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【第183回】

コメディー＆アドベンチャー「シルフェイド見聞録」

ゲームでとことん笑わせる、痛快学園ファンタジーコメディ！

（03/09/19）

　全編をお笑いテイストでまとめあげたゲームというのは、市販の作品にはあまりない。お笑いという要素は、個人の趣味やセンスによって嗜好が分かれてしまうので、セールスや利益も考えてリリースしなければならないゲームメーカーからは敬遠されてしまっているのではないだろうか。その点、フリーのオンラインソフトは融通が利くので、お笑い中心の作品でも堂々と公開できるというメリットがある。今回紹介する「シルフェイド見聞録」は、そんなフリーソフトならではの特権である“笑い”を存分に活かした作品でありながら、しっかりしたファンタジックな学園モノのストーリーも備えているアドベンチャーゲームだ。

主人公の“エシュター”はちょっとカワイイ系の青少年。“ノーマ学院”の受験生だ

　「シルフェイド見聞録」は、コマンド選択型のアドベンチャーゲーム。魔法などが存在する“シルフェイド”という世界を舞台に、主人公の“エシュター・クレイトン”が“ノーマ学院”で医者を目指すというストーリー。ゲームは“シークエンス”という単位で区切られており、“1シークエンス＝1話”といった感じの連作ドラマ仕立てになっている。画面は、現在地が背景に描かれており、中央に現在地のマップ、下側にキャラクターの顔と会話の内容、そして右側にコマンドが表示されている。コマンドは、“見る”“話す・聞く”“調べる”“移動”“アイテム”などが用意されているので、“移動”でさまざまな場所を訪れ、その場に居合わせた人に話を聞いたり現在地の様子を見たりして、ゲームを進めていこう。

“エシュター”はゲーム本編でこんな顔になりっぱなし

ヒロインの“シーナ”。声には出していないが“ドゥブッハァ…”

　「シルフェイド見聞録」は、コマンド選択型のアドベンチャーゲーム。魔法などが存在する“シルフェイド”という世界を舞台に、主人公の“エシュター・クレイトン”が“ノーマ学院”で医者を目指すというストーリー。ゲームは“シークエンス”という単位で区切られており、“1シークエンス＝1話”といった感じの連作ドラマ仕立てになっている。画面は、現在地が背景に描かれており、中央に現在地のマップ、下側にキャラクターの顔と会話の内容、そして右側にコマンドが表示されている。コマンドは、“見る”“話す・聞く”“調べる”“移動”“アイテム”などが用意されているので、“移動”でさまざまな場所を訪れ、その場に居合わせた人に話を聞いたり現在地の様子を見たりして、ゲームを進めていこう。

　操作方法や世界観などはオーソドックスだが、会話の内容やキャラクターの表情など、ゲーム全編を通して笑いの絶えないユーモラスなテイストが盛り込まれている。だが、ドタバタ劇のように見えるストーリーの背景には、女の子の病気について語るシーンなど重いストーリーラインが見え隠れしていて、時おり緩んだ空気が引き締まる瞬間がある。それが効果的に笑いを引き立たせ、また先が気になる、という期待感を与えてくれる。また登場人物も魅力的で、真面目だがうっかり者の主人公“エシュター”に対して、次から次へとアクの強い友人、先生、ヒロイン、そして敵などが絡み、どのキャラもしっかり笑わせてくれる。

　ちなみに本作は「RPGツクール2000」で制作されているが、キャラクターは完全にオリジナルのもので、ツールで制作されたことを微塵も感じさせない。なお「シルフェイド見聞録」は現段階で“シークエンス5”までプレイ可能だが、ゲームは完結しておらず、現在も新しいシークエンスが制作されている状態だ。続きが気になる人は、作者のホームページを随時チェックして完成を待とう。本ゲームは、日常に笑いが不足していると感じる人にオススメしたい。そして退屈なときや不機嫌なときなどに思い出してプレイしてみると、きっと笑顔になれるはずだ。

“シークエンス4”の戦闘画面。行動時に消費するWillポイントの使い方が勝敗を決める		“シークエンス”終了後の次回予告は、お姉さんが本編以上に盛り上げる！？

【著作権者】SmokingWOLF　氏
【対応OS】（編集部にてWindows XPで動作を確認）
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.53（03/08/03）
【ファイルサイズ】2.2MB

□SilverSecond
http://www.bea.hi-ho.ne.jp/~swolf/main/

（藤井 宏幸）