窓の杜Logo
バックナンバー
・ 2005年5月 ・
最終回:古代中国がモチーフのMMORPG「天下無双」 (05/05/27)
・ 2005年3月 ・
第11回:オンライン対戦型リズムアクションゲーム「O2Jam」 (05/03/25)
・ 2005年2月 ・
第10回:「RED STONE」 (05/02/25)
・ 2005年1月 ・
第9回:「Ryzme」 (05/01/28)
・ 2004年11月 ・
第8回:「R.O.S.E.Online」 (04/11/26)
・ 2004年10月 ・
第7回:「ゴールドウィング」 (04/10/29)
・ 2004年9月 ・
第6回:「CORUM ONLINE」 (04/09/24)
・ 2004年8月 ・
第5回:「Shot Online」 (04/08/27)
・ 2004年7月 ・
第4回:「童話王国」 (04/07/30)
・ 2004年6月 ・
第3回:「PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst」 (04/06/25)
・ 2004年5月 ・
第2回:「テイルズウィーバー」 (04/05/28)
・ 2004年4月 ・
第1回:「リネージュII」 (04/04/23)
 

これ以前の連載一覧

【第2回】

「テイルズウィーバー」

ストーリー性とアクション要素をふんだんに盛り込んだMMORPG

(04/05/28)

タイトル画面

 “βテスト”とは、開発中のゲームを一般のユーザーにプレイしてもらい、最終的な動作検証や不具合の発見・修正などを行うもの。現在では、正式サービス開始前に無料でβテストを行うのが一般的となり、タイトル数も増加している。

 そこで、MMORPGをはじめとしたβテストを実施しているタイトルの増加に伴い、毎月最終金曜日は現在βテストを実施しているゲームを“週末ゲーム”の特別版“βテスター”として紹介する。話題のゲームや独自に注目しているゲームのβテストに参加し、ゲームの内容やテスター独自の視点で感じたことなどを報告していこう。

キャラクターの見た目は装備品で変化。服の色なども染められ、個性的な格好が目立つ
キャラクターの見た目は装備品で変化。服の色なども染められ、個性的な格好が目立つ
 “βテスター”の第2回となる今回は、MMORPG「テイルズウィーバー」を紹介する。MMORPGといえば、種族や性別、職業を選択したあとは自由に冒険するもの。しかし本ゲームでは、自分の分身となるキャラクターにあらかじめ物語が用意されているのが特長だ。画面は2Dグラフィックでとなっており、フィールドを斜め上から見下ろすタイプ。固定視点でのプレイであっても見にくいことはなく、装備品で見た目が変わるコミカルなキャラクターと幻想的な世界観が、誰でも気軽に楽しめそうな雰囲気を醸し出している。


バックストーリーをもつキャラクターを操る

 ゲームの舞台は“アノマラド”という王国。城やレンガ作りの家など中世時代のヨーロッパを思わせる街並みに加えて、火や雷といったさまざまな魔術を用いた魔法文化も発達している場所だ。この王国には人間が暮らしているが、王国の外に出ると体がゼリーでできている生物や、意志をもつロボットタイプのモンスターなども生息している。また“アノマラド”王国には、傭兵などを雇ってさまざまな依頼を請け負うギルドという巨大な組織が2つ存在し、物語が進むと強制的に各キャラクターごとに指定されたギルドへ所属することになる。

お姫様の“イスピン・シャルル”は、ある事件がきっかけで追われる身になる設定だ
お姫様の“イスピン・シャルル”は、ある事件がきっかけで追われる身になる設定だ
 ゲームは主人公となる8人のキャラクターから1人を選び、自分の分身となるキャラクターを作成するところから始まる。8人のキャラクターは、戦闘に用いる特殊技能“スキル”の傾向から、大きく3つのタイプに分けられる。まず“ルシアン・カルツ”“マキシミン・リフクネ”“ボリス・ジンネマン”“イスピン・シャルル”の4人は敵を異常状態にする“スキル”を使いこなすが、基本的には剣を使った攻撃がメインとなる。


 “シベリン・ウー”“ミラ・ネブラスカ”“ナヤトレイ”の3人は、自身の能力を高める戦闘補助系の“スキル”と、複数のモンスターを同時に攻撃できる“スキル”を使いこなす。また武器による攻撃も優れているので、初心者でも扱いやすい万能型キャラクターとなっている。

 “ティチエル・ジュスピアン”は、ゲーム中で唯一仲間の体力を回復する”スキル”が使える支援型キャラクター。炎や雷などでモンスターにダメージを与える攻撃“スキル”も使いこなせるが、体力が少なく、武器による接近戦も苦手とあって、ややゲームに慣れている人向けである。なお、これらのキャラクターについている名前は、いわば職業や種族のようなものに過ぎないため、プレイヤー名は自由につけることが可能だ。

クエストを引き受けるときなどは、選択枝が必ずといっていいほど現れる
クエストを引き受けるときなどは、選択枝が必ずといっていいほど現れる
 キャラクター作成を終えると、プロローグ、チュートリアルと続く。チュートリアルでは、マウスの左クリックで移動、敵をダブルクリックして攻撃、マウスの右クリックで“スキル”発動といった基本操作から、一定の“経験値”が貯まってレベルアップしたあとにステータスを上げる方法まで、一通り学ぶことができる。キャラクターのステータスは、攻撃力に関係する“STAB”“HACK”、魔法の威力を示す“INT”“MR”、攻撃速度や命中率に影響する“AGI”“DEX”、防御力を示す“DEF”の7項目がある。キャラクターのステータスは、レベルアップ時に入手できる“ステータスポイント”を任意の項目に振り分けることで自由に成長させることができる。

 経験値はレベルアップのみならず、“スキル”を覚えるためにも必要となるが、まずはレベル6程度まで一気に上げてしまうのがオススメ。少し強い敵とも戦えるようになってからのほうが、経験値も貯めやすく、効率よく“スキル”を覚えられるのだ。


チュートリアルが終わったら、いよいよ冒険

 チュートリアルを終えると、ゲームの舞台である“アノマラド”に降り立つ。スタート地点はキャラクターごとに異なり、“ナルビク”“カウル”“クラド”“ライディア”のいずれかの街となる。スタートしたら街の近くの弱いモンスターと戦ってみるのもいいが、まずは物語が進行する“イベントクエスト”を発生させてみよう。街の出入口付近の光っている場所に、自分のキャラクターが足を踏みれると、クエストに関するアナウンスがされ、どこへ行くべきか知ることができるはずだ。

クエストの進行状況や必要なアイテムはメニューから確認できる
クエストの進行状況や必要なアイテムはメニューから確認できる

 最初の“イベントクエスト”は、村長かギルドの人に会ってみようというもの。画面右下のマップを見ながら目的の人物のもとに到着すると、誰かにアイテムを届けたり、街付近の弱いモンスターを倒すといった依頼を受けることになる。序盤の数回の“イベントクエスト”は比較的簡単で、クリアするとまとまった経験値やお金、アイテムを得ることができ、序盤の戦いがグッと楽になる。また、“イベントクエスト”は節目ごとに“チャプター”として区切られており、2カ月に1回くらいのペースで新しい“チャプター”が追加されていく。なお、5月末時点では“チャプター1~3”までが実装されている。


 街のあちこちにいるコンピューターキャラ(Non Player Character、以下NPC)たちに話しかけることで始まる“フリークエスト”も序盤のキャラクター育成の一助となる。“イベントクエスト”との違いは、物語に直結しないというだけ。どちらも多くの経験値とお金を得られるので、2種類のクエストをバランスよくこなしているだけでもレベルを上げることができるだろう。レベル8程度になったら別の街に移動して、さらなる“フリークエスト”をこなすのもいいだろう。

チュートリアルが終わったら、いよいよ冒険

コミュニケーションに便利な“看板”。仲間を集める以外にも用途はたくさんある
コミュニケーションに便利な“看板”。仲間を集める以外にも用途はたくさんある
 また本作品には、プレイヤー同士が共に協力して戦う“チーム”というものが存在する。この“チーム”はレベルに関係なく組むことができるので、序盤から多人数でのパーティプレイも楽しめる。仲間集めで活用できるのが“看板”と呼ばれるコマンド。“/si(半角スペース)表示したい言葉”で入力でき、キャラクターの頭上にメッセージが表示される。“看板”を表示しながら経験値を稼ぎつつ声をかけられるのを待ってみてもいいし、同様の方法で仲間を探しているプレイヤーを、自分から“チーム”に誘ってみるのもいいだろう。なお、“チーム”には最大15人まで参加することができるが、2~4人で行動するプレイヤーが多いようだ。


 “チーム”とは別に仲の良いプレイヤー同士で作成できる“クラブ”というものもあり、専用のチャットスペースや専用の拠点が用意されている。将来的には“クラブ”専用のダンジョンも実装されるようだ。街のあちこちで“クラブ”のメンバーを募集しているので、飛び込んでみると新しい仲間ができ、冒険する範囲も広がって、より面白くなるだろう。


キャラクターの成長とともに世界は広がる

モンスターとの戦闘。視点が固定のため、それぞれの立ち位置が重要だ
モンスターとの戦闘。視点が固定のため、それぞれの立ち位置が重要だ

 レベル6になると、モンスターを攻撃する際、タイミングよく何度も左クリックしていくことで、連続攻撃“コンボ”ができるようになる。これにより、いままでは苦戦していた敵とも渡り合えるようになるので、少しずつ行動範囲を広げていくといいだろう。

 “コンボ”と“スキル”を交互に繰り返すこともでき、これをマスターすると、『敵を状態異常にしつつ攻撃』といった戦術性のある戦いもできるようになる。コツは左クリックでモンスターを攻撃したら、すぐに右クリックを連打すること。“スキル”を発動したら、今度は左クリックを連打、といった具合だ。慣れてくると連打する必要もなくなるが、通信状況によってはうまくいかないこともあるので、少しの間は連打しておくのがいいだろう。なお、このテクニックに名称はなく、プレイヤー間では“無限コンボ”などと呼ばれることが多いようだ。


戦闘を盛り上げる“無限コンボ”。状況に応じて“スキル”も使い分けよう
戦闘を盛り上げる“無限コンボ”。状況に応じて“スキル”も使い分けよう
 大陸の各地にあるダンジョンにはレベル制限が設けられており、レベル15になるまではどのダンジョンにも立ち入ることができない。しかしレベル15になったとき、“ナルビク”という街の北部にある“試練の洞窟”を初めて探捜可能となる。以降、レベルが上がるごとに挑戦できるダンジョンが増えていく仕組み。ダンジョン内は格段に強いモンスターばかりが棲息しているので、1人で乗り込むより、“チーム”を組んで挑戦してみるのがオススメだ。

 ゲームが進むと、“チャプター2”に進むために巨大なボスモンスター“ゼリーキング”と対決することになる。1人で挑むこともできるが、キャラクターをレベル20以上にしておかないと返り討ちに遭う可能性が高い。できれば他のプレイヤーと強力して“ゼリーキング”に挑むようにしよう。“チャプター1”では、スタート時にどのキャラクターを選択しても“ゼリーキング”と戦うストーリー展開になるので、ゲーム内で討伐隊が組まれることも多い。3~4人の仲間とともに挑めば、レベル15程度でも倒せるだろう。本ゲームでは、たとえ“イベントクエスト”であっても他のプレイヤーと協力できるので、1人で太刀打ちできないときは、無理をせずに仲間を集めるとよいだろう。


待つことなく、待たせることなく冒険に

フィールド上では気象が変化して雨や雪が降るときもある
フィールド上では気象が変化して雨や雪が降るときもある

 ほとんどのMMORPGのタイトルでは、自分で露店を開いてアイテムを売っている間は、キャラクターをその場から動かせないことが多い。しかし、本ゲームでは”ユーザー露店”というシステムを使って、誰でもNPCにアイテム販売を任せたまま冒険に出ることができる。この“ユーザー露店”を開くために必要なアイテムが“商人の角笛”というもので、“ライディア”という街の雑貨屋か他のプレイヤーが開いている露店で購入できる。“商人の角笛”入手後は、街やフィールド上で使うと露店を設置することが可能。アイテムが売れるまでその場に釘付けされずに済む、非常に画期的なシステムといえるだろう。


 本βテストの今後の展開だが、2カ月に一度のペースで“チャプター”が追加され、マップやモンスターも次々と増えていくとのこと。また、新しいマップや新キャラクターの追加も予定されており、物語の深みも増していくことだろう。正式サービスの開始時期や利用料金などは一切未定となっており、少なくとも数カ月はβテストが継続される見込み。筆者もプレイを通じてできた友人らとともに、気になるストーリーの行方を追ってみようと思っている。


[ALT]+[B]キーで“自由掲示板”や“チームプレイ”といったゲーム内の掲示板を閲覧できる   各地の“ワープポイント”は、街などにすばやく移動できる便利な移動手段だ
[ALT]+[B]キーで“自由掲示板”や“チームプレイ”といったゲーム内の掲示板を閲覧できる   各地の“ワープポイント”は、街などにすばやく移動できる便利な移動手段だ


【著作権者】Softmax Co.,Ltd.、(株)ネクソンジャパン
【対応OS】Windows Me/2000/XP
【ソフト種別】β版フリーソフト
【バージョン】2.35
【ファイルサイズ】611MB

□テイルズウィーバー
http://www.nexon.co.jp/talesweaver/

スパート:林 佑樹)


TalesWeaver is a trademark of Softmax Co.,Ltd.
Copyright © 2004 Softmax Co.,Ltd. All rights reserved.
Copyright © 2004 Nexon Corporation and Nexon Japan Co.,Ltd. All rights reserved.

トップページへ
βテスターINDEX へ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.
編集部への連絡は お問い合わせはこちらをクリック まで