窓の杜Logo
NEWS (04/11/04 22:35)

ボーランド、“C#Builder”を統合した開発環境“Delphi 2005”日本語版を発表

個人開発でも役立つソースコードの履歴管理機能を搭載

“Delphi”と“C#Builder”が統合
“Delphi”と“C#Builder”が統合
“Delphi 2005”
“Delphi 2005”
 ボーランド(株)は4日、アプリケーション統合開発環境“Delphi 2005”シリーズ日本語版の出荷時期、および製品内容について発表した。製品ラインナップと価格は、企業におけるアプリケーション開発チーム向けの「Borland Delphi 2005 Architect」が378,000円(税込み)、データベースアプリケーションやWebアプリケーション開発者向けの「Borland Delphi 2005 Enterprise」が315,000円(税込み)、個人での開発者や小規模なプロジェクトチーム向けの「Borland Delphi 2005 Professional」が71,400円(税込み)。

 Windows 2000/XP/Server 2003に対応し、3製品ともパッケージ版として、12月6日より全国のパソコンショップや家電量販店で販売される予定。また、各版にはバージョンアップ優待価格が設けられており、既存の“Delphi”ユーザーは同社Webページから購入可能。

 ここではオンラインソフト開発者にとって、もっとも身近な版になるであろう、「Borland Delphi 2005 Professional」(以下、「Delphi 2005 Pro」)の変更点について見ていくことにしよう。「Delphi 2005 Pro」の主な変更点は、Win32アプリケーション開発環境“Delphi 1”~“Delphi 7”、.NET Frameworkに対応した“Delphi 8”、さらにこれまでボーランドが提供していた.NET開発環境“C#Builder”を統合したこと。

 この統合により、これまで他の開発環境で.NET開発を行ってきた“Delphi”を触ったことがないユーザーにとっては“Delphi”を、.NET開発に踏み出せずC#言語を知らない“Delphi”ユーザーにとってはC#を試せる環境としても期待できそうだ。

 「Delphi 2005 Pro」の代表的な新機能として、ソースコードの履歴管理機能が挙げられる。これは、ソースコードの変更履歴を世代管理するもので、開発者が指定したビルド時のソースコードを、編集中のソースコードへ即座に書き戻すことが可能。複数人によるプロジェクト開発だけに限らず、個人開発においても非常に役立つ機能となるだろう。

 また、従来のWin32アプリケーション開発においても、コンパイル速度、作成したアプリケーションの実行速度・安定性などの向上を始めとする、さまざまな機能向上が図られているとのこと。また「Delphi 2005 Pro」では、IDEのベースが“Delphi 8”となっているため、ソースコードが関数や手続きごとのブロック単位で開閉可能なほか、VCLコンポーネントも大幅に追加されているという。

 体験版は、来年の1月にダウンロード版としての提供が予定されているが、ベースになる版や公開の詳細日時、制限機能などは未定となっている。

 そのほか、ボーランドでは既存“Delphi”ユーザーを対象とした“早期バージョンアップキャンペーン”を行っており、2004年12月20日までの期間限定で、通常バージョンアップ価格の2割引で“Delphi 2005”シリーズを購入できる。


□Borland Home Page
http://www.borland.co.jp/
□Borland - Delphi
http://www.borland.co.jp/delphi/

(久保 望)



トップページへ

Copyright ©2004 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
編集部への連絡は お問い合わせはこちらをクリック まで