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NEWS (04/06/03)

Windowsベースの携帯メディアプレイヤーと連携できる「WMP 10」βが公開

新デジタル権利管理技術「Windows Media Digital Rights Management」を搭載

「Windows Media Player 10」Technical Beta
「Windows Media Player 10」Technical Beta
 米Microsoftは2日(現地時間)、同社製マルチメディアプレイヤー「Windows Media Player」の最新ベータ版である「Windows Media Player 10」Technical Betaを開発者向けに公開した。主な新機能としては、5月2日(現地時間)に同社が発表したデジタル権利管理技術(以下、DRM技術)の搭載が挙げられる。Windows XP専用のフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。なお、本バージョンは開発者向けに配布されているため、動作が不安定な恐れがある。別途テスト用のパソコンを用意できない人などは今年公開予定の正式版を待とう。

 「Windows Media Player 10」(以下、WMP 10)の目玉は、同社が開発したコードネーム“Janus”と呼ばれていたDRM技術「Windows Media Digital Rights Management」を搭載したこと。

 本DRM技術はライセンスの更新が容易なため、複製が制限されたメディアコンテンツを配信するWebサービス側がコンテンツを管理しやすいのが特長。またメディア配信サービスとWMP 10とを、本DRM技術で連携させることで、購入したメディアコンテンツを本DRM技術対応のポータブルメディアプレイヤーに転送して再生できるようになるという。

 DRM技術といえばアップルコンピュータ(株)が、メディアプレイヤー「iTunes for Windows」と同社製ポータブルメディアプレイヤー“iPod”を連携させて、Web上からの音楽購入をすでに実現していたが、日本語版では音楽を購入できないようになっていた。

 日本での音楽配信について、マイクロソフト(株)に問い合わせたところ「現段階ではなにも決まっていない」との返答を得たが、米Microsoftが開発したDRM技術は、すでにAmerica Online、Disney、Napster、Dell、Rio、Samsung Electronicsといった海外企業が採用に名乗りを上げている。このようなサービスでは、参加企業の多い方式が事実上のデファクトスタンダードとなることも多く、期待できそうだ。

 またWMP 10では、年内に発売予定となっているWindowsベースのポータブルメディアプレイヤー“Portable Media Center”と完全に連携することが可能。そのほか、各社既存のポータブルメディアプレイヤーとローカルPC間でメディアファイルを同期できる“Auto Sync”機能が追加され、Creative製の“NOMAD”シリーズや、Rio製“Karma”“Nitrus”といった対応プレイヤーをもっていれば、本ソフトを利用したファイルの同期が可能。


【著作権者】Microsoft Corporation
【対応OS】Windows XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】Technical Beta(04/06/02)

□Microsoft Windows Media - Windows Media Player 10 Technical Beta
http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/mp10/
□Microsoft Windows Media - Digital Rights Management (DRM)
http://www.microsoft.com/windows/windowsmedia/drm/default.aspx
□Portable Media Centers (Portable Media Center, PMC, video, music, photos)
http://www.microsoft.com/windowsmobile/products/portablemediacenters/default.mspx

(中井 浩晶)


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