「DirectX」と「GDI+」を利用した高速リモートデスクトップソフト「IgRemote」

通信速度が十分であればゲームも可能、縮小表示してリモートPCの作業監視にも

「IgRemote」v1.6.7（クライアントモード）

リモートPCの解像度を1/2サイズなどへ変更して表示可能

　「IgRemote」は、「DirectX」と「GDI+」を利用して遠隔PCのデスクトップイメージを高速圧縮・転送できるPC遠隔操作ソフト。Windows 2000/XP/Vistaに対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、Windows 2000で利用する際は別途「gdiplus.dll」が必要。

　本ソフトの特長は、なんといっても「DirectX」と「GDI+」を利用していることにある。遠隔PCのデスクトップイメージを高速に圧縮して転送できるので、レスポンスはリモートデスクトップソフトの定番である「VNC」より優秀。また、Windows標準の「リモートデスクトップ接続」と比べても、レスポンスでは劣るものの、環境によってはネットワーク越しにDirectXで描画されたゲームもプレイできる点では本ソフトが優れている。

　また、サーバーとクライアント間では、音声転送のほか、クリップボードを経由したテキストの共有にも対応している。クライアント側の本ソフト起動時に、“高解像度転送”“圧縮通信”などのオプションをON/OFFすることもできるので、環境に応じて調整すれば、より快適なリモート接続が可能になるだろう。

　本ソフトはインストール作業を必要とせず、手軽に利用できる。サーバーソフトとクライアントソフトは一体になっており、起動時に動作モードを選択する仕組みなので、操作される側のPCではサーバーモードを、操作する側のPCではクライアントモードを選択すればよい。

　サーバーモードでは、サービスとして動作するように設定できるほか、パスワード認証を設定することも可能。利用の際はセキュリティにも配慮して、なるべくパスワードを設定しておこう。一方、クライアントモードでは、サーバーのIPアドレスやパスワードのほか、転送に関する各種オプションを設定できる。設定を済ませると、専用のビューワーが起動する。

　ビューワーのウィンドウは、サイズを自由に変えることができる。タスクトレイの右クリックメニューから、リモートPCの解像度を1/2、1/4サイズへ変更したり、ウィンドウの4隅をドラッグすることで縦横比を崩さずにリサイズすることも可能なため、リモートPCでの作業内容を小さく表示しておいて、ときどき操作しながら監視するなどの用途にも最適だ。

【著作権者】IchiGeki　氏
【対応OS】Windows 2000/XP/Vista
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.6.7（08/09/16）