.
NEWS

トレンドマイクロ、「Nimda」の駆除ツールを無償配布するもアクセス不能に

マイクロソフトのダウンロードサイトも回線が混雑

(01/09/20)

 トレンドマイクロ(株)は20日、世界的に猛威を振るう新種ウイルス「Nimda」の駆除ツールの無償配布を開始した。「Nimda」に感染したマシンにおいて、感染ファイルの駆除と削除、システムの修復を自動で行うツールだが、公開直後からアクセスが集中し、ダウンロード用のWebページにアクセスできない状態が20日17時現在も続いている。同社では複数のパートナーと連携し、駆除ツールと「ウイルスバスター2001」の体験版をダウンロードできるサイトを追加する作業を進めているという。

 「Nimda」は、非常に感染力の強い新種のウイルスで、メールとWeb、LAN上の共有フォルダなど、複数の経路を通じて感染していく。これまでに指摘されているWebサーバーやWebブラウザー、メールソフトのセキュリティホールを悪用しており、修正パッチを適用していないと、「Nimda」に感染したホームページにアクセスしたり、メールを表示するだけで感染してしまう可能性がある。「Nimda」に感染するとLAN上の共有フォルダにあるHTMLファイルにも伝染し、それに気づかずにホームページとして公開すると被害を広げてしまうという悪質なものだ。

 感染の対象となりやすいのは、Internet Explorerの5.0/5.01/5.01 SP1/5.5/5.5 SP1がインストールされたコンピューター。これらのWebブラウザーで感染したWebサイトにアクセスすると、閲覧しただけで感染してしまう可能性がある。また、これらのWebブラウザーがインストールされたコンピューターの「Outlook」や「Outlook Express」で「Nimda」に感染したメールを受信すると、メールを開くかプレビューするだけで感染してしまう可能性が高い。また、WebサーバーのIIS 4.0/5.0を介して感染する経路もある。20日までにInternet Explorerの標準の“ホームページ”に設定されていることが多い『MSN』をはじめ、複数の企業や官公庁、地方自治体等の組織のホームページが「Nimda」に感染したと報告している。

 感染を防ぐには、Internet Explorerは5.01 SP2/5.5 SP2/6のいずれかにバージョンアップし、IISの場合は8月までに公開されているセキュリティパッチを適用しておく必要がある。このため、マイクロソフトのダウンロードサイトも回線が混雑し、ダウンロードに失敗するケースが生じている。

□Trend Micro, Incorporated
http://www.trendmicro.co.jp/
□トレンドマイクロ「Nimda」専用対策Web(編集部注:つながりにくくなっています
http://www.trendmicro.co.jp/nimda/
□TechNet Online - Nimda ワーム に関する情報
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/nimdaalrt.asp
□窓の杜 - 新種のウイルス「Nimda」、感染被害拡大中
http://www.forest.impress.co.jp/article/2001/09/19/virus_nimda.html

(新城 雅章)


お詫びと訂正:雑誌の付録CD-ROMに収録されているInternet Explorer 5.01/5.5にはサービスパックは適用されておりません。お詫びして訂正いたします。
|
トップページへ
Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
編集部への連絡は mado-no-mori-info@impress.co.jp まで