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【第280回】

“ツンデレ”恋愛アドベンチャー「しぇいむ☆おん」

素直になれない女の子たちとの恋愛を満喫しよう

(06/09/29)
タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、“ツンデレ”な少女たちが働く喫茶店を舞台にした恋愛アドベンチャーゲーム「しぇいむ☆おん」を紹介しよう。

 “ツンデレ”とは、Web百科事典“Wikipedia”によれば『普段はツンツンとすげない態度を取るが、一定の条件下では態度が急変してデレデレといちゃつくという状態・光景、人物を指す言葉』のこと。気の強い女性の素直になれないもどかしさや、キツイ態度の中にかいま見せる可愛らしさといった“萌え”要素を指す、インターネットにおける俗語の一種だ。

オリジナル“萌え”ソング付きのオープニングムービー。エンディングにもボーカル曲が2曲用意されている
オリジナル“萌え”ソング付きのオープニングムービー。エンディングにもボーカル曲が2曲用意されている
 「しぇいむ☆おん」は、“2ちゃんねる”の“ニュース速報(VIP)板”に立った、“ツンデレ喫茶を作ろうと思う”というスレッドから生まれた恋愛アドベンチャーゲーム。スレッドのもともとの趣旨は、ウェイトレスが全員ツンデレな“ツンデレ喫茶店”を実際に作ろうというものだったが、その足掛かりとしてまずは同人ゲームを作ろうという流れになり、さまざまな意見やスタッフが結集。約1年がかりで本作が制作された。このようなユニークな出自を持った作品だが、オープニングにはオリジナルの“萌え”ソング付きのムービーが流れるなど、本格的な内容となっている。

メインヒロインの“阿部 早苗”(左)とその妹“阿部 里美”(右)。それぞれ違った魅力をもった美人姉妹だ
メインヒロインの“阿部 早苗”(左)とその妹“阿部 里美”(右)。それぞれ違った魅力をもった美人姉妹だ
 物語の冒頭、主人公の大学生“内藤 隆也(ないとう たかや)”は、区画整理によって突然の引っ越しを余儀なくされてしまう。新たに訪れた街では、可愛い女の子たちとの出会いが彼を待っていた。しかしその出会いは、大切な花を踏んでしまったり、ぶつかった相手を転ばせてしまったりと、どれも最悪なものばかり。紆余曲折の末、転んでしまった少女の荷物持ちとして訪れたのが、物語の舞台となる喫茶店“しぇいむ☆おん”だった。彼はそこで、女の子たちとの再会を果たすことになる。美味しい料理と可愛いウェイトレスたちに惹かれ、“しぇいむ☆おん”へ毎日のように足を運ぶ隆也だったが、少女たちは皆すげない態度を取るばかり。果たして彼は、意中のヒロインと仲よくなることができるのだろうか?

 本作は、背景画像とキャラクターの立ち姿に重なる形で画面下部に表示される文章を読み進めていく、ノベルタイプのアドベンチャーゲームだ。攻略対象となるヒロインは5人。世話好きのしっかり者だが、主人公に対してはいつも喧嘩腰の“阿部 早苗(あべ さなえ)”、早苗の妹で、人見知りが激しく小動物系の可愛さをもった“阿部 里美(あべ さとみ)”、大学で主人公と同じ映画サークルに所属する、ハーフでスタイル抜群の金髪少女“飯島・エアール・可奈(いいじま・えあーる・かな)”、無口、無表情の不思議系美少女“栗原 美幸(くりはら みゆき)”、小学生とも思える小さな体で、元気一杯の陸上娘“木野村 典乃(きのむら てんの)”といった、さまざまなタイプの少女たちが登場する。

大学のサークル仲間“飯島・エアール・可奈”と“荒巻 大介”。『飯島さん』と話しかけただけで、何故かいつも不機嫌に……?   “木野村 典乃”(左)と“栗原 美幸”(右)の同級生コンビ。元気一杯の典乃と物静かな美幸、好対照な2人
大学のサークル仲間“飯島・エアール・可奈”と“荒巻 大介”。『飯島さん』と話しかけただけで、何故かいつも不機嫌に……?   “木野村 典乃”(左)と“栗原 美幸”(右)の同級生コンビ。元気一杯の典乃と物静かな美幸、好対照な2人

阿部姉妹の叔父で主人公LOVEな“しぇいむ☆おん”のマスター“阿部 高和”と、気さくなお姉さん“琴野 志津江”
阿部姉妹の叔父で主人公LOVEな“しぇいむ☆おん”のマスター“阿部 高和”と、気さくなお姉さん“琴野 志津江”
 ヒロインのほかにも、早苗たちの叔父で、アフロとサングラスが強烈な印象を与える“しぇいむ☆おん”のマスター“阿部 高和(あべ たかかず)”、“しぇいむ☆おん”唯一の社員で、主人公たちをからかいつつも温かい目で見守る年上のお姉さん“琴野 志津江(ことの しづえ)”、大学のサークル仲間で、なぜか憎めない不思議な雰囲気をもつ万年寝太郎の“荒巻 大介(あらまき だいすけ)”といった、個性的なキャラクターたちが脇を固める。

 実際のゲームの流れは、日に2回、午前と午後のマップ画面から移動場所とその場所にいるキャラクター名を選択することで、訪れた場所に対応したヒロインのイベントが発生する仕組み。また物語の要所では選択肢が表示され、選択内容によってその後の展開が変わってくる。

1日2回、午前と午後にマップ画面で移動場所とキャラクター名を選択することで、各ヒロインのイベントが発生する   場面によってはこのような選択肢が表示され、選んだ行動によって物語の展開が変わってくる
1日2回、午前と午後にマップ画面で移動場所とキャラクター名を選択することで、各ヒロインのイベントが発生する   場面によってはこのような選択肢が表示され、選んだ行動によって物語の展開が変わってくる

 本作ではキャラクターによっては、他のヒロインやサブキャラクターのイベントが重要な意味をもつ場合があり、攻略難易度はやや高めとなっている。ヒロインの中では典乃と里美の2人が比較的簡単に固有のシナリオへ入れるので、まずは彼女たちとの物語から読み進めることをおすすめしたい。とはいえバッドエンドになっても具体的な攻略ヒントを教えてもらえるので、気軽にプレイしてみよう。ノベルゲーム本編のクリア後には、登場キャラたちとの対戦が楽しめるミニゲームや、各ヒロインのおまけシナリオといった、豊富なお楽しみ要素が用意されているので、全エンディング制覇を目指して頑張ろう。

各シナリオの見せ場では画面全体を使った1枚絵が表示され、物語を盛り上げてくれる。クリア後はCGモードでじっくり鑑賞可能だ   ゲームクリア後は、CGやBGMの鑑賞に加え、ヒロイン毎のおまけシナリオやミニゲームといった豊富なおまけ要素を楽しめる
各シナリオの見せ場では画面全体を使った1枚絵が表示され、物語を盛り上げてくれる。クリア後はCGモードでじっくり鑑賞可能だ   ゲームクリア後は、CGやBGMの鑑賞に加え、ヒロイン毎のおまけシナリオやミニゲームといった豊富なおまけ要素を楽しめる

 「しぇいむ☆おん」は“ツンデレ”をキーワードにしつつも、単純にヒロインが主人公にツンツンデレデレするのではなく、喧嘩友達のような間柄や、お互いの関係への不満から素直になれないもどかしさ、仲良くなったあとのちょっとすねた態度といった、バリエーションに富んだ恋愛模様が描かれている。キャラクターによっては、『こんなのツンデレキャラじゃない』と感じる人もいるかもしれないが、ひとくちにツンデレと言っても、ツンとデレの割合からその推移まで、求められるものは千差万別だ。あなたにとって理想の“ツンデレ娘”との出会いを求めて、“しぇいむ☆おん”を訪れてみてはいかがだろうか。

【著作権者】ツンデレ喫茶製作委員会
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.01(06/08/22)
【ファイルサイズ】261MB

□ツンデレ喫茶ADV製作〜しぇいむ☆おん〜
http://vimalakirti.aki.gs/shame-on/
□ツンデレ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC

(霧島 煌一)




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