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【第136回】

第136回:リアルタイムストラテジー「Gangsters 2」

禁酒法時代のアメリカを舞台に、ギャングたちの抗争が始まった

(01/06/20)

タイトル画面

 禁酒法時代のアメリカといわれて筆者がまず真っ先に思い浮かべるのは、シカゴのボス、アル・カポネだ。映画『アンタッチャブル』ではロバート・デ・ニーロが演じていたが、主役のケビン・コスナーを食う、凄味のある演技だったと思う。生真面目なベビーフェイスよりも悪役のほうに人気が集まるというのはよくある話だが、ウィスキー1本で青筋を立てるFBIより、葉巻をくわえたギャングたちのほうがずっと人間的で、生き生きと見えてしまったりするから不思議だ。今回紹介するのは、そんなギャングたちを演じて戦う「Gangsters 2」。ショットガンを片手に、ちょっと暴れてみますか。

ギャングの親玉を目指して、組織の中でのし上がれ

ギャング同士が激しい抗争を続ける
禁酒法時代のアメリカを舞台に、ギャング同士が激しい抗争を続ける

 「Gangsters 2」の舞台となるのは、禁酒法時代のアメリカ。…といっても、それをモチーフにした設定ということで、登場する街やキャラクターは架空のものだ。プレイヤーは駆け出しのギャングとして組織のために働き、徐々にのし上がっていく。ゲームはリアルタイムのストラテジー。プレイヤーは自分が指揮するギャングたち全員に命令を与え、敵のギャングと戦わせたり建物を占領させたりする。こうして戦い続け、与えられた使命すべてを制限時間内にクリアできればシナリオ完了だ。

 デモ版を起動したら、メインメニューからまず“TUTRIAL”を選ぶこと。ここでは、操作の基本を15分程度で覚えることができる。ちなみに「Gangsters 2」の操作は、ほぼすべてがマウスのみで行える。チュートリアル終了後、再びメインメニューに戻ったら、今度は“NEW CAMPAIGN”を選ぶ。これでプレイスタートだ。

与えられた使命は3つ

チュートリアルで、操作の基本を学ぶ
ナレーション付きのチュートリアルで、操作の基本を学ぶ
プレイヤーに与えられた使命は3つ
プレイヤーに与えられた使命は3つ。これを3日以内に達成しなければならない

 プレイが始まったら、まず街全体のマップを確認しておこう。南側の緑色の部分“Buffalo Falls”と書かれている地域が、こちら側のテリトリー。北側の黄色い部分“Elmsville”と書かれている地域が、敵側のテリトリーだ。プレイヤーに与えられた使命は3つ。まず1つは、Elmsvilleを仕切る敵側のボス、ハミルトンを殺害すること。2つめは、ElmsVille内にカジノをオープンさせること。そして3つめは、ハミルトンの資金源となっているビール醸造所を破壊すること。どの順番で実行しても構わないが、ハミルトンの殺害は絶対条件。しかも、これらすべてを3昼夜以内に行わなくてはならない。

 再びマップを眺めると、Elmsvilleの中に赤い“▲”で囲まれた場所が2カ所見える。これがカジノとビール醸造所の位置。ドアの形のアイコンが表示されているところが、ハミルトンがいる敵の事務所だ。こちらの戦力は、ギャング3人とクルマが1台。3人が持つ武器はショットガンのみで、スキルも必要最低限だ。かなり苦しい条件だが、とりあえずトライしてみよう。


ハミルトンが隠れる敵の事務所を襲撃。あと1人倒せば、そのまま突入できる
ハミルトンが隠れる敵の事務所を襲撃。あと1人倒せば、そのまま突入できる


手薄な場所からタタけ!!

黄色い部分が敵のテリトリー
黄色い部分が敵のテリトリー。緑色の部分がこちらのテリトリー

 敵はかなりの手勢を、Elmsvilleのあちこちに配置している。なにも考えずに突入しても、返り討ちにあうのが関の山だ。3昼夜のうちに目的を達成すればよいのだから、あまり急ぐ必要はない。まず手薄なところに攻撃をしかけて、こちらのテリトリーを広げるところから始めよう。もう一度マップを眺めると、キャッシュレジスターやカクテルグラス、ダイスの形をしたアイコンが表示されているはずだ。これらは、敵の資金源となっている店舗や酒場の場所を示している。比較的警備が手薄なので、ここからタタく。

 こちらのギャング3人をクルマに乗せて、店の前まで移動する。もしガードが立っている場合は、クルマから直接狙撃する。全員を倒したらギャング1人をクルマから降ろし、黄色い矢印が付いたビルの中に入れれば占領完了だ。こうして自分たちのテリトリーを広げ、敵の勢力を削っていこう。戦闘終了後はいったん事務所に戻り、ケガの手当てと弾の補充を忘れないように。運がよければ、スキルがアップすることもある。

最後は敵の事務所に総攻撃

敵の収入源となっている店を傘下に収めた
敵の収入源となっている店を傘下に収めた。今日からアガリはこちらのもの
 こんな具合に一昼夜攻撃を繰り返すと、かなりのテリトリーを占領できるはずだ。続いて敵のカジノとビール醸造所を襲撃する。どちらも7~8人のガードに守られていて、なかなか攻撃が難しい。建物の前をクルマで往復しながら、一人ずつ確実に倒すといいだろう。無理はしないで、ケガをしたらに早めに事務所に引き換えすのがコツだ。ビール醸造所の爆破に使う爆弾は、組織の事務所で購入することができる。価格は1,000ドル。爆破のスキルをもっているのは、3人の中では“Louisiana”ことCaldbeckだけなので、彼に爆弾をもたせてビール醸造所に突入させよう。

 そして最後は、ハミルトンが隠れている敵の事務所を叩く。ドアの前には10名前後のガードが待機し、しかも建物の周囲にはパトロールしているクルマがあるという、鉄壁の防御だ。手勢3名ではかなり厳しいが、ここでもクルマを使って手近な敵から倒し、少しずつ戦力を削いでいく作戦でいこう。一度の攻撃ではとても無理なので、事務所に戻って体力を回復させつつ、何度か攻撃を繰り返すしかない。

雰囲気はよいが、ちょっと難しいかも

敵のテリトリーを削っていく
周囲からじわじわと敵のテリトリーを削っていく
 街の中の風景がどこもよく似ているので、いま自分がどこで戦っているのかわからなくなってしまうのときもあるが、ゲーム全体の操作性は良好だ。3段階のマップ表示や、マウスの右クリック操作に慣れれば、ギャングたちをきびきびと動かせるようになると思う。雰囲気もよく、禁酒法時代のアメリカ“らしい”BGMやセリフ、ビジュアルで楽しませてくれる。160MB近いサイズは、最近のデモ版の中でも比較的大きいほうだが、ダウンロードして試す価値はあるだろう。

 ただし難度はかなり高めで、そう簡単に勝たせてはもらえない。失敗を繰り返しながら少しずつ戦い方を覚えていく、努力と根性が必要な作品だ。

日本語化を強く望みたい

ギャング同士の抗争を伝える地元の新聞
ギャング同士の抗争を伝える地元の新聞。ヒントになる情報が掲載されることも

 デモ版では、操作の基本をナレーション付きで学べるチュートリアルとキャンペーンシナリオの冒頭部分を試すことができる。その内容については、すでに紹介したとおりだ。製品版では、プレイヤーが演じる若いギャングがのし上がっていく過程を、ストーリー仕立てでプレイすることができる。またネットワークを経由して、マルチプレイもできるらしい。

 アメリカやイギリスではすでに発売されているが、日本国内での販売や移植の予定はない。バイオレンスな作品だが、ゲームそのものはとてもよくできているので、ぜひ日本語化を期待したい。これをベースに、たとえば哀川 翔や竹内 力を起用したVシネマ系のアレンジなんてのも、おもしろいんじゃないかと思うのだが。

発売元Eidos Interactive,
Hothouse Creations
価格未定
発売日近日発売予定

(G2Demo.zip、152.6MB、ゲームデモ)

□「Gangsters 2」のホームページ
http://www.gangsters2.com/
□「Gangsters 2」デモ版のダウンロードページ
http://www.gangsters2.com/index_english.html

(駒沢 丈治)


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