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NEWS (08/05/20 11:15)

“SETI@home”をCPUのSSE命令セットを利用して高速化するパッチ

編集部にて試用したところ処理速度が倍以上に向上

「Windows Port of Alex Kan's」v8.0
「Windows Port of Alex Kan's」v8.0
 地球外知的生命体を探し出す“SETI@home”プロジェクトのクライアントの実行をCPUのSSE命令セットを利用することで高速化できるパッチ「Windows Port of Alex Kan's」v8.0が、4月30日に公開された。32/64ビット版Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows XP/Vistaの32ビット版で動作確認した。現在、作者のホームページからダウンロードできる。

 「Windows Port of Alex Kan's」は、分散コンピューティング向けの汎用クライアントソフト「BOINC」による“SETI@home”プロジェクトの処理を高速化できるパッチ。標準の“SETI@home”では対応していないSSE命令セットを利用する仕組みで、作者のサイトではSSE2/3/4.1およびSSSE3用のパッチが用意されている。

 利用するには、まず「BOINC」を完全に終了する。次に、本パッチの配布ファイルを解凍するとできる“Files to install”フォルダ内の全ファイルを、「BOINC」のインストールフォルダ内にある“projects”-“setiathome.berkeley.edu”フォルダへコピーする。あとは「BOINC」を起動すれば、SSE命令セットを使った処理が開始される。

 編集部にて“Core 2 Quad Q6600”を搭載したPC上のWindows Vista環境でSSSE3用のパッチを試用したところ、処理速度が倍以上に向上した。自分のCPUがどのSSE命令セットに対応しているかは、「CPU-Z」や「CrystalCPUID」といったCPU情報表示ソフトを利用するとよいだろう。

 なお、本パッチを適用すると処理結果を3D表示する機能は利用できなくなるので注意。また、本パッチの利用を停止したい場合は、「BOINC」からいったん“SETI@home”プロジェクトを削除し、再度プロジェクトを追加すればよい。


【著作権者】Alex Kan 氏、Jason G 氏、Raistmer 氏、JDWhale 氏ほか
【対応OS】32/64ビット版Windows(編集部にてWindows XP/Vistaで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】8.0(08/04/30)

□Seti@Home optimized science apps and information
http://lunatics.kwsn.net/
□Crystal Dew World(「CrystalCPUID」作者のホームページ)
http://crystalmark.info/
□CPUID(「CPU-Z」作者のホームページ)
http://www.cpuid.com/

(長谷川 正太郎)




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