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開発元の倒産で存続が危ぶまれていた「Blender」の今後のスケジュールが発表

10月13日、オープンソースとして正式公開

(02/09/09)

 開発元であるオランダNaN Technologiesの倒産で一時は存続が危ぶまれていた「Blender」が、Blender Foundation(以下、Blender財団)により10月13日にオープンソース化されて公開されることになった。「Blender」は、モデリングとレンダリング、および3Dアニメーション作成機能を備えた3D CG作成ソフト。今後の公開スケジュールが同財団のサイトで発表されている。

 「Blender」は、Windows版のほか、Mac版、UNIX版などがあり、フリーソフトでありながら高性能だったことなどから、世界中のクリエイターたちに高い支持を得ていた。ところが今年3月、開発元のNaN Technologiesが経営不振で倒産したことに伴い、同ソフトは同社サイトでの公開も中止された。しかし7月には、「Blender」の設計者でもあるTon Roosendaal氏によって作られたBlender財団が、「Blender」の所有権を持つNaN Holdingの株主と話し合い、同財団が100,000ユーロ(日本円で約1,200万円)をNaN Holdingへ支払うことによって「Blender」をオープンソース化することに合意した。同財団のトップページにも見られる足かせをはめられた「Blender」のロゴデザインはそれを意味している。同財団は寄付を募り、現在いくらの募金が集まったかを同財団のサイトに温度計のようなメーターで随時表示していたが、7日、ついにそれが100,000ユーロに達した。

 現在発表されている今後の公開スケジュールは、10月1日に同財団とNaN Holdingとの間で契約が取り交わされ、100,000ユーロの支払いが行われる。さらに10月5日に寄付をした会員のみに先行してソースの公開が行われ、10月13日、ついに正式公開となり、blender.orgからCVSサーバーへのアクセスが可能になる。なお、現時点では公開されるソースに対応するアーカイブファイルが配布されるかは不明。今後もさらに詳細な情報が随時発表されることになると思われるので、同財団のサイトをチェックしておこう。

□Blender Foundation
http://www.blender3d.com/

(大場 亮)

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