Winゲームデモ!


【第133回】

オンロードレースアクション「eRacer」

ステアリングテクニック重視のゲームは一味違うゼ!!

(01/05/30)

タイトル画面

 ドライブゲームは、いったいどこまで進化してしまうんだろう? ちょっと前にPS2用の『GT3』をプレイして、そう感じた。毎年のように新しい作品が登場し、その都度映像が、そして操作感がリアルになっていく。もちろんそれは喜ばしいことなのだが、このまま進化し続けると、早晩ワタクシ程度のゲーマーには遊びきれなくなってしまいそうな気がして、ちょっと心配になる。今回紹介する「eRacer」も、高いステアリングテクニックが求められる辛口の作品だ。本気で走らないと、たぶん、ずっと最下位のままだろう。努力と根性でトライしてほしい。

テクを極めてコーナーを攻めろ!!

デモ版では“ARCADE”と“TIMETRIAL”を試すことができる
デモ版では“ARCADE”と“TIMETRIAL”を試すことができる

 「eRacer」はオンロードレース、つまりオフロードやサーキットではなく、一般道を走るレースアクションだ。したがって路面は舗装されているものの、急なカーブや道幅の狭い部分が混じる、バラエティに富んだコースを楽しむことができる。クルマも市販車を改造したものが使われるので、ハードウェアのスペックよりもむしろドライバーの運転技術のほうが勝敗に与える影響は大きい。このゲームの場合も運転技術、とくにコーナーでのステアリングテクが重要だ。キツいカーブを確実に、そして減速せずに抜けられるかどうかで順位が決まる。

グリップ重視か、それともスピード優先か?

2車種の中から好みのレーシングカーを選ぶ
2車種の中から好みのレーシングカーを選ぶ。カラーリングも豊富だ
レーシングカーのモデリングも街の造りも実に美しい
レーシングカーのモデリングも街の造りも実に美しい

 初めてプレイする場合は、まずプレイヤーの登録を済ませよう。デモ版が起動したら、メインメニューから“ARCADE”を選ぶ。アーケードモードのメニューが表示されたら画面右下の“customise player”を選択し、プレイヤー名と車種、カラーリング、クラクションの音を指定する。このデモ版では2車種用意されているが、3ドアハッチバック型の“Itas Sprint-XS”のほうがグリップが良好で、運転は楽だ。ただし最高速度は185km/hで、加速もイマイチ。一方2ドアミッドシップの“Excel Sportster”のほうはグリップが甘く滑りやすいが、最高速度は190km/hで加速も良好。どちらがよいかは難しいが、とりあえず慣れないうちは、運転しやすい“Itas Sprint-XS”のほうがストレスを感じないと思う。

 登録後、再びアーケードメニューに戻ったら“START RACE”を選んでレースに入る。操作方法は下記のとおり。

アクセル/ブレーキ[↑]/[↓]キー
ステアリング[←]/[→]キー
ハンドブレーキ[Ctrl]キー
視点の切り替え[Enter]キー
背後の表示スペースバー

 オートマなので、ギアを気にする必要はない。カメラの視点は、[Enter]キーを使って3種類の中から切り替えることができるので、好みのものを選ぶといいだろう。


一般道なので道幅が狭い。しかも、急なカーブの連続だ
一般道なので道幅が狭い。しかも、急なカーブの連続だ


序盤の広場とトンネルで上位をキープ

コクピットモードで運転
コクピットモードで運転。クルマの移動や振動に合わせて視界も揺れる

 レースは、同じコースを5周して順位を決める。デモ版の舞台となる“TOWN CENTER”は1周2.8kmの公道で、90度以下の急カーブが続くテクニカルなコースだ。道幅が狭く、一度抜かれてしまうと、なかなか抜き返すことができない。逆にいえば、一度ポジションを決めれば容易に抜かれる心配がないので、スタート直後の広場とそれに続くトンネルでグループの上位に食い込み、そのまま最後までキープする作戦でいこう。車体はとても頑丈で、ぶつけてもほとんどダメージを受けない。抜かれそうになったらガツンと一発かますのも手だ。

カウンターステアを使って姿勢を保つ

ショッピングセンターの広場に全速で突入
ショッピングセンターの広場に全速で突入。遠慮は無用だ
 登場するレーシングカーは、どちらもステアリングの調整がオーバーステア気味で、軽く切ったつもりでも後輪が滑って内側に大きく曲がってしまう。とくに“Excel Sportster”のほうはテールが滑りやすく、簡単にスピンしてしまうので注意が必要だ。スピンを防ぐために、カウンターステアをアテながらカーブを曲がること。たとえばハンドルを右に切った場合は、その直後に左に切り返して姿勢を保つ。また、このゲームでは“タックイン”と呼ばれる現象、コーナリングの途中でアクセルを緩めるとノーズが一気に内側に向く現象も再現されているので、うまく活用してみよう。

 あとはもう、ただひたすら最適なラインを走り、タイムロスを減らすだけだ。直線では全速で走り、コーナーは必ずアウトから入る。レーシングゲームの基本をどこまで守れるかが、順位とラップタイムを決める。

奥が深くて難度も高い

軽くハンドルを切っただけでスピンしてしまう
軽くハンドルを切っただけでスピンしてしまう。テクニックを磨け!!
 この手のレースゲームの中では比較的難度が高く、簡単には勝たせてくれない。スピンを抑えられるようになるまでは、たぶん、最下位の連続だ。走っても走っても満足なタイムを出せない状態が続くため、このゲームのおもしろさを実感できるようになるには、かなりの努力が必要になるだろう。実際、筆者の場合もクラッシュしないで走れるようになるまでは、「か~っ、またスピンかよ!!」とイライラの連続だった。ドライビングテクニック重視のデザインによって奥の深い作品になっているのは事実だが、もう少しやさしくしてくれてもよかったのではないか…なんて思ったりもする。

LAN環境ならマルチプレイも楽しめる

リプレイモードで、迫力あるシーンをプレイバック
リプレイモードで、迫力あるシーンをプレイバック

 デモ版では、自車を含めで最大8台で順位を競う“ARCADE”と、単独でラップタイムを計る“TIMETRIAL”、そしてLAN環境でのマルチプレイを試すことができる。ただし利用できるのは、もっとも基本的なスペックのレーシングカー2車種に限られ、コースも“TOWN CENTER”のみ。できれば違う場所も走って見たかったが、“TOWN CENTER”はタイトなカーブが続く味のあるデザインなので、オフロードレースやサーキットレースとは違う、オンロードレースならではのおもしろさを体験できると思う。公式ホームページに掲載されている情報によると、製品版では7種類のレーシングカーと13種類のコースが用意されているとのこと。

 イギリス国内ではすでに販売されているが、日本国内での販売や移植はいまのところ予定されていない。

発売元Rage
価格24.99ポンド
発売日発売中

(eracerdemo.zip、69.4MB、ゲームデモ)

□「eRacer」のホームページ
http://www.eracer-online.com/
□「eRacer」デモ版のダウンロードページ
http://www.3dfiles.com/games/eracer.shtml

(駒沢 丈治)


Copyright (c) 2000 Rage Games Ltd.
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