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【第115回】

百人一首ゲーム「小倉百人一首(日本の遊びシリーズ)」

あなたは何首覚えていますか? 百人一首を一人で遊べるゲーム

(01/10/11)

 学生時代、古典の時間に百人一首を一通り覚えさせられたことがある。当時はピンとこなかったのだが、大人になってから句が詠まれた時の情景解説なども含めて、一句一句の解説を現代語で読んでみると雰囲気があってなかなかいいものだ。

和歌の現代語訳と決まり字などが一覧できる暗記モード
和歌の現代語訳と決まり字などが一覧できる暗記モード
 そんな百人一首を手軽に遊べるシェアウェアソフト「小倉百人一首(日本の遊びシリーズ)」が登場した。シングルプレイ専用で、源平合戦・ちらし取り・競技かるた・坊主めくりの4種類の百人一首が遊べる。百人一首は基本的にはかるた取りと同じ要領のルールが多い。一句全部が作者の絵とともに書かれた「読み札」が読まれ、その和歌の下の句だけをひらがなで書き出した札の中から、対応するものを取っていくというのが基本になっている。「(上の句)秋の田のかりほの庵のとまをあらみ(下の句)我がころも手は露にぬれつつ」という読み札が読まれたら、ひらがなで書かれた取り札の「わがころもではつゆにぬれつつ」を取るという具合だ。

 なお、収録されている4種のゲームのうち「坊主めくり」はやや異色で、かるた遊びでイメージするような「文を読む→該当する札を取る」という遊び方とちょっと違う。これは一枚ずつ読み札(絵が描いてある方)を引いていき、姫が出ればもう一回、坊主が出れば札没収で、天皇や皇后の札が出ると場にある札を全部もらえる。書かれている絵の方が大事なのだ。大人数で正月にやったりすると、「うわ、蝉丸が出やがったよ!」といったように、坊主個人の名前を憎々しげに叫びながら盛り上がったりするゲームなのである。これは、百人一首の句を覚えていなくても楽しめるので一度お試しあれ。

実際に詠み手が詠んでいるように、読み札には徐々に文字が浮かび上がる
実際に詠み手が詠んでいるように、読み札には徐々に文字が浮かび上がる
 さて、札を取る時のコツなのだが、百人一首には「決まり字」というのがあって、これは句の最初の何文字かと下の句(つまり取り札に書かれている文)を併せて覚えて、素早く札をとってしまうというテクニックだ。例えば、「忍れど色に出でにけり我が恋は~」という句ならば、出だしの「しの」が決まり字となっていて、読み手が「し~の~ぶ~」と読み始めた途端に、決まり字「しの」一緒におぼえておいた下の句の「ものやおもふと~」の札を探し始められるのだ。これをマスターすれば、自分の前に並んだ札へのアクセススピードが高まるわけである。

 わざわざ勉強チックなゲームをするのはちょっとと思うかもしれないが、学生の時に無理やり覚えさせられるのと、社会人となってテストの心配なしに遊ぶのとではかなり印象が異なる。和歌というと、どうも文法がひっかかってなじみにくいかもしれないが、現代語訳をよく読んでどういう内容なのかも一緒に覚えれば、無理なく入っていける。また、実際に口に出して何度も句を繰り返し、「犬も歩けば棒に当たる」レベルにナチュラルに口ずさめるようになれば、和歌になじんだ自分にいい気持ちで酔えたりもする。メニュー体系にやや不満が残るソフトなものの、百人一首を手軽に楽しめるのは嬉しい。昔、小倉百人一首の暗記で嫌な思い出のある人は、ぜひこのソフトでゆったりとした時間を過ごしてもらいたい。

意外に熱くなってしまう「坊主めくり」
意外に熱くなってしまう「坊主めくり」

【著作権者】FeelGood
【ソフト種別】シェアウェア 833円
【バージョン】1.0(01/09/18)
【ファイルサイズ】9,092KB

□FEEL-GOOD ホームページ
http://www1.odn.ne.jp/cfw82140/

(西尾 ゆき)

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