腕に自信がついてきたらこちらもトライしてみよう。


【著作権者】8-senses
【対応OS】(編集部にてWindows XPで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.04.00(09/01/30)
【ファイルサイズ】127MB

□8senses WEB SITE
http://www.8-senses.com/

(藤井 宏幸)




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