週末ゲーム
 

【第126回】

ドラマチックなファンタジーRPG「Cresteaju」

完成度の高いストーリーが魅力の、正統派RPG

(02/02/15)

 ゲームは常に進化を続けている。RPGもまた例外ではない。かつては2Dの平面的なゲームやダンジョン散策型のゲームが主流だったが、現在はリアルタイム化と3D化が進み、映画のような作品が増えている。もちろんこうした作品も楽しいのだが、「腰をすえて物語を楽しむ昔ながらのRPGが好きだ」という人も多いのではないだろうか。そんなあなたにぜひ知っていただきたいのが、この作品「Cresteaju(クレスティーユ)」だ。

マップを上から見下ろした2DタイプのRPG
マップを上から見下ろした2DタイプのRPG
 「Cresteaju」は、2Dのマップを上空から見下ろしてプレイするタイプのロールプレイングゲーム。ストーリー性が強く、戦闘シーンよりもむしろイベントを重視したドラマチックな内容となっている。パーティは主人公を含めて最大5人。自由に編成できるのではなく、シナリオの展開に合わせて自動的に入れ替わる。戦闘は移動中に突然発生し、敵と味方が交互に攻撃するターン制を採用している。アクション性はまったくなく、全体的にトラディショナルなスタイルのRPGといっていいだろう。

 物語の舞台となるのは、“フィルガルト”と呼ばれる大陸だ。かつてこの地は強大な国家“フィルガルト”が支配していたが、それも千年前に滅び、現在はいくつかの都市が大陸全土に散らばっている。主人公の少女“ルナン”が住む“クレスフィールド”も、そんな都市のひとつ。人々は平和に暮らしていたが、謎の宗教集団“エターナル”の襲撃を受けてクレスフィールドは占領されてしまう。そしてこの日から、ルナンの戦いが始まった。

共に戦う仲間はシナリオの展開に合わせて替わる
共に戦う仲間はシナリオの展開に合わせて替わる
 プレイ開始直後の目的は、クレスフィールドの議長から託された手紙を、友好関係にある町“アネート”の町長に届けること。しかし次々と事件が発生し、ルナンは押し流されるように時代の激流へと巻き込まれてしまう。宗教集団エターナルの目的とは何か? 彼らが崇める“神”の正体とは? 千年前、なぜフィルガルトは突然滅びたのか? 失われたルナンの“記憶”とは? 謎が謎を呼び、物語は思いがけない展開を見せてゆく。

 現在もなおプレイを継続中だが、とてもおもしろい。ビジュアルが少し弱く感じるものの、肝心のシナリオがしっかりと練られている。慎重に張られた伏線。信じていた友人の裏切りと、新しい仲間との出会い。個性豊かな登場人物と、彼らがかけあう洒落たセリフ。ゲームシステムもユーザーフレンドリーで、たとえばいつでも好きなときにセーブできるし戦闘で負けてもその直前からやり直すことができる。テンキーのみで操作できるなど、操作にストレスを感じないところもいい。ファルコムの「英雄伝説」や2D時代の「ファイナルファンタジー」が好きだった方に、ぜひおススメしたい作品だ。

魔法や武器を使って敵を攻撃
魔法や武器を使って敵を攻撃

【著作権者】Shou/Shogo Kawai 氏
【対応OS】Windows 98/Me/2000/XP
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.17(02/01/18)
【ファイルサイズ】5.6MB

□さくらやまスクエア
http://homepage1.nifty.com/sakurayama/

(三鷹 昭一郎)

|
トップページへ
週末ゲーム INDEXへ
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.
編集部への連絡は mado-no-mori-info@impress.co.jp まで