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NEWS (06/10/25 11:00)

約1年ぶりのメジャーバージョンアップとなる「Firefox」v2.0 日本語版が公開

タブや検索、RSSなどの機能が強化され、フィッシング詐欺対策機能を標準搭載

「Firefox」v2.0 日本語版
「Firefox」v2.0 日本語版
 Mozilla Japanは25日、Webブラウザー「Firefox」のメジャーバージョンアップ版となるv2.0を正式公開した。フリーソフトで、現在Mozilla Japanのホームページや窓の杜から日本語版をダウンロード可能。Windows 98以降のOSに対応しており、Windows XPが推奨されている。前バージョンv1.5シリーズの初公開から約1年ぶりの公開となるv2.0では、画面のデザインが一新されたほか、タブや検索などさまざまな機能が強化され、フィッシング詐欺対策機能が標準搭載された。


タブの使い勝手が大幅に向上

 v2.0では、複数Webページの表示を切り替えるタブの使い勝手が大幅に向上した。新たに閉じたタブを開き直す機能が搭載され、タブの右クリックメニューから、最近閉じた順で1つずつタブを復元できるようになった。また、[移動]メニューから名称変更された[履歴]メニューには[最近閉じたタブ]項目が追加され、サブメニューから任意のページタイトルを選択してタブを復元することが可能。

 さらに、タブを閉じるボタンがタブバーの右端ではなく、各タブ上に表示されるようになった。タブの数が増えて各タブの横幅が狭くなった場合は、アクティブなタブにのみボタンが表示される。そのほか、多くのタブを開いてタブが1画面に収まらなくなったときに、タブバーを左右にスクロールしたり、タブバー右端の[▼]ボタンをクリックしてプルダウンメニューを表示し、すべてのタブを表示可能になった。

閉じたタブをメニューから開き直すことが可能   多くのタブを開いたときに、スクロールしたりプルダウンメニューから選択できる
閉じたタブをメニューから開き直すことが可能   多くのタブを開いたときに、スクロールしたりプルダウンメニューから選択できる

「Firefox」が強制終了した場合、次回起動時に終了前のタブを復元できる
「Firefox」が強制終了した場合、次回起動時に終了前のタブを復元できる
 そのほか、本ソフト終了時に開いていたタブを、次回起動時に開き直す機能も搭載された。この機能は、本ソフトが強制終了した場合は自動的に働くほか、オプションにより通常の起動時にも利用できる。


フィッシング詐欺対策機能を標準搭載

フィッシング詐欺サイトを判別して警告を表示
フィッシング詐欺サイトを判別して警告を表示
 これまで米Google Inc.製の拡張機能「Firefox 用 Google ツールバー」に搭載されていた、フィッシング詐欺対策機能が標準搭載された。フィッシング詐欺サイトの恐れがあるページを開くとページが暗くなり、警告メッセージがバルーン表示される。

 フィッシング詐欺サイトの判別方法は、本ソフト内蔵リストとの照合か、判別サービスへの問い合わせから選択可能。標準では内蔵リストを使用する設定で、リストは30分ごとに自動更新される。また判別サービスは現在Googleのみ利用可能だが、今後他社のサービスにも対応する予定とのこと。


Web検索バーの検索・登録機能が強化

“Google”検索時のキーワード補完
“Google”検索時のキーワード補完
 検索バーによるWeb検索機能では、“Google”や“Yahoo! JAPAN”による検索時に、検索キーワードの一部を入力するとキーワード候補をプルダウンメニューで表示される“サジェスト”機能が利用可能になった。

 また、検索エンジンを切り替えるメニューの表示順を入れ替えたり、不要な検索エンジンを削除できる管理画面が追加された。さらに、「Firefox」対応の検索プラグインを提供しているWebサイトにアクセスすると、検索エンジン切り替えボタンの色が変化し、切り替えボタンのプルダウンメニューから簡単に検索エンジンを追加できるようなった。

 そのほか、ページ内の選択文字列をWeb検索する場合、検索バーで選択中の検索エンジンが利用されるように仕様変更されている。


RSSフィードのプレビューや外部RSSリーダーとの連携に対応

RSSフィードのプレビュー
RSSフィードのプレビュー
 v2.0では、RSSへのリンクやアドレスバー上のRSSボタンをクリックすると、ブラウザー画面内でRSSの配信内容をプレビューする機能が追加された。RSSから取得した各記事の見出しや概要を表示し、見出しをクリックして記事のWebページを開くことが可能。

 さらにこの画面から、「Firefox」内蔵のRSSリーダー機能“ライブブックマーク”以外にも、指定したソフトや、一覧から選んだWeb型RSSリーダーへRSSを追加可能になった。対応するWeb型RSSリーダーは、“My Yahoo!”“Google”“Bloglines”“はてなRSS”“livedoor Reader”“goo RSSリーダー”となっている。


そのほかの新機能

 そのほかの新機能としては、フォーム入力のスペルチェックに対応した。スペルチェック用の辞書は、フォームの右クリックメニューからMozilla関係のライブラリサイト“Mozilla Add-ons”の辞書ダウンロードページにアクセスし、言語を選んでダウンロードする仕組み。

 また、拡張機能やテーマのインストール時、従来はインストール後に手動で「Firefox」を終了し、起動し直す必要があった。v2.0ではインストール後に再起動ボタンが表示され、現在開いているタブ内容を保ったまま、自動的に再起動ができる。

フォーム入力のスペルチェック   拡張機能などのインストール後に、現在開いているタブ内容を保ったまま再起動できる
フォーム入力のスペルチェック   拡張機能などのインストール後に、現在開いているタブ内容を保ったまま再起動できる

一部の拡張機能はv2.0に対応していないため注意

 本バージョンではさまざまな新機能が追加され使いやすくなっているが、基本的な使い勝手については、v1.5シリーズと大きな違いはない。そのため、旧バージョンのユーザーなら違和感なく乗り換えられる。ただし、v2.0に対応していない拡張機能やテーマは利用できなくなるため注意が必要だ。

【著作権者】Mozilla Foundation
【対応OS】Windows 98以降(Windows XP推奨)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.0 日本語版(06/10/25)

□Mozilla Japan - 次世代ブラウザ Firefox とメールクライアント Thunderbird の公式サイト
http://www.mozilla-japan.org/
□窓の杜 - Firefox
http://www.forest.impress.co.jp/lib/inet/browser/webbrowser/firefox.html

(中村 友次郎)




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