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NEWS (06/09/15 18:10)

MS、Word文書に電子的な“墨塗り”を施せる「Word 2007」用アドオンを公開

選択したテキストを見かけ上塗りつぶすだけでなく、実際のデータも削除

「Microsoft Office Word 2007 Redaction Add-in」
「Microsoft Office Word 2007 Redaction Add-in」
“墨塗り”処理が施されたWord文書
“墨塗り”処理が施されたWord文書
 米Microsoft Corporationは8日、Word文書に電子的な“墨塗り”を施して情報漏洩対策を支援する「Microsoft Office Word 2007」(以下、Word 2007)用アドオン「Microsoft Office Word 2007 Redaction Add-in」のBeta版を無償公開した。動作にはWord 2007のBeta 2 Technical Refresh版(以下、Beta 2 TR)と.NET Framework 2.0が必要。なおWord 2007 Beta 2 TRを含むOffice 2007 Beta 2 TRの入手方法については、下記URLにある本日の記事を参照してほしい。

 Word文書をメールやWebサイトなどで配布する際、文書内の一部に含まれる機密やプライバシーに関わる情報を隠したいことがある。このとき、文字と同色の“マーカー”機能でテキストを塗りつぶしたり、黒い図形でテキストを隠すと、一見情報を隠せたように見えるが、実際には簡単な操作で隠したつもりの内容を取り出せるため、情報漏洩につながってしまうおそれがある。

 そこで「Microsoft Office Word 2007 Redaction Add-in」を利用すれば、文書内の任意の範囲に対し、見た目上黒く塗りつぶしたうえ、あとから取り出せない形でテキストを隠す“墨塗り”処理を施せる。

 本アドオンをインストールすると、Word 2007の[校閲]ツールバーに[Mark]というボタンが追加され、プルダウンメニューからいくつかの機能を選択できる。[Mark]では、選択したテキストを墨塗り対象に設定可能。また[Find And Mark]では、特定の文字列を検索して一括で墨塗り対象にできる。そのほか、[Remove Mark]で選択範囲を墨塗りの対象から外すことも可能。

 墨塗り対象が決定したら、[Redact Document]を選択すれば、墨塗り処理が施された新規文書が作成される。墨塗り対象のテキストは黒く塗りつぶされるだけでなく、テキスト自身も“|”という文字に置き換えられ、もとの文字を取り出すことはできない。あとは作成された文書を保存して、メール送信やWeb公開などに利用しよう。

 なおOffice 2007には、文書ファイルに含まれる作成者名などのプロパティ情報や、変更履歴、コメントなどを一括削除する“ドキュメント検査”機能が備わっている。これらの機能と本アドオンを併用すれば、より確実に情報漏洩を防ぐことが可能だ。


【著作権者】Microsoft Corporation
【対応OS】Windows XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.0 Beta(06/09/08)

□Download details: Word 2007 Redaction Add-in
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=2ba146cb-3551-4113-aef4-215a26f12e2f&DisplayLang=en
□窓の杜 - 【NEWS】MS、「Office 2007」の最新β版“Beta 2 Technical Refresh”の日本語版を公開
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/09/15/office2007beta2tr.html

(中村 友次郎)




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