REVIEW （08/10/28）

「Simple Mail」v2.71

WYSIWYG編集に対応するメール作成画面

フィルタリングでフォルダへ振り分けたりカラーラベルを付加できる

　「Simple Mail」は、「Firefox」に送受信対応の高度なメール機能を追加する拡張機能。「Firefox」v2.0以降に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows Vista上の「Firefox」v3.0.3で動作を確認した。

　「Firefox」のタブとして動作する仕組みで、メール機能を内蔵したWebブラウザー「Opera」と同等の使い勝手を「Firefox」で再現できる。一般的なメールソフトと同様に直感的に操作できるユーザーインターフェイスで、マルチアカウント、POP/IMAPに対応するほか、メールのフィルタリング、WYSIWYG編集、テンプレート、mbox形式を利用したインポート・エクスポート機能など、「Simple Mail」という名前からは想像できないほど多彩な機能を備えるのが特長。もちろん、日本語メールの送受信も問題ない。

　本拡張機能を導入したら、ステータスバーに表示されるメールアイコンまたはツールバーのカスタマイズで追加したツールボタンをクリックしよう。すると「Firefox」の新しいタブでメール画面が開かれる。画面は「Outlook Express」で見慣れた4ペイン型で、左上にフォルダツリー、左下にアドレス帳、右上にメール一覧、右下にメール本文のプレビュー画面という構成だ。

　アカウントの設定は、ユーザー名、メールアドレス、ログインID、パスワード、POP/SMTPといった内容を入力していく。この辺りは一般的なメールソフトとほぼ同様で、設定項目別にタブで仕切られているため迷うこともないだろう。

　フィルタリングの設定では、受信・送信ごとに個別のアクションを指定することができ、送信者、宛先、件名、本文などに指定した値が含まれる場合に実行させることが可能。アクションの内容は、フォルダへの振り分け、カラーラベルの付加、音声通知など7種類から選択できる。

　メールの作成は、WYSIWYG編集に対応しており、文字装飾や表の挿入などを編集専用のツールボタンから手軽に実行できる。ただし作成できるメールは、HTMLメールのみとなっており、テキスト形式のメールは作成できない。

　「Firefox」の拡張機能として動作するため、メインのメールソフトから乗り換えるといったソフトではないが、特定の状況で使うには十分な機能と魅力を備えている。サブアカウントの管理やWebメール専用といった用途に使ってみてはいかがだろう。

【著作権者】telega　氏
【対応OS】（編集部にてWindows Vistaで動作確認）
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.71（08/10/20）

□Simple Mail :: Firefox Add-ons
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/5593

（久保 望）