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アルツハイマー病などの疾病研究に役立てるデータ解析ソフト「Folding@home」

タンパク質の異常な折り畳みの条件や過程を解析

(02/06/17)

「Folding@home」v3.01
「Folding@home」v3.01
 インターネットに接続された世界中のパソコンの余剰パワーを活用し、アルツハイマー病や狂牛病などの疾病研究目的でタンパク質のデータ解析を行うソフト「Folding@home」v3.01が、14日に公開された。Windows 95/98/Me/NT/2000/XPに対応するフリーソフトで、現在作者のホームページからダウンロードできる。

 「Folding@home」は、タンパク質の折り畳みが起こる複雑な過程をアルツハイマー病や狂牛病などの疾病研究目的でシミュレートして解析するソフト。インターネットに接続された世界中のパソコンの余剰パワーを活用し、膨大な計算処理を小分けして行う“分散コンピューティング”という手法を用いることで、誰でも医療研究のボランティアに参加できるのが特長。タンパク質の異常な折り畳みの条件や過程を解析することで、異常な折り畳みが原因で発病すると考えられているアルツハイマー病や狂牛病、パーキンソン病などの疾病研究に役立てることが可能となる。

 タスクトレイに常駐して動作する通常版のほか、テキストベースのコンソールアプリケーション版が配布されており、いずれもインストール後に任意のユーザー名とグループ名を入力すると、解析データのダウンロード、解析作業、結果のアップロードという3段階の手順が繰り返される。通常版ではタスクトレイアイコンからメニューを選択することで解析中のタンパク質の構造を3D表示できるので、視覚的に楽しむことも可能だ。また、作者のホームページには、どの地域にどれぐらいの「Folding@home」ユーザーが存在するのかという分布を示した世界地図も掲載されている。パソコンを常時起動してインターネットに接続しているという人は、ぜひ「Folding@home」を使って疾病研究のボランティアに参加しよう。

【著作権者】Pande Group、Stanford University
【対応OS】Windows 95/98/Me/NT/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】3.01(02/06/14)

□Folding@Home Distributed Computing
http://folding.stanford.edu/

(竹元 克己)

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