窓の杜Logo
同一ジャンルソフト記事
同じ「インターネット・セキュリティ」ジャンルのソフト記事を読む
NEWS (06/07/13 08:25)

「Firefox」v2.0のBeta 1 日本語版が公開、タブの使い勝手が大幅に向上

閉じたタブを復元する機能や、強制終了後の次回起動でタブを復旧する機能を搭載

「Firefox」v2.0 Beta 1 日本語版
「Firefox」v2.0 Beta 1 日本語版
 米Mozilla Corporationは12日(現地時間)、Webブラウザー「Firefox」の次期メジャーバージョンであるv2.0のBeta 1を公開した。Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP Server 2003に対応するフリーソフトで、現在Mozilla製品関連の開発者向けサイト“Mozilla Developer Center”のリリース告知記事などから、日本語版を含む複数の言語版をダウンロードできる。なお本ベータ版はテスト目的で公開されており、開発者やテスター以外の利用は推奨されていない。


タブの使い勝手が大幅に向上

 現行バージョンの最新版であるv1.5.0.4からの主な変更点は、複数Webページの表示を切り替えるタブの使い勝手が向上したこと。タブバーの右クリックメニューから閉じたタブの復元が可能になり、復元操作を1回行うたびに、最近閉じた順で1つずつタブが復元される。また、[移動]メニューから名称変更された[履歴]メニューには[最近閉じたタブ]項目が追加され、サブメニューから任意のページタイトルを選択してタブを復元することが可能。

 さらに、タブを閉じるボタンがタブバーの右端ではなく各タブ上に表示されるようになった。タブの数が増えて各タブの横幅が狭くなった場合は、アクティブなタブにのみボタンが表示される。そのほか、多くのタブを開いてタブが1画面に収まらなくなったときに、タブバーを左右にスクロールしてすべてのタブを表示可能になった。

[履歴]メニューなどから閉じたタブの復元を行えるようになった   タブバーのスクロール表示に対応
[履歴]メニューなどから閉じたタブの復元を行えるようになった   タブバーのスクロール表示に対応

強制終了後の次回起動時に、タブの表示状態などを復元するかどうか問い合わせるダイアログが表示される
強制終了後の次回起動時に、タブの表示状態などを復元するかどうか問い合わせるダイアログが表示される
 また、本ソフトやWindowsが強制終了した場合、次回起動時に強制終了前のタブ表示状態や、各タブごとのページ表示履歴を復元できるようになった。ほかにもアドレスバーの[移動]ボタンをホイールクリックして新規タブでページを開けるようになるなど、タブに関するさまざまな改良が施されている。


Web検索バーが使いやすくなり、フィッシング詐欺対策機能も搭載

 Web検索に関する機能にもさまざまな変更点がみられる。検索バーによるWeb検索機能では、検索エンジンを切り替えるメニューの表示順を入れ替えたり、不要な検索エンジンを削除できる管理画面が追加された。また、ページ内選択文字列をWeb検索する場合は、検索バーで選択中の検索エンジンが利用されるよう仕様が変更された。そのほか検索バーへ、マウスクリックで検索を実行できる虫眼鏡型のボタンが追加されるなど、使い勝手の改善が施されている。

検索エンジンの並び替えや削除を行う管理画面が追加された   検索バーで選択した検索エンジンでページ上の選択文字列を検索できる
検索エンジンの並び替えや削除を行う管理画面が追加された   検索バーで選択した検索エンジンでページ上の選択文字列を検索できる

 さらに、検索バーで検索エンジンに“Google”を選択した場合は、検索キーワードの一部を入力すると、Googleが選定したキーワード候補をプルダウンメニューで表示する“Googleサジェスト”機能を利用できるようになった。

 また、これまで米Google Inc.製の拡張機能「Firefox 用 Google ツールバー」に搭載されていたフィッシング詐欺対策機能が標準搭載された。フィッシング詐欺サイトの恐れがあるページを開くとページが真っ暗になり、警告メッセージがバルーン表示される。フィッシング詐欺サイトの判定方法は、本ソフト内蔵リストとの照合か、Googleのサーバーへの問い合わせから選択可能。

“Googleサジェスト”によるキーワード補完に対応   フィッシング詐欺対策機能を標準搭載(画像はGoogleサイト上のテストページのもの)
“Googleサジェスト”によるキーワード補完に対応   フィッシング詐欺対策機能を標準搭載(画像はGoogleサイト上のテストページのもの)

アドレスバーのRSSアイコンをクリックしたときの動作を設定できるようになった
アドレスバーのRSSアイコンをクリックしたときの動作を設定できるようになった
 そのほか、アドレスバーのRSSアイコンをクリックしたときの動作をあらかじめ設定できるようになった。本ソフト内蔵のRSSリーダー機能“ライブブックマーク”への登録以外に、“Google Reader”などのWeb型RSSリーダーや、一部のRSSリーダーソフトへの登録を行える。

 またRSSの登録前に、ページ上でRSSの配信内容をプレビューする機能も追加されたが、編集部で試用したところプレビュー時にエラーが発生し、RSSの登録ができないことを確認した。標準ではプレビューを行う設定になっており、[購読オプション]設定画面でプレビューをオフにするとRSSの登録ができるようになる。

【07/14 20:30追記】
 RSSのプレビューができない問題を修正した最新の日本語パックが、14日(日本時間)にMozilla Japanから公開された。詳細は下記URLにある記事を参照してほしい。


現行バージョンとの併用は可能だが、プロファイルの共用には注意が必要

 本ベータ版は標準で以前のバージョンと異なるフォルダにインストールされ、使い分けることが可能だが同時起動はできない。また、標準では現行バージョンとプロファイルが共用されるが、v2.0に対応していない拡張機能はv2.0の起動時に無効化されるので、ベータ版の評価用に別プロファイルを作成することをお勧めする。

【著作権者】Mozilla Corporation
【対応OS】Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP/Server 2003
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.0 Beta 1 日本語版(06/07/12)

□Mozilla Developer News >> Blog Archive >> Firefox 2 Beta 1 milestone released(“Mozilla Developer Center”のリリース告知記事)
http://developer.mozilla.org/devnews/index.php/2006/07/12/firefox-2-beta-1-milestone-released/
□Firefox Help: プロファイルの管理(別プロファイルの作成方法)
http://www.mozilla-japan.org/support/firefox/profile
□窓の杜 - 【NEWS】フィッシング対策が施されRSS登録も簡単な「Firefox 用 Google ツールバー」v2
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/04/06/googlefirefox2jp.html
【07/14 20:30追記】□窓の杜 - 【NEWS】「Firefox」v2 β版用の最新日本語パックが公開、RSSのプレビュー表示が可能に
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/07/14/firefox2betajlp157.html

(中村 友次郎)




トップページへ

Copyright ©2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
編集部への連絡は お問い合わせはこちらをクリック まで