【第5回】

意図しない国際電話やダイヤルQ2の接続を回避

(01/02/16)

 覚えのない国際電話の通話料を請求されて驚いたという経験がありませんか。それはひょっとしてアダルトサイトを見ていたのではないでしょうか!? 実は、インターネットの利用者が国際電話やダイヤルQ2の多額な通話料を請求されたというトラブル事例が増えています。そこで今回は、ダイヤルQ2や国際電話に誤って接続しないための対策について解説していきます。

多額の請求が起こる理由

多額の国際電話料金の請求が!
多額の国際電話料金の請求が!
 インターネットには、ホームページの利用者がホームページの運営者に利用料を支払う有料コンテンツも数多く存在しています。その中にホームページの利用料を徴収する方法として、利用者にダイヤルQ2や国際電話で専用のダイアルアップ番号に接続させるものがあります。この方法はアダルトサイトが利用しているケースが多く、ユーザーが別のダイヤルアップ先に接続していることを認識していれば問題ないのですが、一部の悪質なサイトでは、きちんとした説明もなしに、画像やリンクなどをクリックしているだけでダイヤルQ2や国際電話に接続してしまうものもあるため注意が必要です。そして次のような事件も起こっています。

 '00年7月、京都府警生活安全特捜隊と七条署は、ホームページにわいせつな画像を掲載し閲覧させたとして、53歳の会社社長と27歳の女性プログラマーを、わいせつ図画陳列の疑いで逮捕しました。京都府警の調べによると、2人はホームページの利用者に対し、気がつかないうちに国際電話に接続するソフトを取り込ませ、インド洋のセイシェル経由でわいせつな画像を掲載したホームページにアクセスさせて、海外の通信会社から利益の一部を得ていました。ホームページ内には国際電話につながる旨の案内と電話番号を表示していたものの、目立たない表示であったため、利用者は知らないうちに国際電話に接続し、多額の通話料を請求されました。

 ホームページを見ていると、内容は何であれつい熱中してしまいがちです。ページ上に掲載されている文章や画像に気をとられていて、何らかの注意書きが表示されていても気が付かないことがあるかもしれません。またはよく理解しないうちにOKボタンを押してしまっているかもしれません。「ここから先は有料です」など、有料コンテンツについての説明がある場合でも、小さな文字で目立たない場所に表示されていることもあります。しかし、ここはひとつ冷静になって、有料かどうか、怪しいしくみはないか確認する必要があります。サービス提供側が有料である旨の注意書きを掲載して、それに同意するしくみを用意している場合は、たとえよく理解していないうちにOKしてしまった場合でも、多額の請求を受けたら落ち度はユーザー側にあるのです。

 また、動画ファイルと偽ってプログラムをダウンロードさせ、動画ファイルを開くつもりでダイヤルアップさせるといったものもあります。ダイヤルアップの設定を追加し、接続先を変更する場合、有料コンテンツを終了したあともそのまま国際電話やダイヤルQ2でつながっているため、普段見ているページをネットサーフィンしていただけでも多額な通話料金が発生してしまいます。

 このように、インターネットを利用していたら、知らないうちに国際電話に接続されたということで、多額な通話料金を請求されたというトラブルが頻発するようになりました。そこで'00年10月、当時の郵政省が国際電話会社やインターネットプロバイダーなどの通信事業者に対策を講じるよう要請しました。その要請を受けた通信事業者各社はホームページや文書でトラブルの内容をユーザーに伝えるとともに、国際電話をかけようとすると警告するソフトの配布を開始しました。

意図しない接続をオンラインソフトで防ごう

 国際電話やダイヤルQ2への意図しない接続は、オンラインソフトを使って防止することができます。一定間隔でダイヤルアップ接続の設定を監視するソフトを使えば、もし国際電話にダイヤルアップしてしまったとしても、短時間で切断することが可能です。

■ 国際電話やダイヤルQ2へのダイヤルアップ設定を警告する「Dial Saver」

「Dial Saver」  国際電話やダイヤルQ2への接続を防止するソフト「Dial Saver」。起動するとダイヤルアップネットワークの設定を一定間隔で監視し、ダイヤルアップの接続先が国際電話やダイヤルQ2に設定されているものがあれば、“カチカチ”と音を立てて警告を表示します。そして「今すぐ修復」ボタンを押すと、警告をしたダイヤルアップ設定を削除し、「一時休止」ボタンを押すと「Dial Saver」は監視を中断します。国際電話とダイヤルQ2には全くダイヤルアップしない人にオススメです。作者のホームページでも、国際電話やダイヤルQ2への接続について詳しく紹介しているので参考になります。

【著作権者】mitsu 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.15(00/11/26)

□MITSU98
http://www.geocities.co.jp/Milano/3225/

■ 国際電話やダイヤルQ2へのダイヤルアップ設定と接続を警告「No!国際電話」

「No!国際電話」  「No!国際電話」も国際電話やダイヤルQ2への接続を防止するソフトです。常駐して国際電話やダイヤルQ2にダイヤルアップしようとすると警告を表示します。また、ダイヤルアップネットワークの設定を一定間隔で検索し、接続先が国際電話やダイヤルQ2に設定されているものがあれば警告を表示します。警告された接続設定を削除したいときは「削除」ボタンを押します。「プロパティの表示」ボタンを押すとプロパティが表示されるので、すぐに設定変更をすることもできます。「キャンセル」を押すと本当にダイヤルアップ接続されますので、慎重に選択してください。

【著作権者】(株)エムソフト
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.04(00/10/08)

□エムソフト ホーム ページ
http://www.emurasoft.com/jp/

■ ダイアルQ2への接続を監視する「ダイヤルQ2接続チェックプログラム」

「ダイヤルQ2接続チェックプログラム」  NTT東日本とNTT西日本の両社から配布されている「ダイヤルQ2接続チェックプログラム」。0990で始まるダイヤルQ2へダイヤルアップしようとすると警告を表示し、「OK」ボタンを押すまでダイヤルQ2への接続を開始しません。「Cancel」ボタンを押すと、ダイヤルQ2へ接続するダイヤルアップ設定のプロパティを表示し、設定を修正することができます。なお、国際電話への接続時には警告しません。

【著作権者】東日本電信電話(株)、西日本電信電話(株)
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.011(01/02/06)

□NTT東日本:ダイヤルQ2
http://www.ntt-east.co.jp/q2/
□NTT西日本/ダイヤルQ2接続チェックプログラム
http://www.ntt-west.co.jp/q2/

■ 国際電話とダイヤルQ2の接続を監視する「ダイヤルアップ チェッカー」

「ダイヤルアップ チェッカー」  「ダイヤルアップ チェッカー」は、先ほどの「No!国際電話」をKDDI用にカスタマイズした、国際電話とダイヤルQ2への意図しない接続を防止するソフトです。機能は「No!国際電話」と同じく、リアルタイム接続監視と一定時間ごとのダイヤルアップ設定の監視を行います。また、ホームページに国際電話への接続問題について説明があるので参考になります。

【著作権者】(株)ディーディーアイ
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.00(00/10/03)

□ご注意下さい、海外の情報提供サービス!!
http://www.kddi.com/topics/atx/image.html

周辺機器の接続にも注意

 ホームページによっては、Windowsの機能を使わずに直接ダイヤルアップするプログラムを使って接続する可能性も考えられます。今回紹介したソフトによる対策では、そうした特殊なダイヤルアップ接続を警告することはできません。不測の事態に備えて、インターネットに接続する予定がないときには電話のモジュラーケーブルを抜いたり、外付けモデムの場合には電源を切っておくのも一案です。また、ダイヤルアップの設定でモデムのスピーカーをオンにしておきましょう。再接続しようとしたときに必ず発信音が聞こえるため、接続先が切り替わる場合は必ず発信音を確認できますし、ダイヤルQ2に接続する場合には音声ガイダンスで確認できます。

 また、ユーザーが気づかないうちに国際電話やダイヤルQ2に接続してしまうトラブルは、パソコンに直接接続されたモデムやTAなどからダイヤルアップする場合に、ダウンロードしたプログラムがダイヤルアップ接続の設定を勝手に追加することから発生します。しかし、パソコンにモデムを接続せず、LAN接続されたダイヤルアップルーターがダイヤルアップする環境では、このような問題は起こりません。つまり、ダイヤルアップルーターを導入することでも、国際電話やダイヤルQ2への意図しない接続を防止することができます。

 そのほか、国際電話をまったく利用しないのであれば、国際電話会社5社が共同で運営している「国際不取扱センター」に連絡することで、国際電話の利用を完全に休止することができます。同様にダイヤルQ2をまったく利用しないのであれば、NTT東日本もしくはNTT西日本に連絡をすればダイヤルQ2の利用を休止することができます。

□国際不取扱センター
〒163-8504 東京都新宿区西新宿2-3-2
TEL 0120-210-364 / FAX 0120-210-535
受付時間:平日9時〜17時

 さて次回は、セキュリティ問題の修正プログラムについてお話しします。セキュリティホールと呼ばれる不具合が発見されるたびに、さまざまな修正プログラムが公開されています。修正プログラムは本当に必要なのか、対応しないとどんな問題が起こるのかについて解説します。

(山崎 真裕)

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