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週末ゲーム

【第200回】

200回記念特別企画

これまでに紹介したゲームのなかから担当ライターがオススメする作品を紹介

(04/03/12)

 毎週、インターネット上で公開されているゲームを紹介している“週末ゲーム”は、このたび200回を迎えることになりました。そこで今回は、200回記念特別企画と題してこれまで紹介した約200本のゲームから、“週末ゲーム”の記事執筆者が仕事を忘れて熱中したゲームや、読者のみなさまに改めてオススメしたいゲームを紹介いたします。

第149回:ホラー系サウンドノベル「ゾウディアック」移植版

 映像とBGMをバックに小説仕立てのストーリーを読み進む、ホラー系のサウンドノベル。“カイル”“エイミー”“ジェイク”の3人が宝探しのために“ゾウディアック”という見捨てられた古代の町を訪れるストーリーだ。そこは現世とは切り離されているかのごとく静かで、人の気配もない。訳が分からないまま主人公たちはさまよい歩き、“研究施設”と呼ばれる建物にたどり着く。しかし建物の中で一行を待ち受けていたのは、ゾンビのような怪物たち。あちこちに散りばめられた謎のメッセージと怪しげなオブジェ。最初のうちは何がなんだかまったく分からないままストーリーに押し流されるが、プレイを続けるうちにぼんやりと全体像が見えてくる。そしてゲーム終盤に入ると、それまで意味不明だった謎が一気にほぐれ、驚くべき結末へとなだれ込む。この作品のエンディングには誰もが凍りつくはずだ。“週末ゲーム”ではたくさんのゲームをプレイしてきたが、「ゾウディアック」のインパクトは大きかった。周到なストーリーと練られた文章。フリーソフトとは思えないほどよくできており、いまも強く印象に残っている作品だ。なお本ソフトは、紹介記事掲載後にさまざまな修正が施されているので、最新版を改めてプレイしてみてるのもいいだろう。

【著作権者】陽炎 / バイオハザード・サイレントヒルを考える会
【対応OS】Windows 95/98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】移植版 1.20(03/04/03)
【ファイルサイズ】17.2MB

□ゾウディアックシリーズ公式WEBサイト
http://www.zodiac-series.com/
□窓の杜 - 【週末ゲーム】第149回:ホラー系サウンドノベル「ゾウディアック」移植版
http://www.forest.impress.co.jp/article/2002/09/27/zodiac.html

(三鷹 昭一郎)

第183回:コメディー&アドベンチャー「シルフェイド見聞録」

「シルフェイド見聞録」
「シルフェイド見聞録」

 「シルフェイド見聞録」は、“見る”“調べる”“話す”といったコマンド選択式ゲームのシステムを使い、マンガを読ませるようなスタイルで進行する爆笑ファンタジーアドベンチャーゲーム。“ノーマ学院”に入学した医者志望の主人公“エシュター・クレイトン”が、仲間たちと繰り広げる学園生活をコミカルに描く。操作方法や世界観などはオーソドックスだが、会話の内容やキャラクターの表情など、ゲーム全編をとおして笑いのツボを突きまくってくる。勢いのある笑いと腰砕けギャグを乱れ撃ちしてくる一方で、ちゃんとストーリーを進めていくバランス感覚のよさが一押しのポイントだ。ゲームは“シークエンス”という短めの章で区切られており、ちょうど連載マンガの1話分を読むような感覚で少しずつプレイできる手軽さもよい。また、一風変わった戦闘シーンも盛り込まれていて、ただコマンドを選択してテキストを読むだけではない点もゲームというメディアのよさを活かしている。なお、現在は“シークエンス5”までプレイ可能だが、続編の制作は中止しているとのこと。続きが気になる良作なので、早期の制作再開を期待したいところだ。

【著作権者】SmokingWOLF 氏
【対応OS】(編集部にてWindows XPで動作を確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.53(03/08/03)
【ファイルサイズ】2.2MB

□SilverSecond
http://www.silversecond.net/main/
□窓の杜 - 【週末ゲーム】第183回:コメディー&アドベンチャー「シルフェイド見聞録」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2003/09/19/silfade.html

(藤井 宏幸)

第184回:パズルアドベンチャーゲーム「かむたこ」

「かむたこ」
「かむたこ」

 愛らしい姿の白いロボット“カムカムくん”を操作して、フィールド内に点在するパズルステージに挑戦していくパズルアドベンチャーゲーム。イタズラのお仕置きとして“タコ”のような生き物が住む世界に送られてしまった“カムカムくん”が、“タコ”たちの手助けをしながら元の世界に戻るための冒険をするというストーリー。パズルのルールは非常にシンプルで、1ブロック分の段差や隙間のみ登ったり飛び越えることが可能な“カムカムくん”を操作して、高い場所の宝箱を取ったり、離れた場所のポストまで郵便物を運んだりする。“カムカムくん”は、冒険の途中で仲間にした“タコ”を自分の足下に出現させて足場にすることができるので、これをうまく利用して課題をクリアしていくのがポイント。仲間の“タコ”が増えてくると、その積み上げ方や出現させる順番が非常に大切になってくるため、何度も試行錯誤しながらじっくりと取り組むことになるだろう。パステル調のグラフィックとキャラクター同士のほのぼのとしたやりとりで、ライトタッチな作品にも見えるが、パズルゲームとしての手応えはなかなかのもの。それだけに、解けたときの達成感もひとしおで、軽い気持ちで始めてもついつい遊び込んでしまう中毒性の高い作品になっている。本格的なパズルゲームを探している人はぜひプレイしてみてほしい。

【著作権者】mikawa yasushi 氏
【対応OS】Windows Me/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0953(03/10/25)
【ファイルサイズ】580KB

□Conのラボ
http://members.at.infoseek.co.jp/conlabo/
□窓の杜 - 【週末ゲーム】第184回:パズルアドベンチャーゲーム「かむたこ」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2003/09/26/kamtaco.html

(肥田 明久)

第189回:アクションホラーゲーム「おばけ屋敷探検隊」

「おばけ屋敷探検隊」
「おばけ屋敷探検隊」

 “テング様のお屋敷”という心霊スポットを探索するアクションホラーゲーム。4人組の小学生が夏休みの自由研究で“心霊レポート”を作成するため、有名な心霊スポットである“神かくし山”の“テング様のお屋敷”を探索する物語。4人の登場人物ごとに異なったシナリオが用意されており、1つの作品で4つの物語を楽しむことが可能。画面は、モノトーンの背景でシンプルに描かれているが、そのシンプルな色使いが屋敷の薄暗さや不気味さをうまく伝えている。また、効果音を使った恐怖の演出もよくできており、部屋の張り紙を読んだときや、鏡を覗いて幽霊の声を聞いたときなど、プレイヤーが“気味悪いなあ”と思った瞬間に間髪入れず効果音が鳴り、独特の恐怖感を演出する。各物語は約1時間程度でクリアでき、エンディングも多数用意されているので、短時間で気軽にゲームをプレイしたい人から、グッドエンディングを目指してじっくりとやりこみたい人まで楽しむことができるだろう。シナリオの質と量、そして効果的な演出と個性溢れる4人のキャラクター、すべてがバランスよく融合されており、プレイヤーをゲームの世界にしっかりと引き込んでくれるところが実に素晴らしい。ホラー映画やドラマなどとは一味違う恐怖を体験したい人は、プレイしてみてはどうだろうか。

【著作権者】ななえ 氏
【対応OS】(編集部にてWindows 2000/XPで動作を確認)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】-(03/10/20)
【ファイルサイズ】692KB

□ねこふろしき
http://www.c-able.ne.jp/~mode/fneko/
□窓の杜 - 【週末ゲーム】第189回:アクションホラーゲーム「おばけ屋敷探検隊」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2003/11/14/obakeyashiki.html

(小津 智幸)


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