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【第250回】

ほんわかムードの探索RPG「おでかけダンジョン」

入るたびに構造が変化するダンジョンでアイテムを集めながら最下層を目指そう

(05/11/25)

タイトル画面
   

 インターネット上で公開されているゲームは、大手メーカーが制作・販売している大作から、個人が趣味で制作して無料で公開しているものまで、ジャンルや価格を問わず、さまざまなものが存在している。しかし、公開されているゲームの数が多すぎて、どんな作品が存在し、どの作品が本当に面白いのかを判断できずに困っている方も多いだろう。そこで『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、入るたびに構造が変化するダンジョンの最下層を目指して冒険をするRPG「おでかけダンジョン」を紹介しよう。

モンスターはみんな女の子。強さは左上に表示されている
モンスターはみんな女の子。強さは左上に表示されている
拠点となる町ではときどき女の子がアドバイスをくれる
拠点となる町ではときどき女の子がアドバイスをくれる
 「おでかけダンジョン」は、2Dで描かれた見下ろし型のダンジョン内で、数々のアイテムを駆使してモンスターを倒し、空腹を乗り越えながら最下層を目指すRPG。主人公は、冒険の舞台となるテーマパーク“わくわくダンジョンランド”にスリルを求めて訪れたごく普通の女子高生“氷魚 ひお”で、プレイヤーは彼女を操作してテーマパークが用意したいくつかのダンジョンへと冒険に出発する。モンスターを倒すと言ってもテーマパークという設定上“ごっこ遊び”なうえ、戦闘時に表示されるモンスターのイラストはすべて女の子となっている。さらに冒険の拠点となる町で出会う人々もみんな女の子と、全体的にほんわかとしたムードだ。

 ゲームの進行はターン制となっており、主人公が動かない限りモンスターも動かないので、じっくりと考えながら戦闘を進められるが、その一方でシビアな面もある。本作には“HP”(体力)“MP”(魔法力)のほか、移動のたびに減っていく“お腹”というステータスがあり、0%になると数マス歩くだけでHPがどんどん低下するため、ダンジョン内にある食料を補給しないとアッという間に窮地に立たされる。また、空腹や敵の攻撃によってHPがゼロになるとリタイアとなり、そうなるとアイテムは失われ、レベルも1に戻ってしまうのだ。パソコンゲームの「Rogue」(ローグ)や家庭用ゲーム機用の“不思議のダンジョン”シリーズと同系統のゲームと言えば、ピンとくる人は多いのではないだろうか。

 操作はカーソルキーで移動、[Z]キーで攻撃、[C]キーで飛び道具の発射を行い、敵と隣接していれば敵の方向にカーソルキーを押すだけでも攻撃ができる。また、“上と右”など隣り合うカーソルキーの同時押しで斜め移動が可能で、これは1ターンで2マス分進める貴重な手段なので活用したい。同時押しが苦手な場合はキーコンフィグで任意のキーに斜め移動を割り当てられる。

 そのほか、攻撃時は敵のいない場所に空振りしてターンを進めることもできるので、モンスターと数マス離れた位置でわざと空振りして敵のターンにし、自分に近づけるといったテクニックが使える。また、[V]キーでメニューを開き、アイテムの使用や装備をしたり、その場に留まってHPとMPを回復させる“休息”をすることが可能。メニュー内では[Z]キーで決定、[X]キーでキャンセルとなる。

階段を発見できれば下の階に進める。最下層を目指せ
階段を発見できれば下の階に進める。最下層を目指せ
最下層にはボスが待ち構えている。アイテムを駆使して倒そう
最下層にはボスが待ち構えている。アイテムを駆使して倒そう
脱出ポッドに向かって投げたアイテムは倉庫に格納される
脱出ポッドに向かって投げたアイテムは倉庫に格納される
 ダンジョン内では、各階層のどこかにある階段を降りることで下の階層に進むことができ、最下層にはボスが待ち構えている。ボスを倒すと晴れてダンジョンクリアとなり、アイテムを町にある“アイテム倉庫”に移すことが可能だ。倉庫に入れたアイテムは次の冒険に持ち出すことができるので、強力なアイテムを置いておけば難易度の高いダンジョンの探索もグッとラクになる。また、持っているアイテムは“投げる”ことが可能で、ダンジョンの途中にある“脱出ポッド”にアイテムを投げ入れることでも倉庫へ移すことが可能だ。アイテムは20個しか持てないので、持ちきれなくなった場合は脱出ポッドを活用しよう。また、脱出ポッドから町に帰還することもできるが、その場合はクリアとはみなされない。

 ダンジョンは入るたびにマップ構造が変化し、登場するモンスターやアイテムも毎回異なる。さらに、アイテムの入手直後は“食料”“頭装備品”などおおざっぱな分類しか表示されず、実際に装備や使用したり、“鑑定の書”などの鑑定アイテムを使わない限り詳細が分からない。アイテムはプラスの効果をもつものばかりではなく、なかには武器が弱くなる書物や毒を受けてしまう薬なども存在するので、回復アイテムがない場合は使用を避けるといった慎重さが必要だ。なお、一度でも手に入れたアイテムは町にある“コレクションルーム”に登録される。アイテムは全部で242種類もあるので、ダンジョンクリアだけではなく、アイテムコンプリートを目指すのも面白い。

 ゲーム開始直後に入れるダンジョンは3種類だが、すべてをクリアするとさらに難しいダンジョンが登場する。全部で6種類あるのでやりごたえはバツグンだ。しかし、さらに面白いのがアイテム集めだろう。ダンジョンに潜るたびにコレクションが埋まっていくのはかなりの快感で、また頭と首、背中用のアイテムは装備すると主人公のイラストが変化するのも面白い。アイテムに応じてマント姿や“ねこみみ”など、さまざまな姿のかわいい主人公を見ることができる。最初は簡単すぎると感じるほどだったが、後半は知恵と運がないと切り抜けられない。毎回変化するダンジョンに四苦八苦しながら何度も楽しめる作品だ。

アイテムを拾った直後は詳細が分からないため鑑定が必要だ   装備するアイテムによって主人公の見た目は変化する
アイテムを拾った直後は詳細が分からないため鑑定が必要だ   装備するアイテムによって主人公の見た目は変化する

【著作権者】Unagi88 氏
【対応OS】(編集部にてWindows XPで動作確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.60(05/09/08)
【ファイルサイズ】3.82MB

□うなぎの海、大海原。
http://home4.highway.ne.jp/Unagi88/

(芹澤 正芳)




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