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ヤマハ、「Becky!」専用の音声合成プラグイン「Becky! HV Plug-in」を公開

メールの開封時に任意の音声を携帯電話からしゃべらせることができる

(04/02/10)

「Becky! HV Plug-in」v1.0.0
「Becky! HV Plug-in」v1.0.0
 ヤマハ(株)は2日、定番メールソフト「Becky! Internet Mail」v2(以下、「Becky!」)専用の音声合成プラグイン「Becky! HV Plug-in」v1.0.0を公開した。本プラグインを用いて作成したメールを、音源LSI“MA-5”を搭載するauの携帯電話で開封すると、しゃべるような音声が携帯電話から発声される。Windows 2000/XPに対応するフリーソフトで、現在同社が運営する公式ホームページ“YAMAHA SMAF / Japan”からダウンロードできる。

 「Becky! HV Plug-in」は、音声合成専用スクリプト“HV-Script”を「Becky!」上で手軽に記述し、HVS形式のファイルとしてメールへ添付できる「Becky!」用プラグイン。HVSファイルを添付したメールを、ヤマハ製の音源LSI“MA-5”を搭載する“A5403CA”や“A5502K”といったauの携帯電話で開封すると、あたかも人がしゃべるような音声が携帯電話から発声される。“MA-5”はLSIの内蔵辞書をもとに“HV-Script”を解釈し、“フォルマント合成”という手法で人の声を再現する仕組みで、その声質や語調は“HV-Script”で細かく制御することが可能だ。基本の使い方は、まず本プラグインをインストール後に「Becky!」新規のメールを作成し、[ツール]-[HVスクリプトの編集]メニューを選ぶ。すると、横長な“スクリプトエディット”ダイアログが表示されるので、携帯電話にしゃべらせたい言葉を欄内にひらがなで入力していこう。あとは画面右下の[OK]ボタンをクリックすれば、入力した内容をもとにHVSファイルが作成されてメールに添付されるので、通常のメールと同様に携帯電話へ送信すればよい。受信した携帯電話でメールを開けば、男性風の声でHVSファイルの内容が自動的に読み上げられる。

 HVSファイルの内容はテキスト形式で、本文となるひらがなと、声質や語調を制御するための記号で構成されている。制御記号は、“スクリプトエディット”ダイアログでボタンやメニューをクリックすれば簡単に挿入可能。たとえば、画面下側のプルダウンメニューで声質を女性風、ロボット風、宇宙人風など16種類から選んで変更できる。また、声に上り調子のアクセントを加えたい場合は、アクセントを加えたいひらがなの前に入力カーソルを移動させ、画面左上の[/]ボタンを押せばカーソル位置に“^”という記号が挿入される。これらの制御記号を入力することで、高低や強弱、緩急や間をコントロールしてより自然な語調で言葉をしゃべらせることが可能だ。携帯電話でどのように再生されるかは、画面左下の再生ボタンをクリックすれば試聴できる。

 そのほか本プラグインでは、ほかのユーザーからメール添付で送られたHVSファイルを再生することもでき、受信一覧画面で当該メールを右クリックして“スクリプトエディット”ダイアログを開き、再生ボタンを押せばよい。なお、“A5403CA”などの携帯電話では、HVSファイルを着信音やアラームに登録することもできるので、よく電話がかかってくる相手の名前をあらかじめいくつか登録しておき、着信時に相手の名前をしゃべらせるなど、いろいろな楽しい用途が考えられるだろう。

【著作権者】ヤマハ(株)
【対応OS】Windows 2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.0.0(04/02/02)

□YAMAHA SMAF / Japan
http://smaf-yamaha.com/jp/

(石川 敬峰)


お詫びと訂正: 記事掲載時に、本文一段落目にて「Becky! HV Plug-in」の著作権者を「(株)ヤマハ」と記述しましたが、「ヤマハ(株)」の誤りです。訂正してお詫び申し上げます。

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